世界遺産のタージ・マハルをはじめアクシャルダム寺院など人気の観光地が点在するインド。
インドへの旅行や出張の際、気をつけておきたいことは電圧とコンセント事情です。
日本から持ち込んだ電化製品の使用や、携帯電話やiPhone、デジカメなどの充電ができるのか心配ですよね?
今回の記事では、インドのコンセントの形やタイプ、インドのコンセントプラグの形状、インドのコンセントに変圧器が必要か、について解説したいと思います。
また、インドでの変圧器の購入から、おすすめの変圧器と変換プラグについてもご紹介いたします。
インドのコンセントプラグの形状は、Bタイプ、B3タイプ、BFタイプ、Cタイプが主流で、地域や施設によってはSEタイプもみられます。
日本のコンセントはAタイプなので、変換プラグが必要です。
B3タイプのコンセントプラグは、B・B3・Cタイプのコンセントに差して使用できます。
また、SEタイプのコンセントにはCタイプのコンセントプラグが差せます。
しかし、インドでは様々なタイプのコンセントと遭遇する可能性が多いため、B3タイプの変換プラグでもよいのですが、すべてのコンセントのタイプに対応しているマルチ変換プラグを持っていかれることをおすすめします。
■Bタイプのコンセントの形状
Cタイプ、SEタイプと同じ形状で、丸いピンの直径は5mmです。主に北米や中米で用いられています。
Bタイプのコンセントでは、アース部分のないAタイプのプラグも使用できます。
ヨーロッパ諸国、アフリカの一部、シンガポール、マレーシア、タイ、香港、中国などで用いられています。
■B3タイプのコンセントの形状
Bタイプに1本ピンがついた、3本の丸いピン状のタイプです。
イギリスと一部ヨーロッパ諸国、中国、香港、タイ、、シンガポールなどアジア諸国で用いられています。
■SEタイプのコンセントの形状
Cタイプと同じ形状で、丸いピンの直径は4.8mmです。2本のピンの中間にアース用のピンが1本入るタイプもあり、Fタイプとも呼ばれています。
ヨーロッパ諸国、北米や南米、中近東、韓国、インドネシアで用いられています。
■BFタイプのコンセントの形状
平型のピンが3本あるタイプで、1本は縦方向に、2本は横方向に並んでいます。Gタイプとも呼ばれています。
コンセント部分にシャッターが付き、アース線にピンを差し込まないとシャッターが開かず、ピンを入れることができない仕組みです。
イギリスと一部ヨーロッパ諸国、アフリカ、タイ、北米と南米などで用いられています。
■Cタイプのコンセントの形状
丸形のピンが2本並び、丸いピンの直径は4mmです。Cタイプのコンセントのプラグは「ユーロプラグ」とも呼ばれています。
ヨーロッパではほぼ全土で使用できるほか、韓国やシンガポール、マカオなどで用いられています。
こちらNIERBO社の「海外変換プラグ」は、Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグで、インドをはじめ世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
使い方は、画像のようにボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行います。
なお、記事の後半で商品をご紹介をしておりますので参考にされてください。
インドの電圧は220〜240V(ボルト)です。
日本の電圧は100Vなので、インドで日本の電化製品を使用するには変圧器が必要です。
インドの周波数は50Hz(ヘルツ)です。
日本の周波数は、富士川(静岡県)と糸魚川(新潟県)を境に、東エリアは50Hz、西エリアが60Hzとなっています。
東エリアで使用している電化製品の周波数はインドと同じなので問題はありません。
しかし、西エリアで使用している電化製品で、「周波数が60Hz」と定められている」ものは、インドで使用すると不具合を生じる恐れがあります。
例えば、消費電力の大きい冷蔵庫、炊飯器、扇風機、エアコン、掃除機、洗濯機、電子レンジなどです。
変圧器とは、電圧を変える装置で「トランス」と呼ばれています。
発電所で作られた電気は高圧で、オフィスや家庭などのコンセントに届くまでに変圧器で電圧を100Vまで下げています。
また、電子レンジやテレビなどの電気機器にはあらかじめ変圧器が付属されています。100Vの電圧を、電気機器が必要な電圧に変換することから「電源トランス」と言われています。
海外旅行をする際、日本と同じ電圧の国は少なく、変圧器で電圧を変える必要があります。変圧器で電圧を上げることを昇圧(アップトランス)、電圧を下げることを降圧(ダウントランス)と言います。
インドは電圧が220〜240Vなので、日本の100Vにするため変圧器による降圧(ダウントランス)が必要です。
インド旅行に行く際に必要な変圧器とは、日本の100Vとインドの220〜240Vに対応する変圧器、すなわち100V〜240Vの範囲で使用可能な変圧器となります。
変圧器は、必要な場合と不要な場合があります。事前準備として、宿泊先のホテルのアメニティの確認、持ち込む予定のある家電製品の電圧を調べて、必要であれば準備しましょう。
電圧は、お手持ちの電化製品の本体やアダプター、電源の裏側、もしくは取扱説明書に記載されています。
「INPUT:◯◯V」または「入力電圧:◯◯V」
例えば、電圧100V-240Vの場合、100Vから240Vまで利用可能なので、220〜240Vのインドで使用できます。
なお、日本製の電化製品は国内使用を前提に作られているため定格電圧は100Vです。「100V」としか書いていない製品の場合は変圧器が必要になるのでご注意ください。
取扱説明書や本体に記載してある対応電圧を確認し、インドの電圧に対応していない製品には変圧器が必要です。
インドでは電圧のトラブルが多く報告されています。
大きな電力を消費するドライヤーもその一つで、インドのホテルの部屋に備え付けのドライヤーがある場合はそちらを使用した方が無難です。
ただしホテルによってはドライヤーが完備されていないところも多いとのこと。
日本からドライヤーを持ち込む際、「海外対応、海外仕様」として販売されている製品であれば変圧器の必要がなくそのまま使用できます。
携帯電話やデジカメ、パソコンの充電器のほとんどが240Vまでの電圧に対応しています。
iPhoneの純正充電器(Apple 5W USB電源アダプタ)は「100-240V、50-60Hz対応」につき、世界中で使用が可能です。
ただし、日本国内で販売されているiPhoneの純正充電器はコンセントプラグの形状がAタイプのため、インドで使用する場合はマルチ変換プラグが必要になります。
製品本体またはパッケージ、充電器の裏に記載してある対応電圧に「INPUT:100-240V 50-60Hz」と記載があるものは対応が可能です。念のため、充電器の裏に記載してある対応電圧には目を通しておきましょう。
●鉄道駅のホーム
コンセントの形状はほとんどがBタイプ(もしくはCタイプ)で、ホームの柱か1番線の壁にコンセントがあります
●ムンバイ空港(ムンバイ・チャトラパティ・シヴァージー国際空港)
電源マークが目印で、マルチプラグに対応しています。
世界中から旅行者が訪れるインド。ヨーロッパやアジア諸国の多くは200V〜240Vの電圧で製品を使用することから、変圧器の必要がありません。
日本だけが定格100Vでダウントランスを必要とすることから、多くのホテルで変圧器の用意がないといわれています。
したがって、日本人観光客向けのホテル以外では変圧器のレンタルはかなり困難です。
また、変換プラグの貸し出しもしていない場合が多いので注意が必要です。
三つ星クラスのホテルでは、変圧器のレンタルに対応しているところもあります。ただし、数に限りがあるので旅行前にメールで確認し、必要であれば予約されておくとよいでしょう。
観光地では、英語のできるスタッフが常駐しているホテルも多く、英語での会話を試みた方が無難です。
英語で、変圧器は「transformer」といいますが、インドは電圧が不安定なため、電圧安定器を意味する「stabilizer(スタビライザー)」が通じます。
ちなみに、インドの公用語(ヒンディー語)で変圧器は「ट्रांसफार्मर」(traansaphaarmar)、スタビライザーは「स्टेबलाइजर」(stebalaijar)といいます。
ホテルのフロントに聞いてみましょう!
■変圧器を借りてもいいいですか?
英語:May I borrow a transformer?
英語:May I borrow a stabilizer?
また、変換プラグは英語で「plug adapter」、ヒンディー語で「प्लग एडाप्टर」(plag edaaptar)といいます。
インドでは、ヒンディー語をはじめ22の言語が指定言語として登録されています。さらに地域ごとによって方言が加わるなど、多くの言語が存在する国です。
英語に関しては、国が準公用語として定めているため、観光地および観光客の多いショップでは英語も使えます。無理せずに英語を使用しましょう。
なお、インドは電圧が不安定なため電圧安定器を意味する「stabilizer(スタビライザー)」を購入するのがよいでしょう。
ちなみに、インドの公用語(ヒンディー語)で、スタビライザーは「स्टेबलाइजर」(stebalaijar)といいます。
■私は「変圧器」が欲しい。
英語:I want a stabilizer.
インド語で挨拶を覚えておくとコミュニケーションが取りやすくなりますよ!
■こんにちは:नमस्ते(ナマステ)
■どうもありがとう:बहुत धन्यवाद(バホット・ダニャヴァード)
■これはいくらですか:Yeh Kitney Ka Hay?(イエ キトゥネ カ ヘ?)
■いくら?:Kitney?(キトゥネ?)
インドには家電量販店がなく、電気屋によって扱っている商品が異なるため、変圧器を扱っているショップを探すのは大変です。
デリー近郊およびチェンナイでは、変圧器は購入可能ですが日本製よりも品質が劣るとのこと。
また、スタビライザー付きが場所を取らず便利で、延長コードを持参すれば数が少なくて済むそうです。
インドのViolet LineというDelhi MetroのNehru Place駅を降りて、道路を挟んだ向こう側には電気屋とパソコンショップが集合した大きなマーケットがあります。そのマーケットの中で電気屋を巡り、変圧器を購入された人がいます。
参考までに…インドのバンガロールのSP Roadは、インドの秋葉原といわれています。
実際にそこで変圧器を購入された方は、ドライバーさんと一緒に行動し、使いたい家電のスペックシールの写真を見せて対応してもらったそうですよ。
インドに対応した変圧器は、ダイソーなどの100円ショップでは取り扱っていません。
ですが、BタイプまたはCタイプへの変換プラグは購入できます。
インドでは様々なタイプのコンセントの形状があるため、マルチ変換プラグを購入されることをおすすめします。店舗によっては取り扱いの可能性があるため聞いてみるとよいでしょう。
また、インドのホテルではコンセントの数に限りがあります。デジカメや携帯を同時に充電させたい時に、1箇所のコンセントから延長コードで2口使用できると便利です。
インドの電圧に対応している延長コードもダイソーなどの百円ショップで揃えておくとよいでしょう。
100V-240Vを100Vに変換する変圧器で、日本製の100Vの電化製品をインドで使用することができます。
コンセントプラグはA・C・O・BF・SEタイプに変換可能で、インドをはじめ150カ国以上の国と地域で使用が可能です。
定格消費電力は200Wで、ACコンセント3口、USB4ポートを搭載し、静音設計で冷却ファンを搭載しているので安心です。約290gとコンパクトなので持ち歩きにも便利です。
電圧220V-240Vを100Vにダウントランスする変圧器です。
電圧が不安定なインドでは、過電流を防いでくれるサーマルプロテクタ(自動復帰)が搭載されている点で安心です。また、カメラのバッテリーやスマートフォン、PCの充電などに便利です。ただし、医療器具やドライヤーなどには使用できません。
長期滞在の方におすすめの変圧器です。海外家電製品の日本国内使用と、日本家電製品の海外使用のどちらもOKなアップ/ダウントランスです。
220-240Vのインドで2000Wまでの日本の家電製品が使用できます。サーマルプロテクタ(自動復帰)、ヒューズ内蔵の安全設計なので安心です。
ただし、モーターや熱を発する電気製品(ドライヤーやミキサーなど)は初期電流が定格電流の2〜3倍流れるため、3倍を想定した700Wよりも小さいW数の製品の使用をおすすめします。
なお、コンセント口がAタイプなので、マルチ変換プラグを別途ご用意ください。
Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグです。インドをはじめ、ヨーロッパ、スイス、フランス、韓国、イギリス、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、中国、米国など世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
PUSHボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行うだけの簡単さ。手のひらサイズの収納ケースと替ヒューズ付き。
インドでは、変圧器の質の問題や販売店を探す苦労を考えると、あらかじめ日本から変圧器を持ち込んだ方がよいでしょう。
短期間の旅行や出張の場合、基本的には変圧器は不要です。
ドライヤーやヘアアイロンなどは、「海外対応」の製品を日本から持ち込んで使用されることをおすすめします。
長期滞在の場合、大きな電力を使用する家電製品(例えば炊飯器など)を日本から持ち込んだ場合には、変圧器が必要になります。
現地で変圧器を購入される場合は、スタビライザー付きの変圧器を購入しましょう。
もしくは、現地で電化製品を調達すると変圧器を購入しなくて済みますし電圧の関係からも安心して使用できます。
インドでは全電力の約8割が火力発電で、自家発電や隣国ブータンからの輸入でも電力を賄っています。
電力の需要に対して常に10%程度の電力が不足しているため、不足分は輪番停電を行うことで対応しています。
したがって、日本では考えられないくらい頻繁に停電が発生していて電圧も不安定です。
電気が復旧する際には、大きな電圧がかかるため家電製品が故障する恐れがあります。特に、パソコンなど充電する時以外は電源ケーブルをコンセントから抜いておくことをおすすめします。
また、電化製品の周辺は漏電しやすく、弱くピリピリすることがあるそうです。
高電圧のため、濡れた指などでコンセント周りを触って感電しないように注意してください。
電源コンセントにプラグを差し込んでから、電源をオンにするように心掛けてください。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、インドのコンセントプラグの形状は、Bタイプ、B3タイプ、BFタイプ、Cタイプが主流ですが、地域や施設によってはSEタイプも混在することがわかりました。
日本のコンセントはAタイプなので、B3タイプまたはマルチ変換プラグが必要になりますが、インドでは様々なコンセントの形状がみられるため、どのようなコンセントの形にも対応できる「マルチ変換プラグ」を持っていくことをおすすめします。
インドではドライヤーや炊飯器などの電化製品を使わなければ、基本的には変圧器は必要ないです。
ドライヤーはホテルにないことも多いため、「海外対応」の製品を日本から持ち込んで使用されることをおすすめします。
また、インドで変圧器は購入可能ですが、製品の質の問題があったり販売店を探す苦労を考えると、日本で変圧器を買って持っていくとよいでしょう。
インドのコンセントの形状や、インドのコンセントに変圧器は必要か知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。
また他にも様々な国のコンセント事情について執筆しています。気になる方はぜひ合わせて読んでみてください。
更新日時 | 更新内容 |
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2018/07/29 | 関連リンクの更新 |