【わかりやすく解説】ヘッドホンのインピーダンスとは何か解説!

この記事を執筆するにあたって

ふだんから、スマホなどに接続するヘッドホンと、家でじっくり聴きたい時のヘッドホン、インピーダンスの高い低いで使い分けています。

Written By キイ @

目次

ヘッドホンのインピーダンスについて解説します

この記事では「ヘッドホンのインピーダンス」とは何か?を知りたい方に向けた、理工系や専門家以外の方に向けた内容にしました。
「インピーダンス」という、一般の方には聞きなれない単語を扱う記事になりますので、簡単な言葉での表現、比喩など、本来の物理的な意味合いを不正確であってもわかりやすく説明します。

ヘッドホンのインピーダンスとは?

インピーダンス、ヘッドホンのカタログには必ず記載されていますが、さてこれはなんのことでしょうか?Wikipediaにリンクを張ってみましたが、これを読んで理解できる方は、そもそも質問しないと思います。
ここでは、不正確ではありますがイメージを掴んでいただくことを主眼に、ラフな解説をします。

オームの法則

オームの法則は、現在の義務教育の中では小学校の理科の中にも入っていますので、聞き覚えのある方、うろ覚えの方、いろいろいらっしゃることと思います。

電圧V(ボルト)= 抵抗R(オーム)×電流I(アンペア)

抵抗Rを一言で簡単に言うと「電気(電流)の流れ難さ」です。

直流と交流

乾電池バッテリーが「直流」、コンセントやその他の音楽信号などのほとんどが「交流」と解釈していただいても大間違いではありません。
そして、直流での電気の流れ難さが「抵抗」なら、交流での電気の流れ難さが「インピーダンス」とご理解ください。インピーダンスとは、交流成分における抵抗なのです。
そして何よりも、音楽信号はまさに「交流」です。ヘッドホンのインピーダンスとは、電気的な音楽信号の流れ難さを表す指標です。

ヘッドホンのインピーダンスの値が高い/低いとどうなるの?

インピーダンスが高い場合

みなさんは、ひとつのスマートフォンなどに同じ音量設定で、イヤホン/ヘッドホンを差し替えたことはあるでしょうか?実はヘッドホンによって同じ音量に設定しても音の大きさはそれぞれのモデルで異なります。これは先に解説しましたとおり、インピーダンスをヘッドホンで例えれば、それは音楽信号の流れにくさを表していて、これは音質ではなく音量つまりは音の大きさに影響していることに起因しています。
インピーダンスが高いほど、再生される音は小さくなります。

インピーダンスが低い場合

インピーダンスが高いと音が小さくなる。それならば、当然ながらインピーダンスが低いと音は大きくなる?

ズバリ正解です。

インピーダンスが低いほうが再生できる音量は大きくなります。

それだったら、ヘッドホンはとにかくインピーダンスが低いほうがいいに決まっている?

不正解です。

だからこそ、インピーダンスの高いヘッドホンが巷にも多数発売されています。
そして、むしろプロ仕様、ハイエンド、海外製などで比較的インピーダンスの高いヘッドホンをお見かけします。

インピーダンスが低いほうがいいのは、主に小型、軽量、バッテリー駆動をメインとしている、スマートフォンなどのポータブルオーディオ機器関連です。

インピーダンスはヘッドホンの音質に関係はある?

インピーダンスはヘッドホンの音質に関係があるのか?
「音質」とは何を指すのか?、これは人それぞれのイメージにもよりますので、ここではいくつかの項目に分けてみていきたいと思います。

音量

所詮は音量、音の大きさです。一般的には「音質」とは異なります。ヘッドホンのインピーダンスと音量の関係は一番理解しやすく、
- インピーダンス → 音量小
- インピーダンス → 音量大

と覚えてください。電気信号の増幅回路であるヘッドホンアンプに使える部品の大きさや数に制約を受ける小型機器は大音量を出しにくいのでインピーダンスのヘッドホンがおすすめです。
しかしながら、音質とは関係ありません。

周波数特性

本来のインピーダンスとは「周波数特性(周波数依存性)をもった抵抗値」というものです。
そのため、ヘッドホンのカタログに記載されているインピーダンスは公称インピーダンスになります。1kHzのインピーダンスを使用したり、平均値をとったり、いろいろな手法で産出されているケースもありますので、あくまで目安と考えてください。
カタログに記載の(公称)インピーダンスと周波数特性には関係はありません。

ノイズ耐性

インピーダンスの低いヘッドホンは、小さな電気信号でも大きな音を鳴らすことができます。
電力効率もよくいいことばかりのようにも思えますが、ノイズに対しては全く異なります。
小さな電気信号が大きく鳴るということは、ノイズ(雑音)もしっかりと聞こえる、ということです。
電線、ケーブルはアンテナの役割をも果たし、外部からのノイズをキャッチする能力もあります。
また、アンプ部は定常的に電気回路が発生するノイズの影響を受けており、一定の信号レベルの雑音も再生しています。再生レベルが低い状態では、音楽信号とアンプ部に発生しているノイズレベルが近くなり、しっかりとノイズの乗った音楽信号がヘッドホンに届きます。インピーダンスが高いほうがノイズ耐性としては強いです。

高いインピーダンスのヘッドホンを最大限に楽しむために必要なことは?アンプとは?

駆動能力

一般に、音量の単位系はW(ワット)で、俗にいう電力です。
学校で習うオームの法則は、

電圧V=抵抗R(オーム)×電流I(アンペア)

ですので、

電力W=電圧V(ボルト)×電流I(アンペア)

=抵抗R(オーム)×電流I(アンペア)^2

この抵抗値が、今回の記事に出てきます「ヘッドホンのインピーダンス」です。
ということは、電流I(アンペア)を2倍に増やすと音量=電力Wは4倍になります。
電気の世界で、電流I(アンペア)をたくさん流す力のことを「駆動能力」と呼びます。要するに、たくさん電気を使う、ということです。

アンプ(ヘッドホンアンプ)

インピーダンスの高いヘッドホンをポータブルオーディオ機器で鳴らすと小さな音しか出ません。
これは駆動能力が小さい、すなわち流せる電流が少ないということです。逆に駆動能力を上げるためには、サイズの大きなトランジスタやコンデンサ、大型の電源が必要であり、小型機器に収めることは到底できません。そこで登場するのがアンプ(増幅器)です。音響の世界では、このアンプの駆動能力や周波数特性、低ノイズなどが重要になってきます。
インピーダンスが高めのヘッドホンを、しっかりとしたアンプに接続して鳴らしてみると、低ノイズで厚みのある音が再生されることと思います。

最後はインピーダンスよりも自分が好きになれるかどうかでヘッドホンを決めよう

筆者は、インピーダンスの高い低いは、音質の良しあしではなく接続される機器の能力と、再生される音の好みによって決定されるべきものだと思います。
インピーダンスが低いほうが、小型電子機器でも軽快な音楽が再生できます。まさにポップな印象です。
一方で、インピーダンスが高いヘッドホンは、しっかりとしたアンプを介することで、繊細で重厚な音楽を再生できます。
外出先で聴く/家で聴く、ポップス/ジャズ/クラシックのように音楽ジャンルはどれか?など、好みと目的に合わせて選んでみてください。そして最後は、なによりもあなた自身がそのヘッドホンの音を好きになれるか、デザインも含めて所有者として好きになれるかどうかが、もっとも重要です。
日々身に付けるものだからこそ、お気に入りの一品を探しましょう

まとめ

この記事では、ヘッドホンのインピーダンスに関して解説しました。
巷には、インピーダンスは低いほうがいいという意見や、インピーダンスは高くてヘッドホンアンプとの組み合わせがいいという意見など、人それぞれです。
求める音楽ジャンルや使い方とマッチすれば、どちらの場合も音楽を楽しむことができると思いますので、使用される機器や聞きたい音楽と合わせて、カタログを見てみてください。
ヘッドホン選びの一助になればと思います。

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キイ @
デジタルガジェットから家電製品まで、実際の使用者目線で解説します。
電子部品メーカーの現役エンジニア?です。新しい商品やサービスが大好きで、なんでも試してみたくなる性分です。

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