バーミキュラ ライスポットは、これまでの炊飯器とは少し趣が異なります。
それだけに従来の炊飯器と同じ感覚で使うと、不便に感じることが多々あるのは、否めません。
とはいえ、メーカーはメリットを強調しがちなので、選ぶ段階でパッと見ただけではそこまでわかりません。
ですが、デメリットを事前に知っていて買うのと、そうでないのとでは、気持ちの受け止め方に雲泥の差があります。
そこで、バーミキュラ ライスポットを購入して半年ほど使った経験から、本機のデメリットについていくつか紹介していきます。
バーミキュラ ライスポットは税込86,184円と、炊飯器としては高価な部類に入ります。
値引き販売も一切ありませんので、ポイントでも使わない限りは安く買えません。
それ故に、検討材料として事前にデメリットも知りたいと思うのは、ごく自然なことでしょう。
しかしながら、このデメリットを知るのは案外難しいのです。
まず、当たり前ですが、メーカーはメリットばかりを強調します。
テレビも、あまりデメリットには触れません。
そういった情報でも、ある程度はデメリットを推測することも可能でしょう。
しかし、それにも限界があります。
とはいえ、誰だって納得のいく買い物がしたいものです。
そのためにも、メリットとデメリットの両方を知っておく必要があります。
以前使っていた圧力IH炊飯器で炊き込みご飯を作る時は、普通に白米の水量でセットし、調味料と具材を入れるだけでした。
しかし、バーミキュラ ライスポットの場合、「具材の重量330gごとに、炊飯量を1カップ多くセットする」、というルールに従って炊きます。
このため、いちいち具材の重量を計るのですが、はっきり言って面倒です。
手軽さに欠けます。
バーミキュラ ライスポットの鍋は、鋳物ホーローです。
それ故に、重量が4㎏あり重たいです。
仕様にも記載されているし、わかって買いましたが、それでもやはり重いものは重たいです。
特に鍋を洗う時は、片手で取っ手以外の部分を持って洗うこともあります。
そうすると、重さがズシっと腕にきて、ちょっとしたウェイトトレーニングみたいです。
実物を持つ機会があれば、ぜひ取っ手以外のところも持ってみてください。
感じる重さが違います。
バーミキュラ ライスポットは炊飯以外に、加熱調理器としても使えます。
水を入れずに加熱する「無加水調理」が可能で、これでカレーや肉じゃがといった煮込み料理を作ると、とてもおいしいです。
ただ、調理に時間がかかります。
煮込む材料や調理方法にもよりますが、大体1時間かかります。
材料が多いと、1時間以上かかることもあり、時間にゆとりを持って作る必要があります。
このため、早く手軽に調理したい人には向いていません。
とはいえ、圧力鍋よりも味のしみ込みは良く、家族はライスポットで作った方がおいしいと言っています。
炊き上がりが硬めです。シャッキリとした食感が好みなら良いですが、そうでないなら不満に感じるかもしれません。特に圧力IH炊飯器で炊いたご飯の味に慣れていると、モチモチさがないので、戸惑う可能性があります。
使い勝手に関しては、鍋に水量の目盛りがないのが不便です。付属のカップでいちいち水を計っていれるのは、面倒くさいものがあります。
全体的に、ユーザーの立場で作られていない感じで、使いにくいです。
参照元:価格.コム
確かにご飯は炊けますが、特に味が良いとは思えません。ごく普通です。
もっと安い炊飯器と変わりないか、それよりも落ちます。無加水調理ができなかったら、買ってないと思います。
浸水時間なしで炊く場合、タイマーボタンを長押しする必要があり、これが結構面倒です。もう少し簡単に切り替えられるようにしてほしい。
後は、鍋で米を洗えないので、ボールで洗うのも面倒です。炊飯と調理の両方で使うには、早めに炊飯しておくなど手間がかかり、マメでない人には辛いです。
鍋を追加で購入すれば、同時に両方こなせますが、鍋の置き場がないのでできません。
結局、炊飯と調理のどちらかに偏って使うことになりがちです。
参照元:価格.コム
参照元:価格.コム
入れる水量は、水でといだ後の米を入れた状態で想定されています。このため、無洗米をそのまま水に投入すると、上手く炊けません。
無洗米でも一度水に浸す必要があり、無駄な手間がかかります。
お粥も作れますが、水っぽくサラサラです。
トロっとした感じに仕上げるには、低温調理機能で加熱する方法があるにはありますが、時間がかかります。手軽に作りたい人には辛いです。
炊飯器としては、性能的に他社に完敗してます。 炊飯器だけが欲しいのなら、他社の高級炊飯器を買うべきです。
参照元:Amazon
参照元:価格.コム
バーミキュラ ライスポットを使う以前は、某大手電機メーカーの圧力IH炊飯器を使っていました。
ご飯の味はよかったのですが、内フタなどの部品が凸凹だらけで、とにかく洗いにくいのが不満でした。
このため、買い替える時の第1条件は「洗いやすいこと」でした。
そして、バーミキュラ ライスポットはそれを満たす数少ない炊飯器だったのです。
ただの鍋ですので、凸凹はほとんどありません。
炊いた後は水を入れておけば、ふやけてすぐに汚れが落ちます。
数年前から雑穀米の素を入れて、ご飯を炊くようになりました。
ところが、これが以前使っていた圧力IH炊飯器には全く合いませんでした。
キヌアなどの小さな雑穀が部品のスキマに入り込み、これが原因で壊れてしまいました。
炊飯コースに雑穀米があるのに上手く炊けないなんて、何ともおかしな話です。
バーミキュラ ライスポットではそんなこ ともなく、普通に炊けます。
保温機能は便利ですが、個人的には保温したご飯の味と香りがどうも好きになれません。
だから、保温機能があっても全く使ったことがありません。
電子レンジで温めれば、それで十分だと思っています。
とはいえ、世の中の大多数は保温機能が欲しいようで、必ず付いてきます。
保温機能がいらないなら、土鍋で炊くことも考えたこともあります。
しかし、これはガスコンロを1つ占領されてしまうので、諦めました。
そんな訳で、保温機能が付いていないバーミキュラ ライスポットに出会った時は、やっと理解者に出会えた感じがして少しうれしくなりました。
バーミキュラライスポットには、色々なデメリットがあります。
私も正直、ご飯の味や風味は他社に負けていると思います。
しかし、以前使っていた圧力IH炊飯器のように、汚れが落ちないほど凸凹した部品がなく、構造は至ってシンプルです。
ほとんど毎日使う物で、食べ物を扱う道具である以上は、なるべくきれいな状態にしたいものです。
そして、このような条件を満たしたのが、バーミキュラ ライスポットなのでした。
確かにデメリットはありますが、条件に合致しており、納得できるのなら、買う意味は大いにあります。