筆者は家電量販店に勤めております。洗濯機の重さや運ぶ際の注意事項について解説していきます。
Written By ブレンディ 0120
引っ越しや模様替えの時に、洗濯機のあまりの重さに驚いたことはありませんか?
筆者は家電量販店に勤める前に、引っ越し業者でアルバイトをしていた経験があります。
家電製品を運ぶ中でも、冷蔵庫と洗濯機がとても重く、ガタイの良いお兄さんと2人か3人がかりで持ち運ぶほど重かった記憶があります。
さらに縦型の洗濯機とドラム式の洗濯機でも大きさや重さが全然違いますよね?
ドラム式となると幅も大きいですし、縦型よりも重いものが多い印象です。
他の家電製品は小型化・軽量化が進んでいるのに、なぜ洗濯機がこんなに重いのか?疑問に思われたと思います。
洗濯機の重さについては、ちゃんとした意味がありますので、今回はそんな洗濯機の重さと重量について解説していきます。
洗濯機の重量は知っておくと、いざという時に役に立ちます。
洗濯機の運搬の際に重量を把握しておくことで、あらかじめ何人で運ぶのが最適か?業者への依頼をすべきかの判断が行えます。
また、本体重量の把握を行うと、引っ越し後に設置する際、排水パンの耐重量が分かります。
また、排水パンがない場合のアパート等のかさ上げを行うブロックの耐重量の把握ができ、洗濯機の設置が楽に済みます。
洗濯機本体の重さに対して、洗濯ができる洗濯量にも規定があります。
一気に洗濯をしたい方も居ると思いますが、洗濯機には推奨される洗濯容量が規定されており、洗濯機の重量もそれを想定し、洗濯時や脱水時に耐えられるように設計されています。
洗濯を行う際は、洗濯量の把握をしっかりと行い、正しく使いましょう。
洗濯槽は洗濯機の内部で洗濯物と水を回転させて汚れを取ります。
最近の洗濯機には、ナイアガラ洗浄やダイナミック洗浄など、水の激しい動きでしつこい汚れをしっかり落とすという事を売りにしている商品が多くあります。
こういった動きにも洗濯機本体の重さがなければ、不可能であり安全性が欠如してしまう為、どうしても洗濯機の重量が必要になります。
また、洗濯機が不安定で洗濯槽の水が溢れてしまうと、本体の故障や漏電の危険性がありますので、安全性の面でも重量が重くなる傾向にあります。
洗濯機で洗浄が終わると脱水が入ります。
この際、工程の中で一番洗濯機が揺れ、騒音がうるさくなる瞬間でもあります。
最近の洗濯機には当たり前のように、洗濯機のエラー表示機能がついており、規定の揺れよりも洗濯機が不安定になった場合や、一定の角度をオーバーし安全性が損なわれる時点で、洗濯機が強制停止される安全機能が搭載されています。
洗濯機には、こういった揺れにも耐えられるように、本体の重量に加え、ダンパーという洗濯機を固定する為の気遣いがなされています。
ドラム式洗濯機は発売されてからの歴史が浅く、一人暮らしのような小型製品は未だ少ない状況です。一般的な本体重量は80kgが殆どです。
そのうち10kg程度を洗濯の目安としており、1/8目安で作られています。
本体重量が30kgが多いです。
一人暮らしの方に多い5kg未満の洗濯機で縦型洗濯機であれば比較的軽重量で済みます。
本体重量に対して、1/3程度の洗濯量を推奨されています。
この重さであれば、成人男性で力持ちの方であれば一人で運搬する事ができる重さです。
筆者も一人暮らしを行った際に、5kg程度の洗濯機を動かす事が出来ましたので、2人いれば問題なく運搬できます。
本体重量が40kgが多いです。
複数人の洗濯をまとめて行う家族や、たまった衣類を一気に洗う方には、10kg程度の洗濯機が必要ですが、本体重量が40kg程度となると運搬についても複数人で行わないと厳しいでしょう。
本体重量に対して1/4程度の洗濯量を推奨されています。
洗濯機の重量によっては、一人でも運べるものがあります。
例として、5kg程度の比較的小さい洗濯機であれば可能ですが、不用意に洗濯機を運搬すると故障の原因にもなります。
引っ越し業者に頼まず、費用の削減を行いたい場合は、必ず以下の項目に注意して行いましょう。
①洗濯機内に溜まっている水を排水する。
洗濯機の内部に水が残っている場合は、必ず排水を行いましょう。
排水方法については、メーカー別によりけりですので、取り扱い説明書を参照して行いましょう。
②排水ホース・洗濯槽の固定
洗濯機は単体で動きません。排水ホースや洗濯槽が一つとなって稼働しますが、洗濯機の運搬の時は必ずそれぞれの部品を固定して行うと良いでしょう。
排水ホースと洗濯槽は、ガムテープなどで洗濯機表面や内部で固定し、できるだけ動かないようにします。
運搬する際は、洗濯機を横にせず、側面の取っ手を持つようにしましょう。
洗濯機の表面は滑りやすい素材の為、ゴム手袋などで運搬すると安全性が高まります。
また、洗濯機の運搬をする際は、運びたい場所の運搬経路を事前に確認し、幅や高さに問題がないか確認しないと後から大変な事になります。
どうしても、出来ない場合や不安な方は引っ越し業者に頼めばプロが行ってくれます。
年に数回は必ず、引っ越し後に洗濯機が稼働しなくなった・・・。という理由で修理依頼をされるお客様もいる位に、家電の運搬には注意が必要なのです。
引っ越し業者に依頼する費用に対し、洗濯機の修理や買い替えの方が高くつきますので、よく考えて行動すると後々後悔することを防げるでしょう。
洗濯機の重量について解説していきましたが、全てを語れたわけではありません。
多くの方は、引っ越しや運搬について疑問に思い、記事をお読みいただいていると思いますが、家電製品を動かす場合に関しては、業界の人間でも細心の注意を払って行っています。
また、家電製品を最初に開封した時に、家電内部や外部に、徹底してテープで固定されていたり、衝撃緩和材が入っていたと思います。
全てを保管している方はいらっしゃらないと思いますので、使用済みの家電製品の運搬に関しては、専門的な知識や注意が必要な為、運搬業者にお任せするのが最も堅実と言えます。
お一人での運搬を検討されている方は、くれぐれも自己責任でお願いします。
記事を読み進める中で、疑問点やご不明点がございましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問合せ下さい。
筆者は家電量販店勤めの為、洗濯機の内部構造や重量に対するメーカーの見解等は全てお話できませんが、お引越しの際の参考になればと思い、執筆をさせて頂きました。
この記事が、お引越しでお悩みの方の参考になれば幸いです。
ご閲覧ありがとうございました。
またこちらの記事では洗濯機の寿命について解説しています。
きになる方はこちらも読んでみてください。