髪を乾かすのに必需品のドライヤー。ほとんどの人が毎日のようにドライヤーを使っていると思いますが、髪を乾かしていたら突然ドライヤーから火花が出たという経験をした人がたくさんいることをご存知でしょうか?
今回の記事では、ドライヤーから火花が出る原因について、その対処方法、火花がでないための使い方やお手入れについて分かりやすく解説したいと思います。
また、緑色や青色の火花のような光の理由についてもご紹介します。
ドライヤーの構造とは、吹き出し口、吸い込み口、安全装置が備わっており、ヒーター、ファン、モーターが内蔵されています。吸い込み口から取り入れられた空気がヒーター部分を通る際にヒーターの熱を奪い、温風となって吹き出します。
ドライヤー本体の吸い込み口から空気を取り込む際、ホコリやチリも一緒に吸い込んでいます。
この吸い込み口にホコリやチリ、髪が詰まっていると熱の排出がうまくできなくなり、ドライヤーの温度が上がり過ぎて火花がでる原因になります。
また、ドライヤー本体の温度が上がりすぎて電源コードに過剰な負荷がかかることで火花がでることもあります。
ドライヤー本体がホコリをかぶっていたり、吸い込み口や電源プラグの電極部(金属部分)にホコリやチリなどが付着していると、電源を入れて電気が流れた際に、これらに引火して火花がでることが考えられます。
ドライヤーのコードはねじれに弱いといわれています。
ドライヤーの電源コードを本体に巻きつける、電源コードを強くしばってまとめて保管していると、電源コード内部の銅線の断線が起きやすくなってしまいます。
断線した状態で使用すると、内部の銅線(素線)が溶けて火花がでます。また、火花が飛んで火傷や火事の原因になることもあります。
目で確認できる火花がでる兆候とは、ヒーターの色にあります。
ドライヤーは風の通り道が均一ではないため、ヒーター内部がところどころ赤い時がありますが問題ないとのこと。
ただし、全体的にヒーターが赤く見える場合は点検するよう、メーカーの取扱説明書に記載されています。異常がある状態で使い続けると、火花がでる原因になります。
参考元:パナソニック公式ヘアーケアサポート情報、日立お客様サポート
火花がでた時に行う対処として、ただちにドライヤーの使用を中止することが重要です。
ヘアドライヤーを使用中に、電源が入ったり切れたりする、またはコードの一部だけが熱いなど、いつもと違う状態を感じた場合は、コード内部の銅線が断線している可能性があるので使用を中止してください。
そのまま使い続けると、ドライヤーが故障して使い物にならなくなってしまいます。また、ドライヤーの吹き出し口から炎が上がるという事例も存在するので、火傷の危険もあります。
まずは、ドライヤー本体を確認します。電源を切る前に数秒間冷風にする事をおすすめします。
コンセントから電源プラグを抜く際は、コードを引っ張らずにプラグ本体を持って抜いてください。
・ドライヤーの吸い込み口にホコリが付着していないか確認する
ホコリが付着していたら、ドライヤーの吸い込み口側から掃除機でゴミを吸い出してください。電源プラグと、コンセントの穴とその周辺のホコリも掃除機で吸い取りましょう。
・コードがよじれていないか確認する
電源コードのよじれがある場合は、ねじれを真っ直ぐに直します。
②まで行って改善がみられない場合は、取り扱いの原因にもよりますが、ドライヤー本体の劣化や寿命が考えられます。
または、製造不良の可能性があります。メーカーのお客様相談窓口に相談または修理の依頼をすることをおすすめします。
異常が出た時だけでなく、普段からホコリが付着していないか、コードがねじれていないかを確認することで事故を未然に防ぐことができます。
ドライヤーは、空気を吸い込む時にホコリやチリなども合わせて吸い込んでいます。ドライヤーの内部にホコリやチリなどのゴミがたまると発火の恐れがあるので、ドライヤー本体の吸い込み口や吹き出し口の定期的なお手入れは必要です。
火花がでていなくても「焦げ臭い」と感じる時は、ホコリやチリ、髪がヒーター部分でたまって焦げている可能性があります。
また、乾かす時は髪が吸い込み口に巻き込まれないように、ドライヤーを近づけすぎないように使いましょう。
ドライヤーの電線は、ある程度のねじれや曲げには対応できますが、限度を超えると急速に劣化してしまいます。
ドライヤーを保管する際に、電源コードを本体に巻きつけているとコードの中で断線することがあります。
素線の一部が切れると、切れていない部分に過度の電流が流れ、発煙・発火にいたることがあります。
ドライヤーは消費電力が1200Wと大きいため、コードが断線して火花が出ることが多いといわれています。電源コードがねじれた状態で使い続けないよう、コードがねじれていたらねじれを解消してください。
①②のお手入れと、日頃から丁寧に扱うように心掛けてください。また、ドライヤー本体や電源コードは巻き付けずにフック等で吊るすなどして電源コードに負荷がかからないようにしましょう。
参考元:パナソニック公式ヘアーケアサポート情報、日立お客様サポート
吹き出し口の奥からパチッと音と共に緑色の火花のような光が見える。
中でカチッと音がして青い火花が見える。
…このように、緑色や青色の火花のような光が見えることがあり、不安に感じる人が多いようです。
青色や緑色の火花のような光は、ドライヤーの内部にあるサーモスタットという自動温度調節の稼働によるものです。
サーモスタットとは、加温・冷却を制御することで温度を一定に保ちます。
感熱体としてバイメタルソリ式を用いたドライヤーでは、あらかじめ設定した温度に達したときに接点が自動的に開路・閉路します。
つまり、ドライヤーが熱くなるとサーモスタットのスイッチが切れて加熱をやめ、冷えるとスイッチが入り加熱を始めます。温度調節の度に、接点から青色や緑色の火花のような光がでるのですが故障ではありません。
ただし、焦げ臭いニオイや発煙した場合は、故障の可能性があるので使用しないようにしましょう。
吸込口を掃除しても時々火花が見える場合は、危ない火花の可能性があります。
ドライヤーにも寿命があるので、定期的にメーカーに相談し、点検をお願いする必要があります。
参考元:Yahoo知恵袋、日立お客様サポート、日本GT株式会社
ドライヤーから火花がでて火傷をしたり、火事になってしまった場合、下記のように状況保存を行うと、イザという時に役に立ちます。
・事故品はそのまま保存(残す)しておく。無理なら写真を撮っておく。
・事故が発生した状況や使用状況などは記録する。
・警察や消防署へ連絡するとともに、病院で診てもらった時は診断書などを受け取る。
また、消費者庁の消費者ホットライン(3桁の電話番号で188)に相談することをおすすめします。
消費者ホットラインは、どうすればいいのか困った時の最寄りの相談窓口を教えてくれます。年末年始(12月29日~1月3日)を除き、原則毎日利用できます。
製品事故に関する情報は、下記のサイトから調べることができますので知っておくとよいでしょう。
製品安全ガイド(経済産業省)、ナイト(製品評価技術基盤機構)
参考元:消費者庁
今回の記事では、ドライヤーから火花がでる原因について解説しました。
ドライヤーを使用した後は、電源コードのねじれを戻しておく、収納する際は本体にコードを巻き付けない、という日頃の扱い方が大切であることが分かりました。
そして、定期的な掃除を行うことで製品をより長く使うことができます。
また、火花がでてしまった時の対処を知っておくと慌てなくて済みますよ。
ドライヤーから火花がでる原因や対処について知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。
また、こちらの記事では、ドライヤーの寿命について解説しております。是非、合わせてご覧ください。