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【ハイトーンボーカルを聴くためのセミオープンイヤホン・ONKYO E700M】

目次

こんにちは。音楽歴21年、元バンドマン、ボーカル&ギターと作曲をメインで担当していたイヤホン好きのアラフォー・ヒラノです。  

今回は、2015年の11月に発売されたイヤホンである『ONKYO E700M』のレビューです。  

このイヤホンのコンセプトは、「あるがままの音」の再生をテーマにした、セミオープンタイプのハイレゾ対応イヤホンで、ONKYOのオーディオメーカーとしての新しい試みが伺えます。

再生環境は、主にiPhone&iTunesでの再生で、音源の圧縮形式はMP3、ビットレートは320kbps、ポタアン等は使わずイヤホン→イヤープラグへの直結で聴きました。

ONKYO E700M ヒラノ01

ONKYO E700M ヒラノ02

【音質】☆☆☆☆★

・高域☆☆☆☆★

女性ボーカル&電子ポップ系(きゃりーぱみゅぱみゅ)の楽曲での高音域チェックです。

中田ヤスタカ氏がよく使う、ベルなどの左右に振り分けられた中高音域の楽器が探しやすく、パートの多さを楽しむことができました。

後述の中音域で感じるような、うっすらと膜が張ったような曇った印象はあるものの、中音域に比べて高音域の伸びは良かったです。

ドラムの音色で言うと、特にスネアドラムのキレが良く、ロールドラム等の連続する音を気持ちよく鳴らしてくれます。

試しにベビーメタルを聴いてみたところ、メタル系のギターリフの高域は案外いいかもしれないなと思いました。

・中域☆☆☆★★

続いて中音域です。

男性ボーカル物の楽曲を聴いていると、距離感が遠いような、膜を張ったような感じがして、中音域はもう少し抜けて欲しいなという印象でした。

決して中域が弱すぎるわけではないのですが、男性ボーカルをしっとり聴きたい場合にはやはり物足りなくなってきます。

しかし、比較的激しめだったり元気の良い楽曲で、女性ボーカルのような高めの音域の場合は中高音域を心地よく聴くことができました。

そういった意味では、歌い手や楽曲を選ぶイヤホンです。

・低域☆☆☆★★

バスドラムの重い低音がズンズンと迫って来る感じはありませんが、歯切れよくトントン鳴らしてくれました。
ベースの低音域は軽く聴こえてしまい、やや頼りない印象でした。

低音のズンズンした膨らみを期待している方にはオススメできません。

BABYMETALの楽曲にあるような、バスドラムの高域部分を強めた、いわゆるメタルらしい「ビチビチ」とした連続音には大変相性が良かったです。

・音の透明感☆☆☆☆★

ONKYO E700Mは、高域の解像度の高さに比べて、ドラムのシンバル等の金物系に関しては超高音域の解像度が若干足りないかなという印象を受けました。

ただ、音楽のコード感がわかりやすく、中高音域の解像度はかなり高いといえます。

パッと聴いてコードのボイシングがわかるほどの解像度のイヤホンはこの価格帯ではあまりないため、イヤホンに解像度を求める方には重宝しそうです。

【音の定位感】☆☆☆☆★

定位感は左右まんべんなく、また広く配置されていないため、まとまった印象を受けました。

決して左右の広がりが狭いわけではなく、またモニターイヤホン等のように広過ぎて聴きにくいということがないため、バランス良く聴き取ることができます。

定位が広いわけではなく、耳疲れせずにいろんな楽器を聴かせてくれるため、星4つの評価としました。

【コストパフォーマンス】☆☆☆☆★

実際に聴いてから値段を見るとビックリのコスパです。普段BA型3ドライバーのイヤホンを愛用している筆者でも、1万円付近のイヤホンの中ではONKYO E700Mは購入対象に入ります。

普段はポップス中心の音楽を聴いている方がたまにドンシャリ系の音楽を聴きたくなった時、手軽に聴きたいという場合はほぼこれで決まりではないでしょうか。

【デザイン】☆☆☆☆★

  • デザイン ☆☆★★★
    ONKYO E700Mの独特なねじりケーブルは人を選びます。デザインだけみると、Westone等の高級イヤホンにも見えますが、一般ユーザーには目立ちすぎるような感じもあると思いました。

ハウジングには、樹脂ではなく金属が採用されています。円型のヘアライン加工やロゴ部分の型取りなど、レトロ感のある質感は大変良いのですが、デザイン面では正直もうちょっと頑張って欲しかったです。

端子付近のデザインはスッキリしている上に、引き抜きをしやすいため好印象でした。

ONKYO E700M ヒラノ03

  • 装着感 ☆☆☆☆★

他のイヤホンに比べてケーブルが軽量なため、スッと装着することができました。軽量にもかかわらず、剛性もあるため、ねじれに強く取り回しが楽でした。

長時間使用時の疲労感については、1時間程度連続使用しましたが、セミオープン式だからか密閉型より少なかったように思えます。

また、後述していますが、耳の後ろから通すように『シュアー掛け』をすると装着感が高まり、よりイヤホンの装着時のストレスが軽減しました。

※画像は通常通りの装着をした時のものです。

ONKYO E700M ヒラノ04

【オリジナリティ】☆☆☆☆★

カナル型の上にセミオープン式という、『良いとこ取り』のような構造で、ありそうでなかったタイプのイヤホンです。

パっと見た印象はハウジングが金属という面くらいで、そこまで特徴がなさそうだなと思っていました。

しかし、その音質は中高音域の抜けがよく、低音がやや補強され、良い意味で変わった音作りになっています。

質実剛健なイメージのあるONKYOから、こんな個性的なイヤホンがリリースされてビックリです。

【機能性】☆☆☆★★

ケーブルにはコントローラーがあり、マイクのオンオフと音源の再生/一時停止が可能です。

また、ボタンを複数クリックで早送り、巻き戻しもできます。

ちなみに有線ケーブルのみで、Bluetoothの機能はありません。パッシブタイプのため、充電も気にすることなく楽しむことができました。

ONKYO E700M ヒラノ05

-遮音性

セミオープン式のため、やはり遮音性では密閉性に対して不利なものの、極端に悪くはありませんでした。

ただし、付属のコンプライ系に代表される低反発イヤーピースを使えば遮音性は上がります。

標準で装備されているイヤーピースを外し、低反発タイプを装着してみました。

ONKYO E700M ヒラノ06

ONKYO E700M ヒラノ07

筆者が自宅で聴いていたところ、イヤーピース交換前と交換後では、外の車の音が気になっていたのがほとんど気にならなくなりました。

イヤーピースの交換は音質が変化するので好き好きになりますが、このイヤホンの場合は全体的に足りない音圧を補ってくれる作用があるため、選択肢としてはありかと思います。

【利用シーン】

ケーブルが取り回ししやすく軽いため、外に持ち出して音楽を聴くようなシーンに向いています。
軽くて絡みにくいケーブルは、軽いスポーツ時にも使いやすいです。ただし、「ねじれ」のあるケーブルの構造上、服などに引っかかりやすいため、ケーブルノイズが発生しやすくなります。

そのため、筆者はこのイヤホンを動くときに使う際はシュアー掛けをしてノイズ対策をしてみました。
先ほどの通常の挿し方と比べて、音質にさほど影響が無かったので、常にシュアー掛けで使用するのもアリです。

ONKYO E700M ヒラノ08

【ジャンル】

ONKYO E700Mは、中音域が若干ヘコんだようなドンシャリ傾向にあります。(ただし、低音はやや弱め)そのため、しっとりと歌を聴かせるような低音の男性ボーカルのポップス曲では満足することができませんでした。

筆者がこのイヤホンで聴きたいジャンルはメタル系で、メタリカ(楽曲はBattery)を聴いた時はなかなかいいなと思いました。

ベース音はもうちょい欲しいものの、ザクザクと切り込むような迫力のギターリフと、ハイトーンボーカルを余すところなく再現してくれました。

ポップス系のアーティストでいうと、aiko(楽曲はボーイフレンド)を綺麗に鳴らすことが出来ました。
ボーカル入りの楽曲であれば、ややハイトーンな男性ボーカルや女性ボーカルに向いていると言えるでしょう。

【総合評価】☆☆☆★★

ONKYO E700M ヒラノ09

実際にONKYO E700Mのレビューを終えてみた後にまず思ったことは、「非常にバランスの良い音質だな」ということでした。

初見からそういった良い印象があり、その後さらに様々な音源で聴いてみてわかったことですが、長時間練習されたバンドのライブを聴いたときのような、バランス良く音がまとまったイヤホンという結論に至りました。

これは、カナル型イヤホンにもかかわらずセミオープン式を採用しているせいもあるかもしれません。先ほども書きましたが「良いとこ取り」的なバランス感覚です。

また、ドンシャリ傾向(ただし、低音はやや弱め)のイヤホンが好きな方に向いています。

今回のレビューでは、ハイレゾ対応機にもかかわらずハイレゾ音源で再生していないため、正直いいますと本来のパフォーマンスが出せなかった可能性はあります。

ただ、そのあたりを踏まえても、決して値段が高いという印象はなく、使ってみた感じでは、実売価格が1万円少し超える程度のイヤホンと遜色はありませんでした。

手持ちのイヤホンの解像度や女性ボーカルの抜けに今ひとつ満足出来ないという方は、ぜひ一度ONKYO E700Mを聴いてみることをオススメします。

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ヒラノ
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