電子レンジの電磁波の正しい対策を解説!電磁波の食品への影響も紹介

この記事を執筆するにあたって

電子レンジはマイクロ波という電磁波で調理するもので、電磁波を発するので危険である、という観念がもたれるようですが、扉を閉めて正しい使い方をすれば、電磁波の影響はない、調理された食品も危険性はない、ということを知ってほしいと思いましたのが、執筆の動機です。

Written By 花透 PEACE43

目次

電子レンジの電磁波について解説します

電子レンジは、電磁波の一つであるマイクロ波の誘導加熱という現象を利用して食品の内部の水分を熱することにより、調理する電気機器です。

そんな電子レンジの電磁波について下記のような点に疑問をいだいたことはないでしょうか。

  • 電磁波には危険性はないのでしょうか?

  • 電子レンジは安全な電気機器なのでしょうか?

  • 電子レンジを使用するために安全性から気を付けなければならないことがあるのでしょうか?

  • 電子レンジを通した食品は安全なのでしょうか?

  • 電子レンジ以外でも身近に電磁波を発生している電気機器があるのでしょうか?

ここでは、電子レンジの電磁波について上記のような質問に回答する内容を紹介いたします。さらに、電子レンジを使いこなすために、電磁波以外にも考慮することについてもふれます。

電子レンジからもでている電磁波とは?電磁波の危険性とは?

電磁波とは?

電磁波は、大きく分類すると、波長の長さから長い順に、電波、光、放射線になります。周波数では逆にこの順が小さい順になります。利用面を考えると、電波は通信に利用され、光は赤外線から可視光、紫外線まであっていろいろな用途があり、放射線はX線やガンマ線などがあって医療や物質の解析などに利用されます。

このうち危険性が高いのは、波長の短い放射線で、人体に入りこむため被爆量に十分注意する必要があります。赤外線や紫外線も使用する強さや時間によっては人体に影響を与える場合もあります。

電子レンジが用いるマイクロ波は、電波の一つで、無線通信、テレビ、スマートホンなどで使用される周波数帯に入ります。波長の長さでは、数十cmで、X線のように人体に入り込むことはありません。

電子レンジの電磁波

電子レンジは、構造上、内部で発生する電磁波であるマイクロ波が外に漏れないように遮蔽されています。マイクロ波は金属を反射しますので、電子レンジの筐体は、金属製の箱で、直方体の6面のうち5面は金属になっています。残りの1面は内部が覗けるようにしていますが、金属の網が使用されています。網の目の大きさすなわちメッシュをマイクロ波が通らない大きさにしています。このメッシュがシールドと呼ばれて、金属の平板と同様にマイクロ波を遮蔽します。網状の金属がメッシュのままになっているものもありますが、多くはガラスにメッシュが貼られています。

扉を閉めていれば、基本的に電磁波であるマイクロ波が漏れることはありません。

扉が不完全に閉まっていたり、メッシュの一部が破損していたりしているような場合に、電磁波の漏れが発生する場合があります。このときは危険性があります。

電子レンジのメッシュのある扉

電子レンジのガラスの扉

電磁波の危険性とは?

電磁波のうちのマイクロ波の人体に対する危険性は、熱作用です。熱作用により健康に悪影響が生じることはありませんし、がんやその他の健康に対して悪影響を及ぼすとの根拠は見つかっていません。

引用元:総務省電波の人体に対する影響

電子レンジの電磁波対策!距離をとるのが大切

電子レンジは正常な状態であれば、電磁波による危険性はありません。まずは正常な状態であるかどうかを確かめておくことです。それでもなにか電磁波が漏れているのではないか、扉が閉まっていても電子レンジ全体から電磁波が少しでも出ていないかと不安に思う方のための対策を紹介します。

対策① 電子レンジからしっかり離れる

一般に、電波の強さは距離の二乗に比例して減衰します。したがって、1mも離れれば強度が電子レンジのすぐ近くにいたときの10倍の距離になって、強さは百分の一になります。漏れの電磁波があっても元々が強くありませんから、百分の一になったら十分弱くなったとみてよいでしょう。

対策② 電子レンジとの間に障害物を入れる

マイクロ波を反射させる金属板か金属板を有する盾になるものが電子レンジとの間に入れば、電磁波が反射されて人体に届きません。あるいは、金属以外のものでも障害物があれば、電磁波が障害物で吸収されることになり安全になります。

対策③ 使用しないときは電源コードをコンセントから抜く

電源コードを入れていれば、何かしらの電流が流れ、それによる電磁波が発生します。元から抜いておけば、そのようなことを防ぐことができます。

対策④ 電源コードにシールド線を用いる

電磁波は電子レンジ本体ばかりでなく、電源コードからも別の電磁波が発生しています。これも怖いとなって対策を入れるとなると、コードを網で遮蔽したシールド線というのがあり、それを用いれば万全です。一般にはここまでやることは必要ありません。

間違った電子レンジの電磁波対策とは?

電子レンジの電磁波

電子レンジの電磁波対策とうたってもあまり効果がないようなことがあります。

電磁波防止フィルムやシート

まったく効果がないというわけではありません。これを使いだすとあちらにもこちらにも必要になるという事態になります。電子レンジの扉にだけ貼り付けても万全であるということにはならないということです。

アース線の取り付け

アース線は電磁波を遮蔽したり、吸収したり、反射したりするものではありません。アース線の役割は、過剰電流が流れるのを防ぐもので、感電防止であり、漏電防止で機器の破損を防ぐ安全を得るためです。アース線をつけても、電磁波の出方には関係しません。

電子レンジの電磁波は食品に影響はある?

電子レンジで調理した食品は電磁波のなんらかの影響を受けているでしょうか?健康被害が出ているでしょうか?

電子レンジが発売されてから50年経ちますが、電子レンジで調理された食品により健康被害があったという事例は、まだ出ていないとみてよいでしょう。電磁波の、電子レンジではマイクロ波が対象になりますが、食品への影響は、先に述べたように、熱作用だけですので、熱により調理されることになって他の影響はないというのが、現在の考えかたです。

筆者の友人で、電子レンジで燗をした酒は、お湯で燗をした酒と味が違う、酔いが早い、と言っていた人がいました。筆者が確かめてみましたが、差は見られませんでした。人による違い、環境による違いなどがありますので、微妙な差を感じることは考えられないことはありませんが、酒の燗の例では、ムラが味に影響を与えたのではないかとも考えられます。食べ物ですから温め方で味が異なることがありえます。ただし、少なくとも健康面における影響ではありません。
また、マイクロ波が調理した食品に残るということはありません。

電子レンジの電磁波は食品に影響はないといってよいでしょう。

電子レンジ以外で電磁波を発生する身近なもの

電子レンジ

電磁波を発生する電気機器は、電子レンジ以外でどんなものがあるでしょうか?

主な家電

いくつかの家電の電磁波の発生を測定したデータが下記の資料に載っています。
参照元:一般財団法人家電製品協会「平成 25 年度 家電製品から発せられる電磁波測定(10Hz~400kHz)調査

この資料を参照しますと、測定値が大きな機器は、電気マッサージ機、電動歯ブラシ、温水洗浄便座、電気カーペット、シェーバー、IH炊飯器、IH調理器、電気毛布などがあります。電子レンジ、食器洗い洗浄機、電気掃除機、ヘアドライヤー、ルームエアコンなどが次に大きな測定値を示すクラスです。

携帯電話・スマホ

携帯電話・スマホは、電子レンジと同じくらいのマイクロ波の周波数帯を使用する通信機器です。したがって、電磁波としての影響は先に述べたマイクロ波の周波数帯の作用と同様に電磁波としては熱作用のみとなっていると考えるのが現状です。ただし、スマホや携帯電話による電磁波の健康への影響は研究段階であるともいえます。

スマホによる健康被害に関しては、不眠であるとか、うつになるとか言われていますが、それと電磁波との因果関係は、はっきり出ていないといえます。スマホ依存で体の具合が悪いという方には、電磁波以外にも要因が多く、絞り切れないということもあるようです。

電子レンジを安全に使うために電磁波以外にも気をつけること

電子レンジを安全に使うためには、どんなことに注意しなければならないでしょうか。

感電

機器のアースをとる、水場で使わないことに注意することです。

容器の選択

金属容器はマイクロ波を反射しますから、金属容器に入れた食品は温まりません。プラスチック容器は耐熱面で弱く変形しますので、耐熱プラスチックを使用しなければなりません。ガラスは内側と外側で温度差が出ますので割れる恐れがあり、耐熱ガラスを使用しなければなりません。陶磁器に関しては、陶器は気泡が多いので水分を含み、割れやすい傾向があります。磁器は問題ありません。

食品の破裂

電子レンジの原理がマイクロ波による食品内部の水分の加熱による調理ですので、内部の水分の逃げ道がなければ破裂します。ゆで卵がよい例です。

液体の突沸

急激に沸騰が起こり、液体が飛び出すことがあるので、液体は沸騰させるまで温度を上げないようにしなければなりません。

水分の少ない食品に注意

原理上水分を有する食品でなければ、発火の恐れや焦げの元になります。水分の少ない食品には水を少量かけてから電子レンジにかける注意が必要です

電子レンジの電磁波についてすべてを解説できた訳ではない

この記事では電子レンジの電磁波についてすべてを網羅した訳ではありません。電子レンジにおける電磁波の影響は、まだ十分研究しつくされておりません。これからも新しい研究データが出てきて、知見が深まることが予想されます。読者の皆様が疑問に思われることがありましたら、お問い合わせフォームでお問い合わせください。随時、加筆・修正してまいります。

まとめ

私たちの日常生活は、多くの電気機器に囲まれていて、各々の機器が発生させる電磁波の中に住んでいるといっても過言ではありません。電磁波は目に見えないこともあって、不安に思い出したら不安でたまらなくなるという要素があるかもしれません。電磁波がすべて危険であるということはなく、多くの場合は安全です。マイクロ波を用いる電子レンジも家庭用の機器ですのでそれなりの十分な安全対策が施されています。

電気機器は正しく使っている限りは、おかしなことは起こりません。電子レンジもその一つの安全な機器です。風評に惑わされずに正しい使い方で使いこなすことで不安をもつことがなくなります。

電子レンジで事故が起こったことは過去に何件かありますが、感電、発火、発煙の事故で、電磁波が原因であったことは聞かれません。電子レンジでは、扉を閉めて使う限り、電磁波による事故はないと考えられます。

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花透 PEACE43
家電情報を提供するライターです
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