筆者は今…困っています。おそらくこの記事にたどり着いた人はPS4のコントローラー『DUALSHOCK4』にイヤホンを挿して使う方法を求めていたのだと思うのですが、手順を簡略するとこの導入部分だけで説明が終わってしまいそうだからです。
なんとか文字数の水増し…ゲフンゲフン!もとい役立つネタをからめながらPS4のコントローラーにイヤホンを使う場合のアレコレ、おすすめのイヤホンなどを紹介しながら「記事として成立させてみせよう!」と思います。
ミニプラグ形式のイヤホン(片耳用、両耳用、マイク付きどれでも可)を用意し、PS4のコントローラー『DUALSHOCK4』の手前側にあるイヤホンジャックに挿す。
以上です。
(>_<)やっぱりダメですよコレ!記事にするには無理がありますよ。という訳で以下から思いっきり話が脱線することをお許し下さい。
PlayStation4には最初から『片耳用ヘッドセット』が付属されています。高画質ゲーム機を謳いながら高画質で遊ぶために必須であるHDMIケーブルを標準でつけなかったPlayStation3に比べれば「親切だなぁ」と一瞬思いましたが、HDMIケーブルよりは価格がずっと安いのでオマケで付けてもメーカー側の負担が小さかったからなんでしょうね。
付属の片耳用ヘッドセットはオンラインで知人などとゲーム中に会話をする目的のために付属しているものです。マイクもイヤホンの質も本当に最小限のものなので音質には期待しない方が良いでしょう。まぁ腐ってもソニーが提供しているものなので、先日ダ○ソーで購入した108円のイヤホンよりははるかにマシですが。
筆者は普段だったら100均でイヤホンなどは買わないのですが、睡眠導入用のイヤホンが断線してしまったので代わりのイヤホンを調達しようと思ったのですが、使い方が使い方なので断線しても懐の痛みも少ない事を優先して試しに100均のステレオイヤホンに初挑戦してみたのですよ。(モノラルスピーカーや片耳用ヘッドセットは購入したことがあります)…もちろん音質には期待しないという条件で…ですがその出来が想像の斜め上だったのです。
『イヤーピースが破断していた』『バリが残っていて耳に刺さって痛い』『フィルターの目の細かさが左右で異なっていて音の大きさが違う』というありさま。低音質は覚悟していましたがイヤホンとしてまともに使えないというのは想定の範囲外でした。バリを削ったり余っているイヤーピースを無理矢理付けて数日間使いましたが左右の音の大きさの違いは想像以上に気持ち悪く、数日後Panasonicの600円イヤホンをAmazonでポチって100均イヤホンはごみ箱へサヨナラしました。
完全に余談になってしまいますが600円のイヤホンなら音質に満足出来たかというとそうでもなく、プレイヤー側のイコイライザでブースト掛けて誤魔化しています。しかし低音ブーストを最大にすると再生周波数帯域20-20,000Hzを下回るのか「キュルキュル」と大きな異音を発してしまうんです。イコイライザを弱めると治まったのでその後は問題のない範囲のイコイライザーを掛けて我慢していますが、珍しい体験が出来たので筆者的には600円分の価値はあったと思います。音質的には1,500円くらいのイヤホン相当なんじゃないですかねぇ?
閑話休題…話を本題に戻しますね
普通ゲームをする場合はテレビからある程度の距離をおいた状態になることが多いと思います。テレビの大きさによってその距離はまちまちですが、テレビの大きさがかなり大きかったりすると距離を充分にとらないと画面全体の把握が難しくてゲームがしづらく、距離をとるほどに音が聞こえにくくなるため必然テレビの音量は上げがちになります。
地下のシアタールームなど防音設備を完備し、他にテレビのそばに人がおらず、大音量でゲームの音声を流しても誰にも迷惑が掛からない環境ならなんの問題もないのでしょうが、そんな環境でゲームができるのはほんの一握りの人間だけです。ですので大抵は音量を下げざるを得ず、テレビの大きさが小さい場合搭載されているスピーカーの音質も下がりがちになるので音自体もチープだったりすることがありますが、その際ある程度の価格と性能を備えたイヤホンやヘッドホンを用いればテレビから離れた状態でも迫力ある音量でゲームを楽しめますし、一般的な液晶テレビのスピーカーよりは良い音でゲームを楽しむこともできます。
PS4のコントローラーに付いているイヤホン端子は、本来この為のものと言っていいでしょう。
友人とオンラインで協力プレイなどをする際、声を掛け合うことでよりスムーズに連携が取れるようになりますし、MMORPGなどならチャットの為にキーボードを打つ必要がなくなるのでより細かな指示や連携ができるようになります。別にゲームに使うだけでなく、電話の代わりとして使用しゲームに関係ない世間話も気軽にできるようになるでしょう。PS4のオンライン利用は基本有料となっていますが、電話と違って時間が長くなっても通話(プレイ)時間に応じて料金が上がると言うことはないので、ゲームそっちのけで雑談していても良いのです。
近年iOSのSiriやスマートスピーカーなど音声入力による操作ができる機器が増えましたが、実はPS4も音声でコントロールが可能なのです。標準で付いてくるヘッドセットか、マイク機能の付いたヘッドセットをDUALSHOCK4に接続し「プレイステーション!」と声を掛ければ操作ができます。そこからゲームタイトルを呼ぶと各ゲームの所に自動的にカーソルを移動させたり、いくつかの動作を音声で命令することが出来ます。
音声コントロールをするにはPS4の『設定』>『システム』>『声で操作するための設定』にて『声でPS4を操作する』にチェックを入れ、コントローラーにマイク付きイヤホン(ヘッドセット)を接続する必要があります。
「その機能必要か?」と最初は思いましたが、履歴で後の方になったアプリケーションを呼び出したい場合や、メニューの深いところにある『設定』などはカーソルを動かすことなく「プレイステーション!、設定を始める」の二言で一気に設定画面に入れるのでカーソルを動かす手間が省けてちょっと便利だと思いますよ?
初期設定ではPS4コントローラーにイヤホンを挿してもチャット音声しか再生することができないので『設定』>『周辺機器』>『オーディオ機器』とたどり、OPTIONボタンにて再生可能な音声を『全ての音声』に変更することで、チャット音声を含めた全ての音声をイヤホンを通じて聴くことができます。あとPS4付属のヘッドセットは標準ではマイクがOFFになっているのでスイッチを横にスライドしてONにしないとマイクが働かないようになっています。(これスライドスイッチだと分かり辛いんですよねぇ…)
同じメニュー内にある『音量コントロール』はゲームプレイ中でも変更できますが、付属のヘッドセットだと音量最大にしないとまともに聞こえず、通常のイヤホンで音量最大だと間違いなく耳を痛めるので、使うイヤホンやヘッドセットを変更した場合は要注意です。
コントローラー側のスピーカーを使った演出のあるゲーム(イグジストアーカイヴなど)ではテレビとコントローラーそれぞれのスピーカーから音が鳴ることが演出の妙となっているのですが、イヤホンを挿すとテレビ側のスピーカーから鳴る音とコントローラー側から鳴る音がミックスされるので折角の演出が崩れてしまうということが起こるのですが…この機能を使っているゲーム自体がそれほど多くはないので過度に気にする必要は無いでしょう。
「無線コントローラーに接続するのだから音の遅延があるのでは?」と心配なされる人もいるかと思いますが、筆者が確認した限りでは遅延はほとんど感じられませんでした。音声遅延を目視で確認できる動画や、遅延があると違和感が残る動画などを視聴して遅延の大小をチェックしてみましたが、スマートフォンやタブレットにBluetoothのapt-X(SBCやAACより低遅延なコーデック)で接続したときに比べてもほとんど遅延は感じられませんでした。
画像下の0の位置に近い場所で音が聞こえるほど低遅延、筆者が目視で確認した限りでは画像のバー位置よりほんの少し左あたりで聞こえかなりの低遅延であることが確認できました(BluetoothのSBC接続だと3~5の間、apt-Xでも1~2の間が普通)
この程度なら音ゲーでも問題無いレベルです。厳密に言えばほんの少し遅延はあるのでしょうが、『液晶画面の表示遅延と重なることにより余計遅延を感じにくかった』というのが正しいかもしれません。PS4でDAMやJOYSOUNDなどのカラオケソフトを楽しむ場合スピーカーから出力させるよりも向いているかもしれませんね。
ヘッドセット(マイク付きイヤホン)を購入する場合、パソコン向けの『ステレオミニプラグが二つに分かれたタイプ』とPS4やスマートフォン用の『ステレオミニプラグが一本だけのタイプ』の二種類があります。
ゲーミングヘッドセットの多くはパソコン向けで、USB接続だったりステレオミニプラグが二つに別れたりするタイプが主流なので間違ってそちらを買わないように注意しましょう。ただ…もし間違ってもこういう変換ケーブルを買えばPS4でも使えますのでご安心あれ。
典型的低音重視イヤホンと言えばXBシリーズ、一番安いものなら実店舗でも3,000円を切ることも珍しくありませんし、1,000~1,980円のイヤホンに少し予算を足すことで分かりやすく価格以上の音を楽しめる良コストパフォーマンスのイヤホンです。筆者はこれの旧シリーズを愛用していました。コードがきしめん状で絡みにくく他のSony製イヤホンに比べると圧倒的に断線率が低かったからです。
ヘッドセットとしても使いたいのであれば同じ性能でマイク付きのこちら『MDR-XB55AP』をおすすめしておきますね。
『ハイレゾ対応の高級イヤホン』を『ハイレゾ非対応のSBCコーデックにしか対応していないBluetoothレシーバー』に接続するのに意味がないように、無線経由で音を楽しむ場合、無線伝送の限界以上の性能を持ったイヤホンを買っても無駄にしかなりません。PS4のコントローラーに挿して使う目的であれば、この価格帯のイヤホンで充分だと筆者は確信しています。
冒頭に述べたとおり低音重視のイヤホンとなっているため高音重視が多いAudio-Technicaイヤホンの中では高音部分がやや曇りがちです。コレで物足りないのであれば5千円~1万円の出費を覚悟すればオーテクでも満足のいく低音を出せるイヤホンを、Sonyならドンシャリでない味付けの素直な音が出るイヤホンを購入できるのであとは好みの問題でしょう。
耳を完全に覆うオーバーイヤータイプの本格的なゲーミングヘッドホン型ヘッドセットは外部の音を拾いにくく蒸したりするので夏場暑い日や風呂上がりなどにゲームをする際にはあまり付けたくないものです。現在主流のカナル型マイク付きイヤホンでも風呂上がりなどは耳の中が蒸れたりするので同じ理由で付けたくない状況もあるでしょう。その点この手のタイプの形状であれば蒸れにくく外部の音もそこそこ聞こえるというメリットがあります。
PS4に付属のモノラル片耳ヘッドセットに物足りなさを感じたのであれば、まずはLogicool H111Rの様なクラシカルで汎用性の高いヘッドセットを購入して使うのが良いでしょう。この製品はマイクにノイズキャンセリング機能が搭載されているので相手側が幾分か声を聴き取りやすいという特徴を持っています。Nintendo Switchにもカラオケ用途ならそのまま使えますし(ゲーム中のチャットに使うには色々工夫が必要)、変換アダプタがあればパソコンのSkypeなどに流用できるので、例えPS4で使う機会がなくなったとしても無駄にすることは少ないでしょう。
※…『オンイヤーヘッドホン』とは耳の上に載せるタイプのヘッドホンやイヤホンをさします。これに対し耳たぶを含めた耳全体を覆うものを『オーバーイヤーヘッドホン』耳穴に入れるカナルタイプや従来の耳穴に入れず耳穴下の凹凸に引っかけるタイプのものを『インナーイヤーヘッドホン』と呼びます。よくある『イヤホン』とヘッドバンド付きのいわゆる『ヘッドホン』を区別するためヘッドホンの部分を省略して呼ぶこともあります。
あえておすすめには入れませんでしたが、「コスパ最優先でマイクが付いて保証が日本の製品より長めのイヤホンは無いの?」という要望もあるかと思ったので、中華イヤホンの中ではマシなメーカーから2種類候補を挙げてみました。
ちなみに再生周波数帯域はどちらも20Hz-20,000Hzとなっており上で紹介したSonyの4Hz-24,000Hz、オーテクの5Hz~26,000Hzに及ばず、ドライバ径もSony 12mm、オーテク 13mmそれに対しAnker 10mm、AUKEY 6mmと値段相応なので聴き比べはしない方が精神衛生的に良いでしょう。
ちなみ筆者なら音楽やASMR向け音声を楽しむなら上のSonyのMDR-XB55かオーテクのATH-CKS770を、PS4でのチャット目的に購入するならLogicoolのH111Rかドライバ径が10mmのAnkerのSoundBuds Verveを選びますね。自分でおすすめしたイヤホンをPS4用に選ばない理由は9.1chのサラウンドヘッドホンを持っていてそっちの方がゲームプレイ時の臨場感が高く、コントローラーにイヤホンを挿してプレイすることが皆無だからです。遅延多めなので音ゲーには向きませんけれどね。
ざっとまとめるとこんな感じでしょう。記事の書き始めはどうなるかと思いましたがなんとかまともな内容になったので筆者としては一安心です。
そういえばPS4はPS3にあった『Bluetoothイヤホンの接続機能』がなくなりましたが、音声遅延が発生しやすいためゲームに向かないと判断されたからでしょうね。そう考えると無線伝送であることには変わりないのにイヤホンをコントローラーに付けたときほとんど音声遅延を感じられないPS4とそのコントローラーってなにげに凄い技術だと思いませんか?