少し前に10年間ほどwindowsのノートパソコンを使っていました。故障覚悟で掃除をしてみたことがあり、その時の経験をご紹介します。
Written By アメ フラシ
ノートパソコンの掃除は簡単そうに見えて意外と難しいものです。この記事では掃除のタイミング、便利アイテム、お掃除の手順などをご紹介します。
ここでは、具体的なノートパソコンのお掃除手順を細かくご紹介します。
作業を始める前に、必ずノートパソコンの電源を切っておいて下さい。
スリープなどではなく、電源を落としてしまいます。
誤動作や熱暴走、データ消失などのトラブルを防ぐためです。
電源を落としたら電源ケーブルを抜き、マウスやインターネットケーブル、USBに接続されている外部機器など全て取り外し、熱が冷めるまで十分に時間を置きます。
この際、抜き取ったケーブル類や手の平を静電気除去シートで軽く拭いておくと安全性が増します。
時間を置き、ノートパソコンに何も挿さっていないこと、十分に冷えたことを確認したら次に進みます。
この際に何がどこに挿さっていたか覚えておくと楽です。
まずはキーボードに付着した目立つほこりを綿棒で掻き出し、一通り終わったら細かいほこりをエアブローで吹きます。
この際、しみなどの取れにくい汚れは後回しにします。
しみなどを先に拭き取ろうとするとマイクロファイバーを使う必要があり、その際ほこりを内部に押し込んでしまうためです。
表面が終わったら裏向け、排気口をメインにほこりを掻き出します。
表面を最初にお掃除することで裏向けた際に掻き出した汚れの残りが下に落ちてくれます。
可能なかぎり綿棒で取り、くれぐれも中に押し込まないよう注意します。
エアブローで小さなほこりを吹いたら、端子部もお掃除します。
ここはいきなりエアブローを使用しても大丈夫です。
繊細な部分のためなるべく直に触れたくないこと、接続部であれば汚れが溜まりにくいと考えられるからです。
エアブローを使う際の注意点があります。
ノートパソコンに対してできるだけ垂直に吹かず、横から撫でるように吹いてください。
これも、内部へのほこりの侵入を防ぐためです。
全ての端子部のほこりを取り終われば次に進みます。
長くなったので注意点をまとめておきます。
先ほど汚れの取れにくかったキーボードのしみやトラックパッド部分を、なるべく力を入れないようにマイクロファイバーで優しく拭きます。
取れにくい汚れの場合、濡らしたり洗剤を使用したくなりますが、おすすめできません。
特にキーボード部分は内部に繋がっているので、水気厳禁です。
トラックパッド部分は手垢やしみがつきやすいので、どうしてもであれば水気を十分に切って拭いて下さい。
洗剤については後述します。
最後に画面を中心に全体をマイクロファイバーで拭いていきます。
モニターの端っこに溜まった汚れは綿棒などが便利です。
画面はどうしても力を入れたくなりますが、できるだけ優しく拭いて下さい。
特に開閉部分が折れないように注意が必要でしょう。
全て磨いたら外部機器などを挿し込み直し、お掃除終了です。
前項では細かく手順をご紹介しましたが、ここでは反対に絶対にやってはいけないことを解説しましょう。
基本的にノートパソコンの掃除の際、水分はNGです。
たまにキーボードの汚れに息を吹きかける人がいますが、好ましくありません。
精密機器のため、湿気に非常に弱いからです。
画面やトラックパッドなど、材質によっては例外的に水拭きも可能です。
その際、注意することは2つあり、内部に繋がっている部分には絶対にはみ出さないようにすることと、十分に絞ってからサッと拭き取ることです。
ノートパソコンの掃除の際、基本的に洗剤の使用は好ましくないのですが、しつこい汚れなどでやむを得ない時は、中性洗剤をおすすめします。
酸性やアルカリ性の洗剤だと、サビや故障の原因になりかねないからです。
あとは、アルコール消毒液もおすすめです。
揮発性が高いため、掃除に適しています。
この場合は必ず薄めないで使ってください。
電子機器全般に言えることですが、パソコンというのはほこりや水気に弱く、汚れたまま放っておくと、故障の原因にもなります。
何より頻繁に使うものなので、衛生面からも精神面にも良くありません。
とは言え、掃除に最適なタイミングというのは意外と計りにくいもの。
まずはどのようなタイミングで掃除するのがベストなのか考えてみましょう。
トラックパッドはポイントやクリックなどパソコンを操作するのに必要な機能が集中しているため、頻繁に触ることが多く、汚れやすい場所の一つです。
トラックパッドは静電式、感圧式のものも多いため、ほこりなどの影響で操作性が落ちることもあります。
「クリックやスライドがしにくいな」と感じたら、掃除をしてみて下さい。
液晶パネル部分は特に静電気を帯びやすく、どうしても細かいほこりを吸いつけてしまいます。
さらに、タッチ式のモニターであれば頻繁に触るため、油汚れなどがついてしまいがちです。
放っておくと操作性、視認性に悪影響を及ぼすので、画面が汚れてきたタイミングでも掃除を検討してみて下さい。
パソコンはその仕組み上、内部で高熱を発生してしまうのですが、都合の悪いことに熱にとても弱い機器です。
さらに、パソコンに負担をかける動作が増えれば増えるほど熱も発生しやすくなります。
そのため、冷却機構は非常に大事で、冷却効率を上げるためにファンなどを交換する人もいるほどです。
排気口がほこりなどで塞がれてしまうと熱の逃げ場がなくなり、動作が重くなったり故障の確率が跳ね上がります。
個人的に最も注意したいポイントです。
USBポートなどにマウスや外付けのHDDを接続している方も多いと思います。
挿しっぱなしであれば内部にほこりが入る可能性も低いのですが、ノートパソコンは性質上持ち運びの機会が多く、外部機器の抜き差しの機会も多く、移動中にもほこりが入りやすいです。
端子部に外部機器を挿しても認識されない場合、電気的な問題も考えられますが、汚れによる接触不良である場合も多いので、一度掃除をするのがおすすめです。
ノートパソコンは精密機器のため、水拭きや洗剤を使うのは好ましくありません。
そのため原則として、から拭きで掃除することになりますが、そんな時にあると便利なアイテムを3つご紹介します。
エアブローというのは、空気を勢いよく吹き付ける装置で、簡単に言うと掃除機の逆の機能を持ちます。
安いものだと1000円以下で販売されています。
「そのためだけにわざわざ用意するのもなぁ」という方も居るでしょう。
その場合は掃除機で代用できなくもないですが、場所によっては細かいパーツが取れてしまったり静電気を帯びてしまったりするので、やはりエアブローをおすすめします。
主にキーボード部分や端子部に溜まった手で取りにくい汚れを吹き飛ばすために使用します。
綿棒もあると便利です。
先端が柔らかいため、ノートパソコンに傷がつきにくいからです。
あまり場所を選ばずに使えるのが利点ですが、強くこすりすぎると繊維がほどけてパソコン内部に入ってしまうので、掃除の際は注意して下さい。
つまようじを使うという手もありますが、部品が露出している部分などを傷つけてしまうため、さらに注意が必要です。
液晶画面やタッチパネル部分などは油汚れがつきやすく、特に汚れが落ちにくい部分です。
マイクロファイバーは、繊維が細かく汚れの吸着性に優れ、吸水性も良いため、ノートパソコンを掃除する際に非常に使えます。
メガネ用クロスなどを使ってもいいですが、汚れがべったりとついてしまう場合もあるため、専用のクロスを用意するのがおすすめです。
繊維の粗いものや硬い布地のものを使うのはあまりおすすめできません。
画面やタッチパネルなどに細かい傷がついてしまいやすく、操作性などにも影響が出てしまう可能性があるためです。
電子機器は静電気に弱く、静電気を帯びた手で端子部などの繊細な場所に触れると故障の原因になりかねません。
もちろん日頃使用しているので可能性としては非常に低いのですが、せっかく丁寧にお掃除をしたのに故障の原因になってしまったというのは悲しいので、念のためという意味もあります。
余談ですが、パソコンの修理工場や製造工場では、静電気除去が義務付けられています。
静電気を帯びやすい体質の方は、特に冬場などは結構な電力が発生しますので一度ご検討下さい。
当然といえば当然ですが、丁寧に掃除をすると相当量のほこりが出ます。
細かい汚れが多く、水分が使いにくいため、エアブローで汚れを巻き上げる形になります。
必須ではありませんが、あると便利なお掃除アイテムです。
ノートパソコンにはバッテリー内臓部など、開けても比較的大丈夫な部分があり、ネジでふさがれている製品もあります。
多少知識のある方なら、念を入れて掃除するのも良いでしょう。
ただし、開けては駄目な部分も当然あり、保証対象外になったり故障の原因になりかねませんので、十分留意して下さい。
掃除する時間がない方や、故障の可能性を懸念する方も居るでしょう。
上記の方法でも、あまりに汚れがひどいと取れない場合があります。
そんな時は、専門業者に依頼するのも手です。
ここでは、参考までにパソコンの清掃専門の業者を3社ご紹介しておきます。
パソコンの修理やメンテナンス、サポートなどもしている会社です。
出張で内部クリーニングを依頼した場合の料金例として、13000円とあります。
引用元:公式サイト
BTOパソコンの最大手、ドスパラも清掃サービスをしています。
受付時間は夜20時まで、料金は3000円~と格安です。
引用元:公式サイト
こちらは修理の専門業者です。
料金は3000円~で、全国展開もしています。
引用元:公式サイト
今回はノートパソコンの掃除の手順をご紹介し、あると便利なお掃除アイテムや注意事項などもあわせて解説しました。
「故障した」と思っても、意外に掃除すると直る場合もあり、何より日常的なメンテナンスはパソコンの寿命を延ばします。
皆様も正しいノートパソコンの掃除の仕方を理解し、より快適な生活を送ってみませんか。