【audio-technicaのATH-CKS55X BKを使用したら、いつの間にか昔の自分を否定していた】

目次

thunderbird2です。以前、音楽にかかわっていたことがありますので、ほんの少しだけ、人よりも音に敏感なのではないかと自負しています。以前、2万ヘルツを超える音の中に、心を癒やす働きがある、という学説に触れたことがあり、それ以来、民族音楽、それも邦楽やバリ島のガムランなどにとても興味がわくようになってきました。なので、高い音の再生がきちんとできないオーディオについては辛口になりやすいので、その点どうぞご了承ください。  
イヤホンへの愛着は、あまりありません。音が良ければメーカーなどにこだわりはありません。音楽は、本来、スピーカーで聞くもの、という考えをもっており、イヤホンは周囲に迷惑をかけないためのあくまでも音楽鑑賞の補完措置というスタンスです。

購入したのは、audio-technicaのATH-CKS55X BKという耳栓型のイヤーピース 付きイヤホンです。全体に黒色のマット仕上げで、コードも光沢の無いゴム状の樹脂でおおわれています。音源部分の外装のみに、光沢のある塗装がしてあります。  

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【ATH-CKS55Xの仕様】

型式 ダイナミック型

ドライバー φ12.5mm

出力音圧レベル 105dB/mW

再生周波数帯域 5~24,000Hz

最大入力 100mW

インピーダンス 16Ω

質量(コード除く) 約6g

プラグ φ3.5mm金メッキステレオミニ(L型)

コード 1.2m(Y型)

● 付属品:イヤピース(XS,S,M,L)、ポーチ

【ATH-CKS55Xの音質】☆☆★★★

・高域☆☆★★★

 良く言えばバランスのとれた音です。突き抜けるような、気持ちのいい高音は正直言って出ません。広域の分解能はそれほど悪くありませんが、まるまった音、という感じがします。例えば、エンヤのアルバムなどは高音の爽やかさを味わうものだと思うのですが、高音に力がないため爽やかさ2割減という感じです。ガムランや、チェンバロは、高音を豊富に含みますので、向きません。

・中域☆☆☆☆★

 中域は、得意です。人の声の再生に向いています。会議などは最も得意とするところです。合唱などもピアノ伴奏なら大丈夫です。山本潤子の「窓に明かりがともる時」は、ピアノとボーカルが主体ですので、かろうじてOK。「尋常小学校唱歌〜足踏みオルガンの思ひ出〜」なら中音主体なのでこれも十分OKです。中村由利子のピアノ曲集などは最も得意とするところです。柔らかな音ですので、彼女のピアノのたおやかさを表現できます。

・低域☆★★★★

 音楽を聞いていて感動する瞬間というのは、こころの動きを低音がしっかりと受け止めてくれた時ではないでしょうか。音に身を委ねるためには、低音がしっかりしているべきだと思います。その点、このイヤホンATH-CKS55Xは不向きです。ソースの持つ豊かな低音を再生しきれません。ナタリー・コールのジャズ・ナンバーを再生してみたのですが、ウッド・ベースがしっかりしていないのでジャズの楽しさが半減しています。

・音の透明感☆☆★★★

 低音も、高音も弱いので、例えばドラムスのワイヤーブラシの音などは厳しいですね。各楽器が聞き取れないということはありませんが、「聞き取りにくい」です。また、音のキレが良くありません。「カッ」というアタック、つまり音の角が弱い、と表現したらよいでしょうか。音の輪郭がぼけている感じです。ギターもピアノもシンセも皆中音域だけが鳴っている感じなのでそれなりに存在はわかりますが、全体にAMラジオを聞いているような音がします。

【ATH-CKS55Xのコストパフォーマンス】☆★★★★

ATH-CKS55Xの希望小売価格が4,800円、というのは少々高すぎるのではないでしょうか。製品のホームページに書いてある、「強烈な重低音。ジャンルレスで爽快な再生音が味わえる」という表現は、まったくあてはまりません。AppleのEarPods with 3.5 mm Headphone Plugの希望小売価格は3,200円ですが、こちらのほうがコストパフォーマンスがいいです。開発コストがかかっている感じがします。音も自然ですしね。

【ATH-CKS55Xのデザイン】☆☆★★★

デザイン自体は、悪くないと思います。洗練されています。高級感もあります。が、そもそも私は、現在のイヤーピース全盛時代に猛烈な違和感を覚えています。イヤホンにはまっているあのゴムの丸い栓(イヤーピース)に我慢なりません。特に黒色だったりすると最悪です。耳カスが付着しているのが目立つからです。自分1人で使用しているぶんにはいいのですが、家族共用のノートPCに使用するには非常な抵抗感がありますね。日本の住宅事情は悪いので、夜間にPCを使用する際は当然イヤホンを耳にはめることになりますが、イヤーピース 付きは、ダメです。「家族なんだから、気にすることないじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、人の耳カスの付いたイヤホンは、たとえ家族といえどもイヤですね。AppleのEarPodsには変な イヤーピース が付いていないので好感度大です。

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【ATH-CKS55Xの装着感】☆☆☆☆★

付けやすさは良好です。耳にねじこむと、ぴたっとはまる感じで、耳の穴が密閉されます。また、長時間装着していても疲れるということはありません。重さも感じません。ただ、コードは多少暴れる感じです。表面が平滑ではなく、ゴム状の摩擦力の大きいコードですので、衣服に引っかかったりします。この点がイヤホンの存在を感じさせます。イヤホンは、一般的に携帯音楽プレーヤーで使用することが多いと思いますが、歩いていてコードが引っかかるので、マイナス点です。

【ATH-CKS55Xのオリジナリティ】☆☆★★★

全体的には可もなく、不可もなく、といったところです。中音域に特化したイヤホンにオリジナリティを認めるべきか、判断に迷います。デザインのオリジナリティについては、全体にマット仕上げにして高級感を出していて、それなりに努力の跡が見えます。が、音がついていってないのでつらいところです。

【ATH-CKS55Xの機能性】☆☆☆☆★

マイクは、付属していません。Bluetooth式ではなく、有線です。当然、充電は不要です。

遮音性は、耳栓型だけあって、さすがに良いです。

コードがゴム風なので、携帯音楽プレーヤーに巻きつけておいたりすると、音楽を聞こうとした時に解こうとしても妙にコードどうしが引っかかるのでもたもたします。

【ATH-CKS55Xの利用シーン】

中音強調型なので、会議の書き起こしに最適でした。マイクから遠い人の声も比較的明瞭に聞き取ることができました。また、AMラジオ、特に語学講座を聞くにはいいかも知れません。何か目的を持って人の声を主体とした音を聞くにはそれなりにいい、ということです。音楽鑑賞にはあまり向きません。高音と低音が引っ込み、中音が自己主張してしまうので、イヤホンの存在を意識してしまいます。リラックスして音楽が聞きたい時には、別のイヤホンを使ってください。もっとも、イヤホンの音にあまり期待せず、普通に聞ければいい、という人には向いているかもしれません。

【ATH-CKS55Xのジャンル】

強いて言えば、ボーカル、合唱曲。ピアノ曲も向いていると思います。私の良く聞く音楽は、ボーカロイド楽曲なので、音域の狭いボーカロイドの声だけには向いています。ボーカロイドの声に注目して音楽を聞く、という意味ではこのイヤホンが向いているのかも知れません。ただ、いくらボーカロイドといえども伴奏があるので、人声の歌を聞く時とおなじつらさを味わいます。

【ATH-CKS55Xの総合評価】☆★★★★

一言で言うと、本当に音の専門メーカーが作ったイヤホンなのか、と疑問に思いました。こんな商品を、しかも試聴して購入した自分が情けないです。あの時の自分を信じられません。まあ、家電量販店の店頭で、騒々しい中での試聴だったから、と自分に言い訳をしています。ATH-CKS55X、今の自分ならおそらく購入しない製品です。

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