万里の長城や天安門などの観光名所で有名な中国の首都、北京。
高層ビルが立ち並び、ショッピングにレジャーに人気の上海。
中国への旅行や出張の際、気をつけておきたいことは電圧とコンセント事情です。
日本から持ち込んだ電化製品の使用や、携帯電話やiPhone、デジカメなどの充電ができるか心配ですよね?
今回の記事では中国のコンセントのプラグと形状、上海や北京でコンセントのプラグと形状は異なるのか、中国のコンセントに変圧器が必要かについて解説したいと思います。
また、中国での変圧器の購入から、おすすめの変圧器と変換プラグについてもご紹介いたします。
中国のコンセントプラグの形状は2種類あり、2つの穴がある「二又タイプ」と3つの穴がある「三又タイプ」が縦に並んだ形をしています。
以前は様々なタイプのコンセントが混在していたのですが、現在はこの2種類にほぼ統一されています。
日本のコンセントプラグの形状はAタイプで、中国のコンセントの「二又タイプ」には日本のプラグをそのまま差して使用することができます。
この場合、変圧器が必要ない電気製品に限りますのでご注意ください。
したがって、中国大陸では変換プラグは必要ないです。
ただし、同じ中国でも香港とマカオのプラグの形状はBFタイプなので変換プラグが必要です。
■BFタイプのコンセントの形状
平型のピンが3本あるタイプで、1本は縦方向に、2本は横方向に並んでいます。Gタイプとも呼ばれています。
コンセント部分にシャッターが付き、アース線にピンを差し込まないとシャッターが開かず、ピンを入れることができない仕組みです。
イギリスと一部ヨーロッパ諸国、アフリカ、北米と南米で用いられています。
こちらNIERBO社の「海外変換プラグ」は、Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグで、中国をはじめ世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
使い方は、画像のようにボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行います。
なお、記事の後半で商品をご紹介をしておりますので参考にされてください。
中国の電圧は220V(ボルト)です。
日本の電圧は100Vなので、中国で日本の電化製品を使用するには変圧器が必要です。
中国の周波数は50Hz(ヘルツ)です。
日本の周波数は、富士川(静岡県)と糸魚川(新潟県)を境に、東エリアは50Hz、西エリアが60Hzとなっています。
東エリアで使用している電化製品の周波数はイタリアと同じなので問題はありません。
しかし、西エリアで使用している電化製品で、「周波数が60Hz」と定められている」ものは、中国で使用すると不具合を生じる恐れがあります。冷蔵庫、扇風機、エアコン、掃除機、洗濯機、電子レンジ、乾燥機、蛍光灯などです。
変圧器とは、電圧を変える装置で「トランス」と呼ばれています。
発電所で作られた電気は高圧で、オフィスや家庭などのコンセントに届くまでに変圧器で電圧を100Vまで下げています。
また、電子レンジやテレビなどの電気機器にはあらかじめ変圧器が付属されています。100Vの電圧を、電気機器が必要な電圧に変換することから「電源トランス」と言われています。
海外旅行をする際、日本と同じ電圧の国は少なく、変圧器で電圧を変える必要があります。変圧器で電圧を上げることを昇圧(アップトランス)、電圧を下げることを降圧(ダウントランス)と言います。
中国は電圧が220Vなので、日本の100Vにするため変圧器による降圧(ダウントランス)が必要です。
中国旅行に行く際に必要な変圧器とは、日本の100Vと中国の220Vに対応する変圧器、すなわち100V〜220Vの範囲で使用可能な変圧器となります。
変圧器は、必要な場合と不要な場合があります。事前準備として、宿泊先のホテルのアメニティの確認や持ち込む予定のある家電製品の電圧を調べて、必要であれば準備しましょう。
電圧は、お手持ちの電化製品の本体やアダプター、電源の裏側、もしくは取扱説明書に記載されています。
「INPUT:◯◯V」または「入力電圧:◯◯V」
例えば、電圧100V-240Vの場合、100Vから240Vまで利用可能なので、220Vの中国で使用できます。
なお、日本製の電化製品は国内使用を前提に作られているため定格電圧は100Vです。
「100V」としか書いていない製品の場合は変圧器が必要になるのでご注意ください。
取扱説明書や本体に記載してある対応電圧を確認し、中国の電圧に対応していない製品には変圧器が必要です。
中国で100V専用の日本の電化製品をそのままコンセントに差し込んだらショートして故障や火災の原因になります。
特に大きな電力を消費するドライヤーやヘアアイロン、空気清浄機、キッチン家電などは注意が必要です。
毎日使うことが多いドライヤーは日本から持ち込む際、「海外対応、海外仕様」として販売されている製品であれば変圧器の必要はありません。
携帯電話やデジカメ、パソコンの充電器のほとんどが240Vまでの電圧に対応しています。
iPhoneの純正充電器(Apple 5W USB電源アダプタ)は「100-240V、50-60Hz対応」につき、世界中で使用が可能です。
また、日本国内で販売されているiPhoneの純正充電器はコンセントプラグの形状がAタイプのため、中国で使用する場合はそのまま差して使用が可能です。
製品本体またはパッケージ、充電器の裏に記載してある対応電圧に「INPUT:100-240V 50-60Hz」と記載があるものは対応が可能です。念のため、充電器の裏に記載してある対応電圧には目を通しておきましょう。
参考元:Apple公式サイト
●高鉄(中国の新幹線)
中国の国内を東西南北に走る高鉄では、座席の下に電源コンセントがあり、日本から持ち込んだ機器のプラグをそのまま差して使用できます。
北京も上海も、電圧は220V、周波数は50Hzで中国本土と同じです。
北京のコンセントは、2つの穴がある「二又タイプ」と3つの穴がある「三又タイプ」が縦に並んだタイプが標準となっていますので、変換プラグは必要ないです。
なお、中国の「二又コンセント」は、構造上の問題なのかプラグが浮いて抜けやすくなるものがあるとのこと。
機器をプラグに差したまま動かしたりすると抜けてしまうこともあるので注意しましょう。
上海も北京と同様に、2つの穴がある「二又タイプ」と3つの穴がある「三又タイプ」が並んだタイプです。
一般的なホテルでは、このタイプのコンセントが設置されているので変換プラグは必要ないです。
中国のホテルでは、4つ星クラス以上のホテルでは変圧器を貸してくれるところが多いです。
中国では、法律で外国人の宿泊場所が規制されており、政府機関の許可を取っている「渉外ホテル」にのみ宿泊できます。
また、中国のホテルは1〜5つ星、星なしの6ランクに分類されており、5つ星ホテルが最高級で大手ホテルチェーンがこのランクに多く該当します。
中国では英語の普及率が低く、言語は中国語(標準語)が主流です。
3つ星以上のホテルなら英語が通じるといわれますが、実際には、地方で4つ星ホテルであっても英語が通じない場合もあります。
中国語が心配な場合は、5つ星のホテルで特に「ハイアット」や「シャングリ・ラ」、「フォーシーズンズ」といった外資系の高級ホテルであれば英語が通じるので安心です。
もしくは、日本人スタッフが常駐している日系ホテルを利用しましょう。
変圧器は英語で「transformer」で、中国語で「变压器」といいます。
基本的には、単語を指差しで見せるとよいでしょう。
ホテルのフロントに聞いてみましょう!
■変圧器を貸してください
英語:May I borrow a transformer?
中国語(標準語):请借我一下变压器。
または
中国語(上海):能否借一个变压器?(ナンフォウ ジエ イーガ ビェンヤーチー)
中国では、高級デパートや観光地、観光客の多いショップでは簡単な英語が使えることがありますが、基本は中国語(標準語)です。
変圧器は英語で「transformer」で、中国語では「变压器」といいます。
英語が通じない場合は、無理をせずに単語を指差しで見せるのが無難です。
■私は「変圧器」が欲しい。
英語:I want a transformer.
中国語:请给我一个变压器
買い物で使う中国語を覚えておくと便利ですよ!
■これはいくらですか?:这个多少钱?(zhè ge duō shǎo qián)
■これをください。:我要这个。(wǒ yào zhè ge)
■ありがとう。:谢谢(xiè xie)
【蘇寧電器】
蘇寧電器は、中国大陸30省、300以上の都市など1100店以上のチェーン店を展開する中国最大の家電量販店です。
【国美電器】
国美電器は中国では2番目の規模を誇る家電量販店です。北京、天津、上海、広州、深圳、長沙などの都市部を中心に店舗を展開しています。
【北京百貨ビル】
北京にある老舗の百貨店で、サービスもよく安心して買い物が楽しめます。
住所:北京市東城区王府井大街255号
参考元:北京観光
【上海の中山公園駅周辺】
中山公園駅(地下鉄2号線、3号線、4号線が乗り入れている)周辺の「中山公園商圏」の西側に、「新寧購物中心」、「龍之夢購物中心」、「玫瑰坊商業街」の3箇所のショッピングエリアが広がっています。
「蘇寧電器」や「国美電器」などの大型家電量販チェーンが出店しているとのこと。
参考元:4travel.jp
中国に対応した変圧器は、ダイソーなどの100円ショップでは取り扱っていません。
中国の大陸では変換プラグは必要ないのですが、もしも、香港とマカオに行かれる場合に必要になるBFタイプの変換プラグは購入できます。
また、中国のホテルではコンセントの数に限りがあります。デジカメや携帯を同時に充電させたい時に、1箇所のコンセントから延長コードで2口使用できると便利です。
中国の電圧「220V」に対応している延長コードもダイソーなどの百円ショップで揃えておくとよいでしょう。
なお、延長コードには変圧機能は付いていないので海外対応(100V~240V)の機器に使用してください。
90V~240Vを100Vに変換して、中国で日本の家電製品を使用できます。本体の重量は約290gとコンパクトなので持ち運びが楽なのも魅力。
許容消費電力は200Wで、ACコンセント3口とUSB4ポート搭載につき、スマホやタブレット、デジカメなどを同時に充電できるので便利です。
ただし、スマホに充電する際、別途USBケーブルが必要です。 また、Apple端末(iPhone・iPad・iPod)に充電する際は、Appleの付属ケーブルを使用してください。
20V~240Vを100Vに変換し、1500Wまでの日本の電気製品を中国で使用できます。デジカメや携帯電話、デジタル音楽プレーヤー、ドライヤーなどの26W-1500Wまでの非電子式の電化製品に対応しています。
中国や香港をはじめ150以上の国で使用できるとあって海外旅行好きや海外出張の多い方にはピッタリです。
長期滞在の方におすすめの変圧器です。海外家電製品の日本国内使用と、日本家電製品の海外使用のどちらもOKなアップ/ダウントランスです。
中国で2000Wまでの日本の家電製品が使えるので重宝します。
ただし、モーターや熱を発する電気製品(ドライヤーやミキサーなど)は初期電流が定格電流の2〜3倍流れるため、3倍を想定した700Wよりも小さいW数の製品の使用をおすすめします。
なお、コンセント口はAタイプなので中国ではそのまま使用できます。
Cタイプ、Aタイプ、Oタイプ、BFタイプの4種類のコンセントに対応した変換プラグです。中国をはじめ、ヨーロッパ、スイス、フランス、韓国、イギリス、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、米国など世界150カ以上の国に適用しています。
ACコンセントとUSB口の一体型で、3つのUSBポートおよびTypeCポートを内蔵しているため、これ1つでノートPCからスマホやタブレットなどを同時に充電可能です。
PUSHボタンを押しながら使用したいプラグの出し入れを行うだけの簡単さ。手のひらサイズの収納ケースと替ヒューズ付きで便利です。
短期間の旅行や出張の場合、基本的には変圧器は不要です。
ドライヤーは、ホテルに完備されているものを使用するか「海外対応」の製品を日本から持ち込んで使用されることをおすすめします。
長期滞在の場合、大きな電力を使用する家電製品(例えば空気清浄機や炊飯器など)を日本から持ち込んだ場合には、変圧器が必要です。
中国でも変圧器は購入できますが、言語の問題や購入の手間を考えると、中国は家電量販店が多いので現地で家電を購入するのもよいでしょう。
わざわざ変圧器を購入しなくて済みますし、電圧の関係からも安心して使用できます。
中国のホテルのバスルームは、電気シェーバー用の軽電流用の電源が多いため、ドライヤーなどの大きな電力を必要とするものは焦げ臭くなったりショートすることがあります。
100V対応の電化製品を使用した場合、壊れる可能性が高いので注意が必要です。
また、電化製品を使用する際、総消費電力量が変圧器の容量を越えないようにすれば、複数の電化製品を同時に使用することができます。
変圧器をレンタルしたり購入する場合は、変圧器の容量を確認し、電化製品の消費電力が見合っているか事前に必ず確認しましょう。
特にドライヤーやヘアアイロン、空気清浄機などは、大きな消費電力を消費するので要注意です。
なお、変圧器を使って「たこ足配線」をすることは大変危険なので絶対にしないでください。
そして、中国では、「万能コンセント(中国語:万能插座)」が発火の原因になるということで、2016年に「万能コンセント」の販売は違法と定められました。
一番安全なコンセントは、二又タイプ用と三又タイプ用が完全に別れているタイプです。
コンセントを使用する際は、単独の二又タイプ用を使うようにしてください。
いかがでしたでしょうか?
中国のコンセントプラグの形状は2種類あり、「二又タイプ」と「三又タイプ」が並んだ形状であることがわかりました。
日本のコンセントはAタイプで、中国の「二又タイプ」にそのまま差して使用できます。
また、中国の大陸では(上海や北京においても)、変換プラグは必要ありません。
ただし、同じ中国でも香港とマカオのプラグの形状はBFタイプなので変換プラグが必要です。
消費電力の大きいドライヤーや空気清浄機などの電化製品でなければ、基本的には変圧器は必要ないです。
ドライヤーなどはホテルに完備されているものを使用するか、「海外対応」の製品を日本から持ち込んで使用されることをおすすめします。
中国では言語の問題がありますので、持ち運びに抵抗がなければ日本で変圧器を買って持っていくと安心です。
中国のコンセントの形状や、コンセントに変圧器は必要か、上海や北京でコンセントプラグの対応や形状は異なるのか知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。
また他にも様々な国のコンセント事情について執筆しています。気になる方はぜひ合わせて読んでみてください。
更新日時 | 更新内容 |
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2018/07/29 | 関連リンクの更新 |