最近の低価格帯イヤホン&ヘッドホンは、中国メーカーの物が秀逸であるという話を聞き、自分の耳で確かめたくなった「デスコ」と申します。若い頃は音楽関係の仕事にも就かせてもらっていましたが、音の違いがわかるほどの耳にはならず、素人同然です。そんな私がご紹介しますので、誰にでもわかりやすい表現でレビューしたいと考えています。レビューするイヤホンは「Hiearcool Y1」という名称で、イヤーフックがついたフィット感抜群の製品を選んでみました。
黒い艶消しの箱から赤い台紙が覗いて、オシャレな印象の「Hiearcool Y1」は、イヤーフック3サイズとイヤーピース3サイズが付属しています。コードは平べったいタイプのもので、絡みにくくスタイリッシュです。イヤーピースのサイズがS、M、Lの3種類に加えて、イヤーフックもS、M、Lの3種類あるのは嬉しい限りです。これで自分の耳のサイズに合わせて調節できる幅は倍増してくれます。イヤホン本体は黒いアルミで高級感がある作りになっていて、マイク&リモコン部分もアルミで作られています。またイヤホン本体部分背面にはマグネットが入っているので、左右のイヤホンを密着させておけば携帯時にも便利です。
周波数特性:20~22,000Hz
インピーダンス:32Ω+15%
感度: 103±3 dB/mW
種類: 10mダイナミック
ケーブル長:1.2m
入力プラグ:3.5mmプラグ
イヤーピース(S、M、L)、イヤーフック(S、M、L)
「Hiearcool Y1」の高音は少し艶っぽい印象の音を聴かせてくれます。良い意味で個性のある高音域で、伸びやかでしっかりとした音です。原音に忠実な音を探究する方向きではないですが、音楽をエンターテイメントとして楽しむ方には十分満足のできる面白い音です。他帯域の音とのバランスも良く、聴いていて疲れることもありません。また、ボリュームを上げると少し音に響きが出てくる傾向があります。ここは好みの分かれる部分になるでしょう。ロックのようなノリのいいジャンルは相性が良い部類だといえます。逆に繊細な音をしっかりと聴き取るといったことは苦手な分野でしょう。
「Hiearcool Y1」の中音域も高音域と同じようにバランスよく鳴ってくれて、他帯域の音で埋もれてしまうことはありません。広がりも十分で、バランスも気持ちよく感じられます。ただし、ボリュームを上げ過ぎると音の余韻が残りすぎてしまう印象があるので、ボリュームの調節は必要だといえます。高音域でも言えたことですが音が響く傾向があるので、大きすぎる音量では少しこもった感じを受けることもあります。
「Hiearcool Y1」の低音域はしっかりと主張してくれる音ですが、前に出過ぎることはありません。高音や中音との全体のバランスを損なうことなく音が表現されているので、ドンシャリ系が苦手な方でも大丈夫でしょうし、低音を重視する方でもある程度満足できる音です。特にドラムやベースの音はしっかりと鳴ってくれるので心地よく感じられます。ダンスミュージックなどの機械音でも、生のドラム演奏でも問題なく表現してくれる実力を持っている低音域は安心できるレベルです。
全体を通して十分満足できる音の透明感だといえます。特に低音に関しては綺麗で心地よい音を表現してくれるレベルの高いイヤホンだといえます。それだけでも十分な実力ですが、欲を言うならば高音や中音も低音域と同じレベルで聴かせてくれれば、素晴らしい製品になったでしょう。透明感や音の抜けの良さに関しても、若干低音寄りのイヤホンで、原音に忠実な音を求めるよりも楽しく音楽を鑑賞するのに適しているイヤホンです。
「Hiearcool Y1」は高音域や中音域に関しても価格以上の音は表現してくれますし、低音域に関してはさらにグレードが上のイヤホンにも負けていません。デザインもスタイリッシュですし、アルミ製の本体やマイク部分に高級感も感じられて、この価格帯ということを考えるとコストパフォーマンスの部分でも素晴らしい製品だといえます。フィット感も抜群で耳から外れるようなこともほとんどないので、何かをしながら音楽を楽しむのにはもってこいのお値打ち品だといえます。
「Hiearcool Y1」が他のイヤホンより優れている点は、そのデザイン性です。アルミ加工の本体は黒をベースに赤いラインが引かれていて、クールな印象を与えてくれます。マイク部分もアルミ素材であることや、コードの形状に関しても高品質な外見で、所持することで満足感が得られる製品だといえます。手に取った質感も安っぽい感じは一切なく、耳へのフィットもしっかりと考えられているので、まさにパーフェクトなデザイン性だといえるでしょう。
イヤホン自体が非常に軽量なので、イヤーフックがなくても十分に耳へのフィット感が得られます。イヤーフックを装着することで、軽い運動中でも耳から外れることはなくなるので、体を動かしながら音楽を楽しむことができます。イヤーピースで耳の穴のサイズを調節し、イヤーフックで耳の大きさに合わせられるので、幅広い方に対応可能な点も素晴らしい長所だといえます。
イヤーフックやイヤホン本体についているマグネット、コードの形状、マイクやスイッチなど、非常にリスナーの使い勝手を考えて作られた製品だといえます。これだけ完璧に考えられた装備は他のイヤホンではなかなか見ることができないので、充分オリジナリティと呼べるでしょう。また「Hiearcool Y1」の高音域や中音域で聴くことができる艶のある音は個性があるといえます。
「Hiearcool Y1」にはリモコンマイクが装備されています。リモコンでは電話への応答と終了、音楽の再生停止、曲送り戻しです。音量も操作可能であればパーフェクトでしたが、音楽鑑賞中に携帯への着信があっても手元の操作だけで電話に出ることができるので十分な操作性だともいえます。
・遮音性は通常のカナル型イヤホンと相応だといえます。周囲に音が漏れることを危惧する必要もなく、気兼ねなく音楽を楽しめます。また外部からの音の遮音性も問題なくしっかりと遮音してくれます。
「Hiearcool Y1」は運動などで体を動かしながら音楽を聴きたいときに向いています。何といっても耳への装着感が抜群で、そうそう外れることはないので、イヤホンを気にすることなく音楽や運動を楽しめます。また遮音性がよく聴いている音楽に集中できますが、スイッチ一つで音楽をストップし、携帯の着信にも応答できる点は、外部を気にする必要も取り除いてくれます。何かをしながら音楽を楽しむのに十分な機能を持ったイヤホンだといえます。
「Hiearcool Y1」の得意なジャンルはロックなどのノリの良い音楽です。またビートの気持ちいいダンスミュージックにも適しているといえるでしょう。綺麗な低音を心地よく聴かせてくれるので、バンドサウンドの勢いを失うことなくパワーアップさせてくれるように感じます。邦楽ロックなどで「クリープハイプ」や「RADWINPS」は、曲の勢いを削ぐことなく歌声も綺麗に聴かせてくれるように感じました。
気軽に音楽を聴きたい方にもってこいのイヤホンです。グルーブ感を大切にしてくれて、尚且つバランスも綺麗に保っているので、存分に好きな音楽を楽しめるでしょう。自宅でインターネットサーフィンする際やゲームの音を聴く際にももちろんですが、外出時に音楽を楽しむ方にも利便性に優れています。以上が「Hiearcool Y1」のレビューでした。