2010年頃にKindleを購入し、本に埋もれていた部屋がとてもすっきりしました。その時の経験を踏まえて、Kindleとはなんなのかについてご説明します。
Written By アメ フラシ
ここ10年ほどの間で、Kindle(キンドル)も普及し、すっかり一般的になりました。ですが、私たちは本当にKindleのことを理解しているでしょうか?
この記事では、Kindleと言う言葉を初めて聞く方、あるいは聞いたことがあるがよくわからない方向けに、今さら聞けないKindleとは何か?を解説し、使い方やメリット、おすすめのKindle製品を比較しながらご紹介します。
ここでは、まずKindleとは何かと言うことと、メリットを解説しましょう。
Kindleとは、漫画や小説などの本をデータ化した電子書籍を読むことに特化した端末のことです。少し大きなスマートフォンを想像するとわかりやすいです。
手で持ちやすいサイズに収められていて、本を長時間読んでいても疲れないように画面が工夫されており、一回の充電で非常に長時間利用できることが特長です。
10年ほど前に、世界最大規模のオンラインショッピングサイトを運営するAmazon社が開発した製品で、ユーザーはオンラインを通じて電子書籍を購入することになります。
早い話が、Kindleとは手の平サイズの本棚のようなものです。
タブレットとは、iPadに代表される薄型の情報端末のことです。インターネットを閲覧したり、書類を作成できたり、ほぼパソコンに近い動作ができ、実際にパソコンと全く同じ機能を持つものもあります。
Kindleは本来、「本を快適に読む」という機能に特化していましたが、タブレットタイプのKindleを利用することで、より多くのことができるようになります。
それでは、本を読むのにわざわざKindleを購入するメリットとは何でしょうか?
通常、印刷媒体としての書籍は、軽いものでも一冊で150~200g程度の重さがあります。長編漫画を3シリーズも揃えれば、あっという間に100冊を越え、本棚のスペースがお部屋を圧迫します。
引越しや模様替えの際に、一番困るのが本の持ち運びです。
また、外出先や通勤途中の電車の中で本を読みたい方もいるでしょう。1、2冊ならそれほど負担になりませんが、5冊を越えると移動の負担になってしまいます。
Kindleを利用することで、わずか200~500g程度の小さな端末の中に数百冊の本をデータとして持ち運ぶことができます。購入した本に合わせて本棚を買い足す必要もありません。
Kindleとは省スペース化、持ち運びの手軽さをもたらしてくれるものなのです。
人気の本や専門性の高い本、かなり以前に発売された本などは、大型の本屋に行っても置いていないことがあります。
Kindleを提供しているAmazonは、世界最大のオンラインショップだけあり、常時、数十万冊の書籍を揃えており、本屋に置いていなかった本が手に入ることも多々あります。
難しい操作もなく、クリックして書籍をダウンロードするだけです。
本屋に行く手間もなく、豊富な品揃えから欲しい本を気軽に手に入れられることも、Kindleの魅力でしょう。
印刷工程が省かれているため、同じ本でも紙媒体のものより安く購入できる場合があります。
また、無料で読める本もあり、かなりの品揃えを誇っています。昔の名作や話題の新作の試し読みなどもあり、それらが全て無料で読めるのも嬉しいところです。
頻繁にセールも行われており、半額以下で購入できる場合もあります。
総合的に考えて、ある程度以上本を読む方なら、迷わずKindleの購入をおすすめできるでしょう。
Kindleは、サイズや性能によって幾つかの種類が発売されています。
ここでは、Kindleの種類による仕様の違いを比較しましょう。
ー | Kindle Paperwhite |
Kindle | Kindle Voyage |
Kindle Oasis |
---|---|---|---|---|
価格 | ¥13,280 | ¥7,980 | ¥23,980 | ¥29,980/¥32,980 |
データ容量 | 4GB | 4GB | 4GB | 8GB/32GB |
重さ | Wi-Fi:205g/WiFi+無料3G:217g | 161g | Wi-Fi:180g/WiFi+無料3G188g | Wi-Fi:194g/WiFi+無料3G:194g |
サイズ | 169×117×9.1mm | 160×115×9.1mm | 162×115×7.6mm | 159×117×3.4-8.3mm |
通信方法 | Wi-FiまたはWi-Fi+無料3G | Wi-Fi | Wi-FiまたはWi-Fi+無料3G | Wi-FiまたはWi-Fi+無料3G |
バッテリー | 数週間(明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用) | 数週間(ワイヤレス接続オフ、1日30分使用) | 数週間(明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用) | 数週間(明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用) |
解像度 | 300ppi | 167ppi | 300ppi | 300ppi |
防水 | なし | なし | なし | あり |
上記の表で、かなり価格に差があることがわかります。以下、補足で解説をしておきましょう。
価格の安い順に並べると、Kindle→Kindle Paperwhite→Kindle Voyage→Kindle Oasisとなります。
KindleとKindle Paperwhiteの違いは、
- LEDが搭載され、暗い場所でも読書可能
- 解像度が上がり、画面がきれいに読みやすくなった
Kindle PaperwhiteとKindle Voyageの違いは、
- LEDの数が増え、明るさ調整機能でより読みやすくなった
- ページめくりボタンがついており、操作が手軽になった
- さらに薄く軽くなった
Kindle VoyageとKindle Oasisの違いは、
- 画面が大きくなり、さらに軽くなった
- LEDの数が増えさらに読みやすくなった
- 防水機能が付き、お風呂で読書も可能
簡単に言えば、価格が上がるたびに機能が追加され、より読書をしやすくなっています。
迷った方は、価格と機能のバランスに優れたKindle Paperwhiteがおすすめです。
他に注意点として、キャンペーン情報付きモデルというものがあり、キャンペーン情報なしを選ぶことにより、価格が2000円程度上がります。
使用中のキャンペーン広告が表示され(都度スワイプすることですぐに消えますが)わずらわしい方は購入時注意して下さい。
ー | Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 |
---|---|---|---|
価格 | ¥5,980 | ¥8,980 | ¥15,980 |
データ容量 | 8/16GB | 16/32GB | 32/64GB |
重さ | 295g | 369g | 500g |
画面サイズ | 7インチ | 8インチHD | 10.1インチHD |
通信方法 | Wi-Fi | Wi-Fi | Wi-Fi |
バッテリー | 8時間 | 12時間 | 10時間 |
オーディオ | モノラル、マイク | ステレオ、マイク | ステレオ、マイク |
読書だけでなく、スマートフォンやパソコンのような使い方をしたい場合、タブレットタイプのKindleを選ぶのがおすすめです。性能は高いとは言えませんが、何より価格の安さが大きなメリットです。
価格が高くなるほど、画面と容量が大きくなり、処理能力が上がる傾向にあります。
電子書籍リーダータイプのKindleには、5000円程度高くなりますが、無料で使える3G回線が内臓されたモデルがあります。
メリットについて解説します。
どこでも3G回線が無料で利用できるので、Wi-Fi環境を構築する必要がないというメリットがあります。その分通信料は安くつくでしょう。
ただし、パソコンやスマートフォンの利用状況によってはWi-Fi必須の環境にある方も多いので、注意して下さい。
外出先でフリーWi-Fiが飛んでいない、あるいはポケットWi-Fiを契約していない時でも、好きなタイミングで書籍やアプリなどのダウンロードが可能です。
しかし、そういった場面は以外に少ないので3G回線付きモデルを選ぶ際は慎重に検討して下さい。
GB数 | 漫画 | 小説 |
---|---|---|
4GB | 50冊分 | 800冊分 |
8GB | 100冊分 | 1600冊分 |
32GB | 400冊分 | 6000冊分 |
Kindleの保存可能データ容量によって、本体に保存しておける書籍の冊数が決まります。
漫画一冊の容量は、ページ数や絵、文字の多さによっても変わりますが、サイズが大きなもので70~80MB程度あります。小説は画像がほぼない分比較的サイズが軽く、1~5MB程度でしょう。
その書籍のサイズを元に、何冊程度を保存しておけるかを概算したのが上記の表です。
アプリやOSなどの他のソフトとの容量の兼ね合い、書籍のサイズによって保存可能数が変わってくることに注意して下さい。
簡単に言えば、データ容量が大きいほど、たくさんの数を保存できますが価格も高額になります。
入れ替えがわずらわしいデメリットはありますが、クラウドストレージや外付けHDDに別途保存することも可能です。
ここでは、具体的に状況を絞って、おすすめのKindle製品をご紹介します。
機能面と価格面から見て、非常にバランスが良くコストパフォーマンスに優れるのが、Kindle Paperwhiteです。
LED機能付きで暗い場所でも読書を楽しめ、価格も抑え目で、電子書籍リーダータイプの中で最も人気のあるモデルです。
小説に比べ、漫画は一冊あたりのサイズが大きくなるにも関わらず、続きが気になるのである程度の冊数をKindleの中に入れておきたくなるでしょう。
Kindle Paperwhiteと基本的な機能は変わりませんが、内部容量を32GBに増やしたのがマンガモデルの特長です。
容量が4倍になったにも関わらず、2000円程度しか高くなっていないこともメリットです。
Kindle Paperwhiteと共通した難点として、ページをめくった時の画像の読み込み時間が気になる方もいるでしょう。
価格こそやや高くなりますが、機能面においては申し分ないのがKindle Oasisです。
画面も他のモデルと比べ1インチ大きくなり、LEDの数も12個ついており、お風呂の読書に嬉しい防水機能付きと、場所や時間を選ばず非常に読みやすいのが特長です。
難点はやはり価格でしょう。
電子書籍リーダータイプのKindleの弱点として、画面サイズがやや小さいことが挙げられます。
小説を読む際には気になりにくくても、見開きを多用する漫画を読む際に横持ちをした時、小さく読みにくく感じることがあります。
タブレット端末の中でもコストパフォーマンスに優れたFire HD 8であれば、8インチの高画質ディスプレイにより、十分な大きさで読書を楽しめます。
また、Amazonとの親和性が非常に高く(同社なので当然ですが)電子書籍以外にもプライム会員になることで、映画や音楽などさまざまなコンテンツが無料で楽しめます。
難点は、やや重く大きいため、長時間使用していると疲れがちです。
今回の記事ではKindleの魅力を解説し、価格や機能面からおすすめのKindle製品をご紹介しました。
皆様もKindleを手に入れてより快適な読書生活をぜひ楽しんでみて下さい。