USBメモリで音楽再生!車で使う等おすすめの使い方や入れ方を解説

この記事を執筆するにあたって

昔からDAPに曲を転送するとき専用のソフトを使うことに抵抗があり、USBマスストレージ機能でD&Dで転送できるものを選んで買っていました。その際転送用のバッチスクリプトを組んだりGUIが使えるWinBatchEhなどを工夫してUSBメモリの容量を確認しながらコピーできるスクリプトを組んだりして遊んでいました。そっちはちゃんとエラー処理とか実用面でも配慮しましたよ?

Written By HN: トゥルーデは俺の嫁

目次

USBメモリで音楽を最大限に楽しむ方法を解説します

かつてUSBメモリはパソコンでデータをやりとりするだけの、いわばDVD-RWやDVD-RAM、BD-RWの様な持ち運び用記録媒体の一つでしかありませんでしたが、フラッシュメモリの普及やMLCやTLCなどの多層化(製造技術の進化)で容量の増大が安価にできるようになりそれに伴う低価格化で、1コイン(500円)で数GBの容量を持つものを買うことができるような時代になりました。
 

USBメモリを売っている場所も家電量販店だけでなく、ホームセンターはもちろんコンビニやちょっとした電化製品を扱っているスーパーなどにも置かれるようになりました。
また使える場所も値段の高いカーナビやパソコンやゲーム機だけでなく、1~2万円程度のカーオーディオ、ミニコンポやクロックラジオなど安価な製品でもUSBメモリ対応機器が増え、USBメモリの中に入れた音楽を気軽に楽しめるようになっていったのです。
 

それら様々な再生機器で『USBメモリを使う場合の手順(音楽の取り込み方やUSBメモリへの入れ方)』や、『どのくらいの曲数が入れられるのか?』など基本的なところから、『各機器やソフトでの音楽再生方法』など画像を交えて分かりやすく解説してみたいと思います。
 

USBメモリに音楽はどのくらい保存できる?容量に合わせて計算しよう

多くのポータブルプレイヤーやカーオーディオなどが対応している三つの形式でエンコード(変換)してどの程度の容量になるかを確認してみました。
サンプルに用いたアルバムCDは『山本正之 - 才能の宝庫』(全14曲/総時間 約50分40秒)です。

  • MP3 CBR 256kbps:全容量92.83MB、1分辺り1.83MB

  • MP3 VBR 平均256kbps:全容量89.62MB、1分辺り1.77MB

  • AAC (VBR) チャンネル毎ビットレート128kbps(これで他の256kbpsとほぼ同等):全容量94.1MB、1分辺り1.85MB

  • OGG ABR 256kbps:全容量93.55MB、1分辺り1.83MB

  • FLAC 圧縮率最高(可逆圧縮なのでビットレート関係なし) :全容量315.05MB、1分辺り7.23MB

CBRなどの固定ビットレートだと範囲外の高音や低音を曲の始めから終わりまで、同じようにカットしますがVBRやABRといった可変ビットレートの場合、高音や低音が多い場所は品質を上げ、それらがない場所ではビットレートを下げて記録するので、曲によってはファイルサイズが固定ビットレートのものより小さくても高い音質を維持できます。
 

mp3やaacの様な不可逆圧縮の音楽ファイルの場合、ビットレートが同じでも曲の内容やエンコード方法によって上記数値と容量は異なる場合があります。エンコード形式ごとの特徴、サンプリング周波数など難しい部分を省けば、音楽ファイルは『ビットレートが高いほど音質が良くなり、それに伴ってファイルサイズが増える』ものだと理解していれば一般的には充分です。
 

なお音楽ファイルのビットレートは96、128、192、256、320の数値以外はほとんど使いません。
少し勘の良い方なら気づかれたと思いますが128、256などは2の乗数で他の数値も2の乗数である『2、4、8、16、32、64』などの数値を足した数になっています。パソコンでは2進法や16進法がベースに使われているので画像や動画などもパソコンにとって区切りの良い数字として上記のような数値を使うことが暗黙の了解となっています。
 

USBメモリにはいる音楽の数を計算してみよう

例えば上記MP3 CBR 256kbpsを例にすると、1分1.83MBなら一般的な4分の曲で1.83×47.32MB
2GB(2000MB)のUSBメモリの実容量が大体1940~1960MB前後(*1)なので、1950MBと仮定して
1950÷7.32266.3934426229508で、266曲程度入る計算になります。

で百聞は一見に如かず、以下の適当なバッチファイルを作って、本当に266曲入るのかどうか試してみました。

mp3copy.cmd


@echo off
set NUM=1
set FN=サンプル7.3MB-MP3
set LIMIT=280
set DES=V:\Music\
:LOOP
echo Now copying... %FN%_%NUM%.mp3
copy "%FN%.mp3" "%DES%%FN%_%NUM%.mp3"
set /a NUM+=1
if "%NUM%"=="%LIMIT%" goto EXIT
goto LOOP
:EXIT

上記のバッチファイルは、7.3MB容量の[サンプル7.3MB-MP3]という名前のMP3ファイルをUSBメモリに連番でコピーしていく仕組みになっています。266曲入るという予想から、カウントが少し多めの280を越えたらコピーを止めるように設定しました。その結果がこちら。
usb メモリ 音楽(記事内の画像はAmazon商品の紹介を除いて、全て筆者が撮影し加工したものです)

ちょっと見えにくくて申し訳ないですが、7.3MBの音楽ファイルを268個コピーできました。ファイルサイズの微妙な誤差を考えても概ね計算は合っていたことが証明されましたね。(筆者こっそり安堵)
usb メモリ 音楽
 

*1…本来パソコンのデータは2進法で計算されるので、データの容量はB(バイト)から1024倍(2の10乗)でKB(キロバイト)さらにその1024倍でMB(メガバイト)、そこから1024倍でGB(ギガバイト)というように『2の乗数である1024倍』をもとに単位が繰り上がっていくのですが、メーカー仕様の容量は1000KB=1MB、1000MB=1GBと10進法を元に『1000倍』で単位を繰り上げているので誤差が生じるのです。単位が上がれば上がるほど仕様上の表記容量と実容量の誤差が大きくなります。
 

1MB(メガバイト)に対し1MiB(メビバイト)、1GB(ギガバイト)に対し1GiB(ギビバイト)とか正確な容量を示唆する単位もあるのですが、あまり使われないので説明は割愛します。
 

実状:パソコンの中・上級者は必ずと言っていいほど初心者から頻繁にこの質問を受け、いい加減面倒になっていることから「OSやFATに使う管理領域だよ」とか樽に詰めたウイスキーが蒸発する現象の比喩を流用して「天使の取り分だよ」と適当に説明します。筆者もよくやります。

多くの音楽を入れるコツ

CDからエンコードの際、品質をそこそこ(mp3 128kbps)に抑えればCD音源(リニアPCM)の10~11分の1程度のサイズになりますが、ビットレートなどの音質を高めればファイルサイズが増大します。ただ多くの音楽をUSBメモリに入れたいのであれば品質(ビットレート)を下げるだけですがmp3の場合128kbps以下にすると、分かりやすく音質の劣化が目立つようになります。ビットレートを下げても音質が低下しにくいaacに再生機器側が対応しているのであれば、そちらに変換してUSBメモリに入れるなどの方法が有効です。
 

また一部の音楽ファイルにはタグ情報(曲名、アーティスト、アルバム名)などを記録しておく領域に、ジャケット写真を入れておくことが可能で、CDからの取り込み時に入れたり、ネットで購入したデジタル音源の場合最初から写真が入っていることも少なくありません。
 

サイズが小さい写真でも数百数千と積み重ねれば、その分容量を消費します。それらをMp3Tagなどのタグ編集ソフトを用いてジャケット写真を全て削除しておけば容量を抑えることに繋がり、ほんの少しではありますがより多くの音楽を入れることができるでしょう。ちなみにそのジャケット写真をcover.jpgなどと名前を付けて音楽ファイルのアルバムフォルダ毎に入れておけば、プレイヤーによってはジャケット写真として表示してくれる場合もあります。筆者は主にこちらの方法を利用しています。
 

ただ機器によってはフォルダ内の個別画像をジャケットとして表示する機能を持たないものもあり、古い再生機器ではaac形式の音楽ファイルに対応していないことも多いので、最後は『再生しようとしている機器が対応している形式』で『低ビットレートの音楽ファイルを複数作って試聴』し『自分の耳で聞いて不満の無いレベルまで品質を落とす』というのが『多くの音楽を入れつつ音質にも満足する唯一の方法』だと思います。
 

ビットレートの参考値としてはmp3形式なら固定ビットレート(CBR)で192bpsが一般的かつ充分な音質と言えます。このレベルなら自室など静かな環境やヘッドホンを用いて集中する状態で聴いても音質の劣化を感じることはほとんどありません。aacに対応している機器であればチャンネル毎ビットレートで96kbps(左右合わせて192kbp相当)に指定すればCBR192kbpsのmp3とほぼ同等の音質を維持しつつファイルサイズを抑えることもできるでしょう。
 

USBメモリの音楽の入れ方

実はコレが一番説明するのが難しいのです。ゲーム機であるPlayStationを例に挙げると、PS3の場合音楽を再生するにはUSBメモリに『Music』というフォルダ(*2)を作成しその中に音楽ファイルを入れないと認識されませんが、PS4だと適当に『音楽』というフォルダを作って、その中にファイルを入れても更にサブフォルダを作ってその中に入れても認識され再生することが可能ですが、ルートディレクトリに配置した場合は認識できません。
 

と、この様に同じメーカー且つ同じ系統の機器でも世代によってUSBメモリ内の音楽ファイル管理方法がバラバラなので最終的には「使用機器の説明書をよく読んでください」…としかいいようがありません。
 

*2…大文字小文字は問わずMUSICでもmusicでも問題ないが全角のMusicは不可で半角文字限定です。
 

また古い対応機器ほど制限のあるものが多く、しかも『ルートディレクトリにあるファイルのみ対応』『全角文字のフォルダやファイル名は認識不可』『サブフォルダは1階層まで、1フォルダ毎に最大999個』『再生順はファイル名ではなく転送順』など再生機によってその仕様がバラバラなのです。最近販売されているものであれば全角文字でも指定のフォルダ以外に保存しても大丈夫な場合が多いですが、もし認識されない場合は再生機器の説明書をよく読み『フォルダ指定の有無』や『サブフォルダは何階層まで対応しているか』などをチェックすると良いでしょう。
 

手順① USBに入れたい音楽を用意する

Amazonなどのネット配信サイト、PS4などで購入した音楽を一ヶ所のフォルダに集めます。特にダウンロード場所を移動させていなければWindowsのデフォルトだと、大抵各ユーザーごとの『Music』フォルダ辺りに保存されているかと思われます。音楽ファイルを持っていない場合、新たに購入するかCDから取り込む必要がありますが、Windowsであれば『Windows Media Player』でmp3形式に変換することができます。
 

『Windows Media Player』なら上部メニューの『取り込みの設定』から
usb メモリ 音楽
以下画像のように『取り込んだ音楽を保存する場所』『形式』『音質』を各個設定し、元の画面に戻って『CDの取り込み』を選択すれば、CDから音楽の取り込みが始まります。
usb メモリ 音楽
画像では先に紹介したとおり形式をmp3音質を192kbpsに設定しています。
 

さらに高い256kbpsに設定しておけば音響のプロを自称する人や、10~20代の若い人しか聞こえないという高音域のモスキートノイズが聞こえる人でも、音質の聞き分けを行うのが不可能なレベルなのでさらに安心(?)です。その分USBメモリに入れられる曲数は減りますが、音質にこだわりたい場合やバックアップとして保存しておきたいというのであれば256kbps以上でエンコードするのも良いでしょう。
 

なおCDのアルバムタイトルや曲名などのタグ情報がWindows Media Playerが参照するデータベースにある場合にはそれらも自動で入力されます。ジャケット画像が見つかった場合アルバムフォルダ内に一緒に保存されます。
 

ちなみに筆者はWindows Media Playerを使ってCDから取り込むことはありません。Windows Media PlayerのCD取り込みは『シンプルすぎて機能が少なく、必要な設定ができない』ので、主に『fre:ac(free audio converter)』を使っています。
usb メモリ 音楽

こちらの方は各エンコーダーごとに設定を保存でき、任意のCDごとに取り込み形式を簡単に変更できること、CD以外の媒体(wav、mp3、ogg)などからも別の形式への変換を行えるのが特徴です。
また曲に書き込むタグ情報の文字コードを任意に選べるので、日本語Windowsの標準であるShift-JISのままだと文字化けするようなAndroid用音楽再生アプリなどでも、Androidの標準文字コードであるUTF-8に設定して書き込んでおけば、正常に曲名や歌手名を表示も可能です。

usb メモリ 音楽

タグ情報の一括書き換えが可能なSTEP_Mなどを使ってUTF-8に書き直しても良いのですが、取り込む度に書き直すのは面倒ですよね?
usb メモリ 音楽
ちなみに初心者の方には圧倒的にWindows Media Playerの方がおすすめです。
単純なmp3へのエンコードならWindows Media Playerの方がfre:acの半分程度の時間で終わります(*3)ので悪いところばかりじゃないんですよ。過去は超定番だったが最近は更新が乏しいEAC(Exact Audio Copy)やfre:acなどわざわざ難しいソフトを最初から使う必要はないんです。機能に物足りなくなってから改めて手を出すぐらいで丁度良いのです。
 

*3…Windows Media Player 2分30秒程度でfre:acだと5分弱でした/Rayzen 5 1600 メモリ32GBのパソコンで14曲収録総時間50分強のCDリッピング&mp3 CBR 192kbpsでのエンコード時

手順② フォルダ指定がなされていたらフォルダを作成する

Windowsの場合『PC』や『コンピューター』と書かれたアイコンやスタートメニューから『エクスプローラー』を起動しUSBメモリのドライブを開いた後『右クリック』>『新規作成』>『フォルダー』と選択することで任意の名前のフォルダーを作ることができます。Windowsのバージョンによってはメニュー上部の『新しいフォルダー』をクリックすることでもフォルダーの作成ができます。
 

先に述べたとおり、フォルダ名の指定がされている場合半角英文字であることがほとんどなので、間違って全角で英文字を打たないように気をつけましょう。
usb メモリ 音楽

手順③ 指定のファイルをコピーする

音楽ファイルを入れたフォルダと、USBメモリの任意のフォルダをファイラーで同時に開いた状態で、ドラッグ&ドロップでコピーしても良いですし
usb メモリ 音楽
転送元のファイル一覧をドラッグで選択後、右クリックメニューから『コピー』を選び
usb メモリ 音楽
コピー先のフォルダにマウスカーソルを移した後『貼り付け』でもコピーすることができます。
usb メモリ 音楽
ドラッグ&ドロップでのコピーは同じドライブ間の場合、デフォルトだと『移動(切り取り+貼り付け)』になりますが、Ctrlキーを押しながらだと『必ずコピー』Shiftキーを押しながらだと『必ず移動』になります。覚えておくと地味に便利です。
usb メモリ 音楽
水色の枠内は画像なので本来は音楽再生だけなら必要ないのですが、再生先がカーナビなど画像の表示にも対応している場合や再生ソフトによっては、音楽の再生時にジャケット写真として一緒に表示してくれることもあります。
 

何度も同じ作業を繰り返す場合バッチファイルを作れば、コピーの度にフォルダを開いてドラッグ&ドロップをする必要がなくなり、ダブルクリック一回で任意のUSBメモリに音楽ファイルをコピーすることができます。

CopyMusic.cmd


@echo off
pushd "%~dp0"
for %%f in (mp3,aac,flac,ogg) do if exist "*.%%f" copy *.%%f E:\Music
pause
exit

上記内容を『CopyMusic.cmd(あるいはCopyMusic.bat)』と名前を付け音楽ファイルを置いておくフォルダに保存、CopyMusic.cmdのショートカットをデスクトップなどに作っておけばそのショートカットをダブルクリックするだけで音楽フォルダにあるmp3,aac,flac,oggの拡張子を持つ音楽ファイルのみを自動的にEドライブのMusicフォルダへコピーすることができます。『E:\Music』の部分は、USBドライブやコピーしたいフォルダの名前に適宜変更してください。 
 

バッチファイルの作り方がよく分からない人や、パソコン内の音楽フォルダとUSBメモリ内の音楽フォルダを同期などをさせたい場合はFreeFileSyncなどのファイル同期ソフトを使うと便利でしょう。
 

ちなみに最初の段階で「パソコン内に音楽を保存してあるんだけれどどこにあるか分からない」という人もいるかと思います。
実はWindows Media PlayerでもiTunesの様に『パソコン内に保存してある全ての音楽ファイルを管理』し、『USBメモリや、デジタルオーディオプレーヤーに転送(入れる)機能』が付いています。
 

Windows Media Playerの右上『同期』タブをクリックすると出てくるメニューから

usb メモリ 音楽

『次のデバイス』を何回かクリックして任意のUSBメモリ(画像では[TRC_2GB])を指定した後に、
usb メモリ 音楽

左メニューの中から『音楽』を選ぶとパソコン内の全ての楽曲が表示されるので、同期(コピー)したいものを選択してドラッグ&ドロップでリストに追加します。
なお同期リストに追加さえできれば順番はこの通りでなくてもかまいません。
usb メモリ 音楽

その後直上の『同期の開始』でUSBメモリにリストに登録された音楽ファイルが同期(コピー)されます。リストから取り除かれると次回同期時にUSBメモリからも削除されます。
usb メモリ 音楽

こんな感じでUSBメモリ(画像では[TRC_2GB])を確認するとリストに追加された音楽ファイルがコピーされていることが分かります。
usb メモリ 音楽
 

じゃあなんでこれを勧めないかというと…使い方がややこしいこと、同じCDから取得したものでも分けて管理したい音楽ファイル(USBメモリやDAPに入れて使うmp3とバックアップ用に取り込んだflacなど)も一様にWindows Media Playerに登録されてしまうので、使い方によっては逆に手間が掛かるなどのデメリットがあるからです。
 

USBメモリに入れた音楽を最大限に楽しむ使い方

① 車のカーオーディオで楽しむ

カーオーディオの種類や車種によっても異なりますが、ビルトイン型カーナビの場合そのカーナビ前面または、メインコンソールの真下などにUSBメモリをさす端子があります。画像では下の方で赤く光っているのがUSBメモリです。
usb メモリ 音楽

音楽用メニューを開くと、各接続方法の選択が出るのでUSBをタッチして選択
usb メモリ 音楽(写真はHondaインターナビ)

こんな感じで再生リストが表示されます、インターナビの場合mp3などのタグ情報にジャケット写真が含まれている場合のみ画像が表示されるようです。
usb メモリ 音楽
usb メモリ 音楽

以下写真のように1DINあるいは2DIN(オーディオ用拡張スロットを2つ分使う)タイプのカーオーディオの場合、大体前面か背面にUSB端子が付いており、背面の場合はグローブボックス内に伸ばした延長USBケーブルにUSBメモリをさす形が一般的です。機種によってはUSBケーブルで繋げたAndroidスマートフォンやiPhone内の音楽が再生できる場合もあります。
usb メモリ 音楽(写真はKENWOODのU575SD)

ご覧の通りカーナビなどは日本語表示されるのが普通ですが、1DINタイプのカーオーディオだと液晶画面の狭さから日本語表示ができるのはほんの一部の機種です。数十曲ぐらいなら選曲に問題ないでしょうが、何枚ものアルバムから音楽を取り込んだUSBメモリの場合、目的の曲を素早く探すには日本語表示の可能なカーオーディオを導入するべきでしょう。1DINタイプは少ないですが、2DINタイプなら結構あります。
 

② iTunesで楽しむ?…ちょっと待って!

たぶんiPhoneなどApple製品をよく使う人ならば、操作のなれたiTunesで音楽を聴きたいと思うでしょう。ですがちょっと待ってください。iTunesでUSBメモリの音楽を登録するとお互いのメリットを消し合ってしまうのです。これ…筆者がアンチAppleだから反対するのではありません。
 

ちなみにアンチAppleなのでiTunesを使って自前のPC環境に影響させたくないという個人的な理由で、iTunesのインストール、画像撮影、動作の確認作業は仮想PC環境で行いました。
 

iTunesの基本仕様として曲を管理する場合、Windows Media Playerと異なり保存してある曲を以下画像のようにドラッグ&ドロップなどでiTunesに登録する必要があります。
usb メモリ 音楽
もちろんUSBメモリを外せば、この様に再生できません。
usb メモリ 音楽
ですが、『ライブラリへの追加時にファイルを[iTunes Media]フォルダーにコピーする』のオプションが有効になっている場合、『iTunesに登録した全ての音楽、画像、動画ファイルのコピー』がとられるようになっています。むしろこの機能こそがiTunes最大の特徴と言ってもいいのですが(*4)
usb メモリ 音楽
これを行うと以下画像のようにUSBメモリを接続しなくても再生できるので…USBメモリで音楽を聴く意味が全くなくなってしまうのです。
usb メモリ 音楽
iTunesを生かせばUSBメモリの意義がなくなり、USBメモリを生かせばiTunesの意義がなくなってしまうので、今回筆者は『iTunesでUSBメモリに入れた音楽を楽しむこと』に「待った!」を掛けさせてもらったのです。
 

*4…以下画像のように『編集』>『環境設定』から『詳細』タブを開き
usb メモリ 音楽
『ライブラリへの追加時にファイルを[iTunes Media]フォルダーにコピーする』にチェックが入っていると登録した全ての曲を[C:\Users\"ユーザー名"\Music\iTunes Media]にコピーするようになっています。USBメモリの曲をHDDなどにコピーさせたくない場合はこのチェックを外す必要があります。iTunesの初回インストール後、通常はチェックが外れています。
usb メモリ 音楽
 

③ iTunesの代わりに海外でもユーザーの多いfoobar2000または筆者イチオシFittle f4b24で音楽を楽しむ

foobar2000は国内外を問わず愛用者の多いプレイリスト管理型の音楽プレイヤーです。各種プラグインを導入することで様々なことができますが、音楽プレイヤーとしてのシンプルさを維持していることも利用者が多い要因の一つでしょう。

英語で表記されていますが特別難しくはありません。
左側のDefaultと書かれた空のプレイリストをクリックで選択(新しく作っても構いません)
usb メモリ 音楽

[File]メニューから[Add folder... (フォルダの追加)]を選択
usb メモリ 音楽

USBメモリのドライブと音楽の入ったフォルダを選択したら、右下の[フォルダーを選択]で実行
usb メモリ 音楽

これでUSBメモリに入っている音楽を再生できるようになります。プレイリストはfoobar2000の再起動時も維持されるのでUSBメモリ内の音楽ファイルを入れ替えた場合、古いプレイリストを削除して新しいプレイリストを作り直す必要があります。
 

エクスプローラーでUSBメモリ内に音楽ファイルをコピーする説明の時に画像も一緒にコピーしましたが、foobar2000であればフォルダ内の画像をジャケット写真と認識してプレイリスト内に一緒に表示してくれます。
usb メモリ 音楽


Fittle f4b24はファイル管理機能を持ち合わせた軽量な音楽プレイヤーです。ちょっとだけダウンロードが分かりにくいですが、[Downloads]を選んだ後に表示されるファイル一覧の[f4b24t50u.zip]が目的のプレイヤーです。
 

Fittleでの音楽再生はfoobar2000より簡単で、ウィンドウ左上部のプルダウンメニューからUSBメモリのドライブを選択
usb メモリ 音楽
左側がエクスプローラーのようなファイラー形式になっているので、再生したいファイルを選択するだけです。
プレイリスト式ではないので、プレイヤー側に登録の必要はなくUSBメモリ内の音楽ファイルを入れ替えたとしてもプレイリストを作成し直す必要はありません。
usb メモリ 音楽
ちなみにオプション設定で[スタートアップフォルダ]にUSBメモリの音楽を入れたフォルダを指定しておけば次回Fittle起動時、自動的にそのフォルダを開いてくれます。USBメモリがささっていない場合はCドライブが表示されるだけですので心配無用です。
usb メモリ 音楽

④ クロックラジオで爽快な目覚めを楽しむ

東芝のTY-CR30とかコスモテクノのCDA-75BTなどUSBメモリに入れた音楽を目覚ましのアラームとして使えるクロックラジオというジャンルの目覚まし時計があります。本来はその名の通りベル音や電子音などの代わりにアラームとしてラジオ放送を流せるというものでした。
 

筆者はCD-RWにいれた曲を目覚まし音として使えるクロックラジオは持っているのですが、曲の入れ替えの度にCD-RWのフォーマット、ライティングソフトを使っての書き込みと手間が掛かって「USBメモリに対応したクロックラジオが安くなったら買おうかなぁ」と思っているのですが、筆者の予想に反してほとんどラインナップが増えないんですよね…だって今の時代スマートフォンやタブレットで同じコトできるんですから!
 
 
ですのでおすすめの対象者はスマートフォンやタブレットを持っていない人に限られますが、CDA-75BTなら2016年発売でまだ市場に残っており、CDなどと違って簡単にアラーム曲を変更できるので、お気に入りの音楽で目覚めをむかえたい人は購入を検討してみてはいかがでしょうか?
 

『USBメモリに入れたMP3を再生できるクロックラジオ』自体は今でも結構売っているのですが、アラームに設定できるものが少ないので、買うときは『USBメモリ内の音楽ファイルをアラームとして設定可能かどうか』良く確認してくださいね?


…ちなみにガラケー(フィーチャーフォン、旧来の携帯電話)でも手持ちの音源を着信音やアラームに設定することはできるのですが『microSDを出し入れするのが面倒』『mp3などの音楽ファイルから変換する場合、時間制限がある(入ってもサビの部分程度)』『フルで入れるなら目的の楽曲のMIDIファイルを探す必要がある』『それぞれ適切な設定を用いて変換作業をする必要がある』などスマートフォンやUSBメモリに対応したクロックラジオに比べ非常に煩雑なので、そちらの説明は機会がありましたら…ということで。
usb メモリ 音楽縦画像で入れると表示制限で文字が見づらくなるので、あえて横画像にしています。本編から脱線した内容なのでご容赦ください。
 

音楽を保存するのに最適でおすすめなUSBメモリ

USBメモリ対応の再生機器が認識できるフォーマットは『FAT32』のみであることが多いので、FAT32で扱える32GBまでのUSBメモリを買うのが良いでしょう。WindowsOSの場合FAT32のフォーマット制限により32GiB以上の容量確保ができないので、64GBのUSBメモリを買ってFAT32でフォーマットすると32GiBしか利用できないので残りの容量が無駄になってしまうからです。
 

音楽の再生に必要な転送速度はUSB2.0でも充分すぎるので、あえてUSB3.0に対応したUSBメモリを買う必要はありませんが、数多くの音楽ファイルを転送する場合書き込み速度が高いに越したことはありません。一度に転送する音楽ファイルの量の多い人は高速書き込みができるUSB3.0対応のものを、そうでない場合は安価な従来のUSBメモリで充分です。
ちなみに高速で転送する場合、パソコン側にもUSB3.0端子が必要なのでお忘れなく。

記事参考:File Allocation Table

トランセンド USBメモリ 16GB TS16GJF790KPE (FFP)


参考価格:1,080円/画像をクリックするとAmazonに移動します
 

ど定番、Amazonでもベストセラー1位で不動の地位を持つTranscend製で16GBの容量を持つUSB3.0対応USBメモリです。ちなみに筆者が最近買った32GBの方はベンチマークを取ったら書き込み速度は40MB/s程度でした。ネットでは100MB/sのベンチマーク画像もよく見られますが、パッケージには『Read 100MB/s Write 25MB/s』と書かれており仕様は満たしているのでガッカリはしましたが想定内です。

usb メモリ 音楽
 

三菱 Verbatim USB2.0 スライド式USBメモリ 8GB


参考価格:591円/画像をクリックするとAmazonに移動します
 

ワンコイン(500円未満)とはいかないですが、Amazon内では一番安いUSBメモリです。マイナーブランドのワゴンセールUSBメモリを買うぐらいだったらこちらかなーとは思いますが、初期不良や故障率、転送速度などそれほど違いはないでしょう。当たり外れはどんなメーカーでもあり得ますので。
 
 
パソコン以外の古い再生機器ではUSBメモリの最大認識容量(動作確認が取れたUSBメモリ)が少ないこともあるので、そういった場合は機器の仕様として書かれている以上の容量のUSBメモリは買わずに、対応している2~8GBあたりの容量の少ないものを買うことをおすすめします。
 

ただしこちらの製品はUSB3.0(高速書き込み)に非対応ですので、GB単位の大容量書き込みをする場合非常に時間がかかることだけは覚悟しておいてください。
 

USBメモリに入れた音楽を扱う注意点

一般に販売されているCDなどを自己の利便性や保存などの目的でコピーをとって利用することは『私的使用のための複製』として認められていますが、音楽の原本(コピー元)を持ったまま家族以外の他人にコピーした物を譲ったり売ったりするのは著作権法違反になります。
 

例を挙げると…iTunesでの音楽再生方法のところで設定によっては『登録した全ての音楽をコピー』すると説明しましたが、音楽を入れたUSBメモリを持って友人の家に行き、そのUSBメモリから友人のパソコンのiTunesに音楽ファイルを登録して音楽を聴いた場合、設定によっては友人のパソコンの中にもあなたが持っていった音楽ファイルがコピーされます。そしてあなたがUSBメモリを持ち帰っても友人はそのコピーで音楽を聴き続けることができてしまうので、コピーを譲ったのと同じ事になります。
 
 
他にもあなたがUSBメモリに音楽をコピーした後、元のCDを売ったり譲ったりした後にUSBメモリ内の音楽ファイルをそのまま保持し続けた場合も『私的使用のための複製』と認められず違法となります。友人宅で無自覚にコピーを作成してしまう例も含め、安易にコピーした音楽をやりとりする行為は著作権の侵害となるので、USBメモリ内の音楽の扱いや自身の行動には十分に注意を払いましょう。
 

ちなみにレンタルショップでCDを借り、それを空のCD-Rにコピーする行為は違法ではありません。CDのレンタル時に料金を払い、購入者が支払ったCD-Rの代金に『私的使用のための複製』の使用料が含まれているからです。そうでなければレンタルショップのレジ前で堂々とコピー用のCD-Rを売っているはずがありません。
(現在はそういうことになっています)
 

記事参考:一般社団法人 日本レコード協会 音楽利用について Q&A集

USBメモリと音楽について疑問が残ったら

昔のUSBメモリは容量も少なく、容量の多いものを買おうとするとそれなりにお金を出す必要がありましたが、現在USBメモリはワゴンセールでワンコインで買えたりする消耗品の一つとして認識されつつあります。ですので大ざっぱでいいのでやり方を把握したら、安いものでも一個買ってみて実践してみることが大事です。
 

筆者も最初から知識が(同年代の平均と比べると)豊富だった訳ではなく、自分で試行錯誤している内にUSBメモリから音楽ファイルの音質、各形式のメリットデメリットなどの知識、おおよそどのような方法で使うことができるかなどを自然と把握できるようになりました。
 

自身で試した経験が一番の糧になるので、家電量販店のワゴンやAmazonで買えるコスパの良いUSBメモリを買って、そのメモリに入れるための『音楽ファイルの取り込み』から始めてみましょう!その際この記事が参考になれば幸いです。

まとめ

2GBという現在販売されているUSBメモリの中では比較的小さい容量のものでさえ、256kbpsという高い音質を備えた音楽ファイル(mp3)を268個も入れられるということは記事の冒頭で分かっていただけたかと思います。
 

筆者はネットでラジオも聴くので、場合によってはそれらを録音して車の中で聴くこともあります。USBメモリならそういったものも手軽に出し入れできるので、車の中では聴けないFMやAM以外のネット配信ラジオも、スマートフォンの電池を消費せずに聴くことができるのは結構なメリットだと思います。
 

筆者のカーオーディオはSDカードも対応しているのですが、出し入れしにくい場所にスロットがあり、USBメモリの方がつまんでつけ外ししやすく端子の耐久性も高いので、頻繁に入れ替えする曲を聴くときはUSBメモリ、車中にずっと入れておきたいお気に入りの曲はSDカードに入れ、そのどちらも面倒な場合はタブレットからBluetoothで音楽を流しています。
 

選択肢が多いほどこういった使い分けをしやすいので、車内でUSBメモリなどを使って音楽などを楽しみたい場合、資金に余裕があれば様々な方法で繋げられ日本語が表示可能な2DINタイプのカーナビやカーオーディオを導入するのがおすすめですよ。

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HN: トゥルーデは俺の嫁
製品紹介はなるべく間違った情報を伝えないよう製品の説明書などで下調べをし、レビューはキッチリ使い込んだり比較してから書き始める派なので基本遅筆です。疲れたときの癒やしは飼い猫達をなでることです。
家電やガジェット好きの趣味が高じて、文章書き(パソコン関連ソフト&ハード、白黒家電、ガジェットなどの紹介記事、購入製品のレビュー etc...)をやっています。 広く浅くがモットーなので、それほど深い知識はありません。 なるべく正しい日本語で書けるようにIMEにATOKを使い、長い文章は少しでも誤字脱字が減るようにVOICEROIDに音読させて確認してから公開するようにしています。 違う目的の為に買ったVOICEROIDが思わぬ役に立っているので、もう一人買い足そうかと目論んでいます。 やっぱり弦巻マキの相棒といったら結月ゆかりですよね?

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