イタリアへの旅行や出張に出掛ける際、気をつけておきたいことは電圧とコンセント事情です。
日本から持ち込んだ電化製品の使用や、携帯電話やiPhone、デジカメなどの充電ができるか心配ですよね?
筆者はイタリアへ旅行に行ったことがあるのですが、ドライヤーの大切さを痛感した経験があります。
今回の記事では、イタリアのコンセントのプラグと形状、イタリアのコンセントに変圧器が必要か、イタリアのコンセントはiPhoneに対応しているか、について解説したいと思います。
また、イタリアでの変圧器の購入から、おすすめの変圧器と変換プラグについてもご紹介いたします。
イタリアには欧州共通のCタイプと、独自規格の差込プラグ(Lタイプ)があります。
日本のコンセントはAタイプなので、変換プラグが必要です。
コンセントの差し込み口は、CタイプもLタイプも両方対応できるように3穴仕様になっています。
また、ドイツなどヨーロッパ諸国で使用されているSEタイプのプラグにも対応できるように、2穴の部分がSEタイプに対応した形状をしています。
したがって、Cタイプの変換プラグがあればイタリアでは問題なく使用できます。
■Cタイプのコンセントの形状
丸形のピンが2本並び、丸いピンの直径は4mmです。
ヨーロッパのコンセントプラグの形状はCタイプとSEタイプが主流です。したがって、ヨーロッパではほぼ全土で使用できるほか、イタリアをはじめ韓国やシンガポール、マカオ、インドなどで用いられています。
また、Cタイプのコンセントのプラグは「ユーロプラグ」とも呼ばれています。
こちらNIERBO社の「海外変換プラグ」は、Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグで、イタリアをはじめ世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
使い方は、画像のようにボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行います。
なお、記事の後半で商品をご紹介をしておりますので参考にされてください。
■Lタイプのコンセントの形状
引用元:wikipedia
Cタイプの2本のピンの中間に、アース端子を持ったピンがあり、合計3本の丸形のピンが並ぶ形状をしています。
イタリア全土と北アフリカの一部地域で用いられています。
参考元:ビックカメラ.com
イタリアの電圧は220V(ボルト)です。ごくまれに125Vもあります。
日本の電圧は100Vなので、イタリアで日本の電化製品を使用するには変圧器が必要です。
イタリアの周波数は50Hz(ヘルツ)です。
日本の周波数は、富士川(静岡県)と糸魚川(新潟県)を境に、東エリアは50Hz、西エリアが60Hzとなっています。
東エリアで使用している電化製品の周波数はイタリアと同じなので問題はありません。
しかし、西エリアで使用している電化製品で、「周波数が60Hz」と定められている」ものは、イタリアで使用すると不具合を生じる恐れがあります。
冷蔵庫、扇風機、エアコン、掃除機、洗濯機、電子レンジ、乾燥機、蛍光灯などが挙げられます。
参考元:MEGA EGG、apple公式サイト
変圧器とは、電圧を変える装置で「トランス」と呼ばれています。
発電所で作られた電気は高圧で、オフィスや家庭などのコンセントに届くまでに変圧器で電圧を100Vまで下げています。
また、電子レンジやテレビなどの電気機器にはあらかじめ変圧器が付属されています。100Vの電圧を、電気機器が必要な電圧に変換することから「電源トランス」と言われています。
海外旅行をする際、日本と同じ電圧の国は少なく、変圧器で電圧を変える必要があります。変圧器で電圧を上げることを昇圧(アップトランス)、電圧を下げることを降圧(ダウントランス)と言います。
イタリアは電圧が220Vなので、日本の100Vにするため変圧器による降圧(ダウントランス)が必要です。
イタリア旅行に行く際に必要な変圧器とは、日本の100Vとイタリアの220Vに対応する変圧器、すなわち100V〜230Vの範囲で使用可能な変圧器となります。
変圧器は、必要な場合と不要な場合があります。事前準備として、宿泊先のホテルのアメニティの確認、持ち込む予定のある家電製品の電圧を調べて、必要であれば準備しましょう。
参考元:北川電機株式会社
電圧は、お手持ちの電化製品の本体やアダプター、電源の裏側、もしくは取扱説明書に記載されています。
「INPUT:◯◯V」または「入力電圧:◯◯V」
例えば、電圧100V-240Vの場合、100Vから240Vまで利用可能なので、220Vのイタリアで使用できます。
なお、日本製の電化製品は国内使用を前提に作られているため定格電圧は100Vです。「100V」としか書いていない製品の場合は変圧器が必要になるのでご注意ください。
取扱説明書や本体に記載してある対応電圧を確認し、イタリアの電圧に対応していない製品には変圧器が必要です。
ドライヤーやポット、炊飯器、暖房器具などは焦げ臭くなる、電源がショートして壊れるといったケースが報告されていますのでご注意ください。
なお、「海外対応、海外仕様」として販売されている製品であれば変圧器の必要はありません。
イタリアではホテルに完備されているドライヤーを使用するか、日本から海外対応のドライヤーを持ち込んだ方がトラブルの心配がなく安全です。
携帯電話やデジカメ、パソコンの充電器のほとんどが240Vまでの電圧に対応しています。
iPhoneの純正充電器(Apple 5W USB電源アダプタ)は「100-240V、50-60Hz対応」につき、世界中で使用が可能です。
ただし、日本国内で販売されているiPhoneの純正充電器はコンセントプラグの形状がAタイプのため、イタリアで使用する場合は変換プラグが必要になります。
製品本体またはパッケージ、充電器の裏に記載してある電圧に「INPUT:100-240V 50-60Hz」と記載があるものは対応可能です。
なお、iPhoneのモバイルバッテリーについて2つのモデルがあります
■ACプラグをモバイルバッテリー本体に搭載して直接コンセントから充電できるモデル
■ACプラグを搭載せず、付属のACアダプターを経由して内蔵バッテリーを充電するモデル
念のため、充電器の裏に記載してある対応電圧には目を通しておくことをおすすめします。
参考元:Apple公式サイト
イタリアのホテルで、変圧器を置いてあるところは少数です。
イタリア語が主流ですが、大きなホテルまたは観光地のホテルであれば、英語が話せるスタッフが常駐しています。
レンタルしている場合もありますので、ホテルのフロントで聞いてみましょう。
変圧器は英語で「transformer」で、イタリア語で「trasformatore」または「trasformatore di tensione」といいます。
■変圧器を借りてもいいいですか?
英語:May I borrow a power transformer?
または May I borrow a voltage transformer?
イタリア語:Posso prendere in prestito un trasformatore di corrente?
または Posso prendere in prestito un trasformatore di tensione?
変換プラグをレンタルしたい場合、ホテル側にわかるようにA型プラグを見せながら聞いてみるとよいでしょう。
■プラグを貸してくれませんか?
英語:May I borrow a plug adapter please?
イタリア語:Posso prendere in prestito un adattatore di spina, per favore?
イタリアで変圧器を購入しようと思ったらショップを探すのは大変です。
観光地などでは英語が併記されていることもありますが、基本的にはイタリア語です。
目で選んで買えるものとは異なり、変圧器のような特殊な製品の場合は、店員に聞いて買うことになるため、イタリア語がわからないと言葉のハードルを感じます。
筆者はイタリアで買い物する際、
・単語で簡単に伝える
・ジェスチャーで理解してもらう
・それでも通じない場合は紙に単語を書いて見せる
を実践したところ、無事に買い物ができました。
ショップの人に聞いてみましょう。
■私は「変圧器、変換(コンセント)プラグ」が欲しい。
英語:I want a transformer and conversion plug.
イタリア語:
(私は欲しい)Vorrei avere →何が欲しいのかを伝える
(変圧器)Trasformatore di Tensione
(変換プラグ)Adattatore di Spina
フィレンツェにあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ)の裏側から、サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会に向かって伸びるセルヴィ通り(Via dei Servi)にある電気屋「Elettricita' dei Fiorentini」では、変圧器も変換プラグも取り扱っています。
住所:Via dei Servi 45/47r
参考元:HIS旅ブロ
イタリアに対応した変圧器は、ダイソーなどの100円ショップでは取り扱っていません。
ですが、Cタイプの変換プラグは購入できます。
また、筆者が現地に行って感じたことは意外とプラグを使うということです。
ですので、イタリアでは変換プラグは1個ではなく複数個を購入して持って行かれることをおすすめします。
日本から持ち込んだプラグに不具合があった場合、先ほど紹介した家電量販店でもCタイプのプラグが販売されています。
220V~240Vを100Vに変換する変圧器。4タイプの変換プラグ付きで、イタリアをはじめ世界150カ国異常で使用できるため、海外旅行の多い方におすすめです。
1500Wまでの日本の電気製品を海外で使うことができます。非電子式のヘアドライヤー、ヘアアイロンにも対応可能です。
許容消費電力は1875Wまでで、ドライヤーなどの電化製品も安全に使用できます。USBポートが4箇所あり、iPhoneやスマホ、タブレット、モバイルバッテリーなどデジタル製品の同時に充電できて便利です。また、イタリアで使用可能な変換プラグ付き。
日本の家電製品をイタリアで使用でき、日本で220Vの製品を使用できるアップ・ダウン両用タイプの変圧器です。550Wまでの電化製品の使用に対応しています。
本体はCプラグになっているので、イタリアのコンセントに直接差して使用できます。
Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグです。イタリアをはじめ、ヨーロッパ、スイス、フランス、韓国、イギリス、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、中国、米国など世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
PUSHボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行うだけの簡単さ。手のひらサイズの収納ケースと替ヒューズ付き。
イタリアで売っている変圧器は、イタリア人向けの製品がほとんどなので、外国から持ち込まれる製品用の変圧器を探すのはとても困難で、高額です。
例えば、ドライヤーなどはホテルやアパートに備え付けで設置されている場合が多いです。
イタリアで変圧器を購入するよりも「海外仕様」製品を持ち込み、許容消費電力に注意して変換プラグで対応された方がよいでしょう。
変圧器を必要とする場合は、あらかじめ日本で購入しておくことを強くおすすめします。
イタリアで販売されているコンセントの形状は3穴仕様が多いです。実は、イタリアの家電はドイツ製など輸入製品が多く使用されているからです。
そのため、ドイツで使用されるSEタイプのコンセントにも対応できるような形になっています。
また、イタリアではCタイプのプラグをつけた電気製品が多く販売されていますが、消費電力が比較的低いものに限られています。
イタリアとドイツの2カ国を旅行する場合、Cタイプの変換プラグがあれば問題ないです。
これは筆者の経験ですが、イタリアのホテルに備え付けてあるドライヤーはとても風力が弱く、髪の毛がまったく乾きませんでした。
とにかく時間をかけるか自然乾燥するしかなくて苦労しました…。
ですので、イタリア旅行の際は「海外対応、海外仕様」のドライヤーで、消費電力抑えめのコンパクトなドライヤーが1台あった方が便利ですよ。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、イタリアのコンセントはCタイプまたはLタイプで、日本のコンセントはAタイプなので、Cタイプの変換プラグが必要であることがわかりました。
また、ドライヤーや炊飯器などの電化製品を使わなければ、基本的には変圧器は必要ないです。
イタリアでは母国語以外でのコミュニケーションが難しいです。万が一の備えとして、持ち運びに抵抗がなければ、日本で変圧器を買って持っていく方が安心です。
イタリアのコンセントの形状や、コンセントに変圧器は必要か知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。
また他にも様々な国のコンセント事情について執筆しています。気になる方はぜひ合わせて読んでみてください。
更新日時 | 更新内容 |
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2018/07/29 | 関連リンクの更新 |