ご自宅は勿論、店舗など公共の場でもウォシュレット付のトイレが設置されている事が当たり前になってきた昨今。
ですが、中には衛生面が気になって使えない・使いたくないという方も少なくありません。AERAが500人に調査したところ自宅のトイレ以外でウォシュレットを使用しない人は全体の約49%にもなったそうです。
出典:AERA dot.
そんな私も職場や公共施設でウォシュレットは使わない派。自宅のウォシュレットも汚れが気になってしまい定期的にノズルを引き出してお掃除しています。
はたしてウォシュレットは衛生的なのか?不衛生なのか?
今回は使う派はなぜウォシュレットが衛生的だと思うのか、使わない派はどのような時にウォシュレットを不衛生と感じるのか両方の意見をご紹介した上で、どのようなシーンで使用を控えるべきか等をお話したいと思います。
ウォシュレットは設計過程で清潔を保つ角度も十分に考慮され、除菌や定期洗浄の機能を備えているものが殆どです。
例えば代表的な衛生陶器メーカーTOTOの便器では、ウォシュレットを使用する前と後に塩化物イオンを電気分解し作られる水でノズルを除菌。さらに斜め吐水でノズルに跳ね返りがかからないように設計されています。
出典:TOTO公式サイト
また、Pnasonicの温水洗浄器はノズルに汚れのつきにくいステンレスを採用。TOTO同様に使用前後に連続して温水を流すことで常に清潔を保っています。
このように、最新のウォシュレットはノズル部分を清潔に保つ工夫がされていますので、抵抗なく利用している方も多いようです。
ウォシュレットは不衛生と思われる方の中には、ノズルからの水を介して病気などの感染を心配する声があります。
ですが、東海大学の調べによるとウォシュレットからそのような健康被害の報告は一件も報告されておらず、可能性は非常に低いと言えます。(2018年2月現在)
出典:wikipedia
また、ウォシュレットで洗いすぎて皮膚炎をおこしてしまう「※温水便座症候群」が、ウォシュレットに付着した菌などから発症したという誤った認識から、ウォシュレット=不衛生と言う考えにつなっがってしまっているようです。
※・・・温水便座によって人間の皮膚を守る「常在菌」を洗い流してしまい、強い痒みや皮膚炎を引き起こしてしまう症状。
参考サイト: 日刊現代 ヘルスケア+~使いすぎは禁物…食器洗浄機と温水洗浄便座が病気を呼ぶ~
便秘と痔の話~温水便座症候群〜おしりは洗えば洗うほど皮膚が荒れる〜
ウォシュレットを不衛生と感じる方はこの意見がとくに多いと思います。
自分の家族ならまだ許せても、誰ともわからぬ人が使用した外出先のウォシュレットを使うのはとても抵抗がありますよね。
中にはウォシュレットにノズルの除菌機能がついている事をご存知の上で嫌だという方もいるでしょう。理屈ではわかっているけど何となく気持ち悪い。そんな気持ちの問題というところが大きいようです。
外出先、とくに病院のトイレでのウォシュレットの使用はノロウイルス等の感染のおそれがあるのではないかという心配があります。実際に院内感染を防ぐためにウォシュレットを設置しない考えの病院もあるようです。
もちろん実際はウォシュレットをただ使っただけでは感染は起こりませんが、使用した際に何らかの拍子で手に付着した菌が口から入る・・・という場合もあるので絶対とは言えません。
日頃から病気の感染予防に気を付けている人ほど、他人が使用したウォシュレットを使う事に抵抗があるようです。
ウォシュレットのノズルは汚れていそうだから使いたくない。なら、汚れが頑固にこびり付いてしまう前に、ノズルを拭き掃除してみるのはいかがでしょう。
一日の終わりに行うだけでも衛生的な状態を長く保てます。
方法は簡単。ノズルの部分をトイレ用お掃除シートでふき取るだけ。これを習慣化すれば、毎日きれいな状態で気持ちよくウォシュレットを使えますよ。
細かい部分は歯ブラシなどで磨いてから拭き取れば更に効果的です。
また、ウォシュレットの本格的な掃除方法につきましてはこちらの記事で徹底解説しております。ウォシュレットの衛生面が気になる方はぜひ合わせてご覧くださいね。
自宅でしたらノズルのお掃除を定期的に行う事で清潔な状態を保てます。
市販のノズル洗浄剤は直接スプレーして除菌するタイプのものが多く、直接手で触れずに簡単にウォシュレットの除菌が出来るので便利です。
どちらもノズルを泡で包み込んで除菌するタイプです。
肌に優しい中性タイプですので安心。
このような専用洗剤を月1~2回行えば衛生的にウォシュレットを利用できますね。
ウォシュレットが衛生的か不衛生かという問題は意見がわかれます。
便座の機能としては十分に衛生的ともいえますが、人が使用するものですから100%ではありません。
特に外出先ではご自宅のトイレのように掃除をするわけにもいかないので不衛生な事もあります。
ただし、それはウォシュレットに限らずトイレ全体の清掃自体が行きわたっていない可能性も大きいでしょう。
あまりに衛生面で不安な場所では控えるなど自己判断でウォシュレットを使用しましょう。
いかがでしたか?この記事を読んでウォシュレットを使おうと思った方、逆に使いたくなくなってしまった方もいるかもしれません。
ウォシュレットが衛生的か不衛生かは、私が思うに設置場所やトイレそのものの清掃が行き届いているかが判断材料になると思います。
もちろん、ウォシュレットを不衛生と思う方は気持ちの問題が大きいので、仮に衛生的だと唱えたとしてもそう簡単に今までの考えを変えるのは難しいものです。
また、ウォシュレットは本来排泄後の拭き残しなどの不快さの解消、そしてお尻をより清潔にするために作られたものです。
使用する事でかえって気持ちの悪い思いをしてしまっては本末転倒。
ウォシュレットの設置が当たり前になってきた時代だからこそ、使用するかしないかはあなたの判断次第となります。