空気や室内の空気が乾燥すると、喉や肌がカサカサしてしまいますよね。
加湿器は、部屋の空気に潤いを与えて適度に保つため、喉や肌の乾燥はもちろん健康管理の面でも重宝します。
ところで、加湿器の掃除を怠ると、水アカやカルキが付着したり、カビが繁殖したり嫌なニオイがするようになります。
水道水とは、法令により塩素消毒が義務づけられています。「カルキ」とは、オランダ語が語源の塩化石灰(Chlorkalk)のことで、水の消毒に用いている塩素がアンモニアや有機物などに反応すると不快なカルキ臭を発生します。
カルキは、付着すると取りにくくなるのでこまめな掃除が必要です。
また、加湿器は掃除をせずに不衛生な状態で放っておくとレジオネラ菌が繁殖し「レジオネラ症」になる危険があります。
レジオネラ菌とは、エアロゾルを発生させる人工環境(加湿器)に多くなっていることなどが感染する機会を増やしているといわれ、掃除をしていない加湿器の使用で肺炎になってしまうことも…。
加湿器を健康的で快適に使用するためにも、こまめな掃除を行いましょう!
加湿器を使用していると、水を入れるタンク内やフィルターにカビが繁殖したり、雑菌などが原因で酸っぱいニオイがするようになります。
この独特の嫌なニオイの消臭に効果的なのが「重曹」です!
重曹は研磨剤としても使用できますが、強く擦ると傷つくことがあるのでご注意ください。
なお、重曹はアルカリ性なので、白く固まったカルキ汚れの除去には向いていません。
重曹を使用する際は、手荒れを防ぐためにゴム手袋を着用することをおすすめします。
■用意するもの
【フィルターの掃除(消臭)】
【タンクの掃除(消臭)】
タンクの消臭は、2週間に1回のお手入れが効果的です。
なお、40℃以上のお湯はフィルターが傷むので気を付けてください。
なお、重曹はスーパーやドラッグストア、通販でご購入いただけます。
■シャボン玉 重曹 680g
クエン酸は酸性のため、水アカなどのアルカリ性の汚れを落とすことに効果があります。
加湿器のフィルターなどが白く汚れている原因は、水道水に含まれるカルシウムイオンなどのミネラル分です。
このミネラル成分が白く固まったものがカルキ汚れとなり、クエン酸での掃除がおすすめです。
汚れの度合いによって、クエン酸につけ置きする時間を長くするとよいでしょう。
■用意するもの
【タンクの掃除】
【フィルターの掃除】
■クエン酸を使う時の注意点
カビキラーなどの塩素系漂白剤は、酸性の洗剤と混ぜると刺激臭のある有毒な黄緑色のガスを発生します。
クエン酸は酸性なので、混ざると有毒ガスが発生して大変危険です。
また、クエン酸は金属部分に使うとサビの原因になります。
加湿器のタンクやフィルターにクエン酸が残っている状態は、ニオイの原因になりますので、水でよくすすぐのがポイントです。
なお、クエン酸はスーパーやドラッグストア、通販でご購入いただけます。
■暮らしのクエン酸 330g
加湿器専用の洗剤も販売されています。
また、台所用中性洗剤でも掃除はできますが、ニオイや汚れが落ちにくい場合があります。
■用意するもの
【タンクとフィルターの掃除】
■加湿器用洗剤の注意点
洗剤の濃度が高いと破損の原因になります。
加湿フィルターのニオイが気になる場合は、重曹または酸素系漂白剤でつけ置きしてください。
なお、加湿器用洗剤はドラッグストアや通販でご購入いただけます。
■パナソニック 加湿機用洗剤 FE-Z40HV
参考元:パナソニック公式サイト
加湿器の加熱式とは、ヒーターで水を加熱して蒸気に変える方式です。加熱式の場合は、水の温度が高くなるのでカビは発生しにくく衛生的といわれています。
加湿器の超音波式とは、超音波を当てて水を微粒子にしてファンで送風する方式です。水を加熱しないため、タンク内の水が雑菌が繁殖すると、そのまま蒸気として外に放出されてしまいます。
その他に、気化式やハイブリット式がありますが、いずれも定期的なフィルターのお手入れや交換が必要です。
加湿器の種類やその使用頻度によって、掃除頻度は異なります。
通常1〜2週間で汚れやニオイ、トレーの水が変色するなど気になってくることが出てきます。
汚れやニオイが気になったらその都度、掃除をされることをおすすめします。
加湿器によっては、「お手入れランプ」などが点灯して掃除のタイミングを教えてくれる製品もあります。
その場合は、取扱説明書のメンテナンスの手順に沿って掃除をされるとよいでしょう。
加湿器のタンクに入れる水について、浄水やミネラルウォーターで加湿したら健康的で喉や肌にも良さそうに思いますよね?
ところが、浄水やミネラルウォーターには塩素が含まれていないため、カビや雑菌が繁殖しやすいです。
カビや雑菌が水蒸気と一緒に室内にばらまかれることになったり、加湿フィルターの寿命が短くなる可能性があります。
水道水は、法令により水の中の雑菌を殺菌するために塩素消毒が義務づけられています。
その微量の塩素によって、加湿器の給水タンクに入っている状態でも雑菌の繁殖を抑えてくれています。
したがって、加湿器のタンクの水は、浄水ではなく水道水を使います。
加湿器の取扱説明書に「浄水は使用しないこと」と記載されているのはこのような理由からです。
そして、掃除を減らすためには日々のお手入れが重要です。
微量塩素を含む水道水でも消毒効果は抜けていきます。
東京都水道局によると、空気に触れないようにした状態で、直射日光を避けて涼しい場所に保管すれば3日程度とあります。(東京都の水質基準による浄水方法による)
水道水は加湿器に入れて使用するため、涼しい場所の保管とはいかず、3日はもたないと考えた方がよさそうです。
カビによる「ぬめり」などが発生しやすくなるため、できるだけ毎日交換することをおすすめします。
雑菌が繁殖した水を残さないためにも、タンクに水が残っていたら必ず捨てましょう。
タンクを上下左右に振ると捨てやすいです。また、すすぎをよく行うのがポイントです。
加湿器の使用後は、蒸気の出る吹き出し口が濡れているので、そのままにするとカビの原因になりますので拭いておくとよいでしょう。
メーカーや製品によって、加湿器のお手入れの方法は異なります。
製品によっては、クエン酸を使わない方がよい場合もあります。変色や変形、ひび割れや故障の原因にならないとも限りませんので、まずは取扱説明書を読んでからお手入れを行いましょう。
なお、加湿器を長く使用するためにも、取扱説明書に記載の範囲内でお手入れをすることが大切です。
参考元:東京都水道局
毎日のお手入れが面倒だと感じる方には、自動で掃除をしてくれる加湿器も販売されていますよ!
空気清浄しながらパワフルに加湿してくれるマルチな製品です。通常の加湿のほか、女性には嬉しい「肌保湿」モードも搭載しています。
また、ステンレスプレフィルターにつき水洗いが可能。
最大の特徴は、「自動おそうじユニット」機能を搭載し、ブラシが上下に動きながらフィルターのホコリを取り除いてくれること。
取れたホコリはダストボックスにたまり、「ごみすてサイン」が点灯でしてお知らせしてくれます。
約12畳の部屋で、年に1回の交換につきお手入れが簡単です。
ただし、使用状況や環境により、汚れが取れないこともあるので、油汚れがひどい場合は、プレフィルターの水洗いを行ってください。
参考元:HITACHI公式サイト
1年中を通して、室内のホコリやニオイを取り除き、清潔な状態で加湿してくれる製品です。
シャープ独自の技術「プラズマクラスター25000」は、消臭やニオイを取り除き室内を清潔に保ちます。
また、「自動掃除パワーユニット」を搭載し、積算の運転時間48時間ごとに1回の割合で定期的に稼働。プレフィルターにたまったホコリを自動で掃除してくれます。
なお、ダストボックスにホコリがたまったら「ゴミ捨てランプ」がお知らせしてくれます。
約半年に1回程度のお手入れにつき簡単です。
タンクのキャップに装着する「Ag⁺イオンカートリッジ」により、タンクやトレーのぬめりやニオイの原因となる水中の菌を抑制し、1年に1回の交換で清潔さが続きます。
ただし、使用する水や使用環境によって汚れやニオイが気になる際は、こまめなお手入れを行ってください。
参考元:SHARP公式サイト
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、加湿器の掃除方法には重曹とクエン酸、加湿器用洗剤を使う方法があることがわかりました。
主に、重曹はニオイを脱臭する効果があり、クエン酸はカルキや水垢を落とす効果があります。
加湿器用洗剤は汚れを落とす効果があり、脱臭効果が足りない際は重曹を併用することをおすすめします。
また、日々の掃除を減らすための工夫とは、タンク内の雑菌やカビの繁殖を防ぐためにも水道水を使用すること、タンクの水はできるだけ毎日交換を行うことです。
メーカーによってお手入れ方法が異なるため、取扱説明書に記載の範囲内でお手入れをされるとよいでしょう。
加湿器の掃除方法を知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。