発泡スチロールは意外かもしれませんがお店で売っている弁当やテイクアウトの容器として使用されていることがあります。
となると、もしその弁当等が冷めてしまった場合、ほかの容器に移し替えるのも面倒くさいしそのまま電子レンジで温めることはできないかな、と思うことでしょう。
よって今回は発泡スチロールは電子レンジで使用可能な容器なのか、というテーマにてお伝えしていきます。
冷めるとおいしさが半減してしまう弁当。
そのまま温めるかどうか悩んだことがある方はぜひこの記事を一読ください。
結論を先にお伝えしておくと発泡スチロールの容器は電子レンジで温めない方が良いです。
そこでなぜ発泡スチロールの容器は電子レンジで温めない方が良いのか、その理由について紹介していきます。
発泡スチロールの正体はPS、つまりポリスチレンです。
このポリスチレンの耐熱温度は80℃~90℃なので、もし電子レンジで発泡スチロールの容器を加熱すると溶けてしまいます。
参考元:wikipedia
その一方で、発泡スチロールの容器自体に水分はほとんど無く98%が空気にて構成されています。
よって発泡スチロールの容器のみを電子レンジで加熱したとしても電子レンジの水分子を振動させ加熱させるという構造上溶けることはほぼありません。
ただし、食品が入っている場合は別なのです。
食品自体の温度が80℃~90℃以上となった時にその部分から徐々に溶けていくことが考えられますので耐熱温度が低い発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱するということはぜひともご注意ください。
参考元:OKWAVE
発泡スチロールの容器の種類によっては電子レンジでの加熱で発泡スチロールの容器自体が縮む危険性もあるそうです。
また、電子レンジの加熱により穴が開いてしまうケースもあるとか。
参考元:YAHOO!知恵袋
何にしても耐熱温度が低い発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱するということは予期せぬ事態を防ぐという意味でもやめた方が良いでしょうね。
発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱した際に変形してしまった時は危険であるという声があります。
これはラットによる実験を行ったところ、発泡スチロールの容器を使用していたラットの体内に腫瘍ができてしまったことから言われています。
参考元:wantonのブログ
しかし、電子レンジによる発泡スチロールの容器の変形はあくまでも加熱により縮んだだけで食品に混入したわけではないため健康には問題ないという意見もあります。
参考元:学ぼう発泡スチロール
そしてさらに発泡スチロールの容器のようなプラスチック製の容器の一部を食べてしまったとしても排泄されるために問題ないという意見までもあります。
参考元:プラトレ☆ネット
これは発泡スチロール等のプラスチック製の容器が人間の体では吸収できないことから言われています。
こうも意見が分かれると発泡スチロールが電子レンジで変形した場合は危険なのかそうでないのか判別しづらいですよね。
よって判断に迷ってしまうという方は発泡スチロールのようなプラスチック製のものは電子レンジでは使用しないと決めてみてはいかがでしょうか。
ちなみにプラスチックの一種である酢酸ビニル樹脂を原料として使用しているガムは飲み込んだとしても排泄されるため問題ない、というのは有名な話ですよね。
このことからも特に問題は無いのではとも考えることができます。
最終的な判断は自分ですることになるのですが、上記で挙げた情報を参考に決めていただければと思います。
発泡スチロールの容器に入った食材を電子レンジで温めたいという時は素直に容器を移し替えたのちに温めましょう。
その際に使用する容器は電子レンジでも使用可能な容器、例えば以下のような素材が使用されているものを選択するようにしましょう。
参考元:Panasonic
容器を移し替えるというのは面倒くさいですし、何より洗い物が出るということで嫌な方もいるのではないでしょうか。
しかし油断大敵との言葉があるように、一回の油断により事故につながる可能性もあります。
自分だけは大丈夫、1回くらいは平気だろうと思わずに、発泡スチロールの容器に入った食材を電子レンジで温める際は念には念を入れるという意味でも移し替えたのちに行うようにしましょう。
この記事では発泡スチロールと電子レンジのすべての関係を言えたわけではありません。
例えば、電子レンジのオーブン機能等では発泡スチロールの容器は使用してもいいのか、にはこの記事では触れていません。
というのもこれは当然使えないからです。
上記でもお伝えしたように発泡スチロールの容器の耐熱温度は80℃から90℃程度です。
電子レンジのオーブン機能を使うと庫内の温度は300℃程度まで上がります。
参考元:YAHOO!知恵袋
しかもオーブン機能ではヒーター加熱といって電子レンジ庫内全体が熱くなります。
それにより水分子のほぼ無い発泡スチロールの容器でも温められてしまうため、結果発泡スチロールの容器が溶ける、運が悪ければ火災事故にもつながりかねません。
電子レンジは便利な反面使い方を間違えれば事故につながる家電製品です。
よって発泡スチロールの容器と電子レンジの関係性について少しでも疑問点がある場合は以下のサイトのようなプラスチック製の容器専門サイトにて質問してみる等をしてみてください。
参考元:プラトレ☆ネット
使い勝手のいい家電製品だからこそ、何をどのように使用してもOKなのか、もしくはダメなのかきちんと把握しておいてください。
今回の記事では発泡スチロールの容器は電子レンジで温めてもいいのか、というテーマでお伝えしてきました。
発泡スチロールの容器は素材がポリスチレンが使用されていることから耐熱温度は80℃から90℃程度です。
そのため電子レンジでは発泡スチロールの容器を温めることはできません。
洗い物が増えると毛嫌いせずに、きちんと電子レンジで使用可能な容器に移し替えて温めるようにしましょう。
電子レンジは何でも温めることができるんじゃないか、そう思ってしまうのも無理はありません。
しかし実際にはそうでない、ということをこの記事にて再確認しましょう。
また、関連記事としてこちらの記事では様々な素材のプラスチックの電子レンジの対応可否、またこちらではペットボトルは電子レンジで温められるのか解説しております。ぜひ、合わせてご覧ください。