スピーカー配線の分岐に挑戦してみよう!スピーカー配線についてご紹介!

目次

ゴチャゴチャさせたくないスピーカー配線

「スピーカー配線」を正しくすることは、有線でつなぐスピーカーの性能をきちんと引き出し、「位相」といわれる、音の聞こえ方、音の像を正しく導き出す上で欠かせない条件と言えます。最も基礎的なことは、「RとL」つまり左右を正しく、そして「+とー」という極性も正しくつなぐことにあります。「スピーカー配線」では、この2つに関しては確実に行うように心掛けましょう。一般に言う「オーディオ」の趣味の世界では、スピーカーケーブルの長さの等しさや、ケーブルの材質にまでこだわり、いい音を極限まで引き出す楽しみもあります。
「スピーカー配線」では、アンプから出ているスピーカー端子よりも多くのスピーカーを鳴らすために「配線の分岐」を行う場合もあります。これには「直列」と「並列」との2つに大別できます。学生時代に理科で習った「電流」で、この言葉が出て来たことを思い浮かべる方も多くいると思います。ですがここでは「スピーカー」のための知識として知りたい、ということがメインでしょうから、あまり学問的に偏らず、なるべく簡素に述べていきたいと思います。その他「スピーカー配線」での注意点や、気遣ったほうが良いことなどをご説明していきます。

スピーカー配線の分岐方法の種類

「スピーカー配線」での分岐には、「直列」と「並列」があります。
出力側の、+と-、それぞれの端子からのユニットへの引き回しの違いで、特性が変わってきます。それぞれの分岐について見ていきましょう。

直列配線

+端子から数珠つなぎに次々に繋げていくやり方が「直列配線」です。
「スピーカー配線」では、アンプの+端子からケーブルをひとつめのスピーカーの+に接続します。次に-のケーブルをふたつめのスピーカーの-に接続します。その次にその-をアンプの-端子に戻します。図で表すと次のようなイメージになります。スピーカーユニットを「またがって」、まさに直列になっていることがわかります。

スピーカー 配線 直列

並列配線

アンプから出ている、+と-のケーブルそのものを分岐させ、それぞれのスピーカーに接続する方法です。図で表すと次のようなイメージになります。

スピーカー 配線

この2つのどちらでも、単一の+-端子から「スピーカー接続」をしていることに変わりはないのですが、それぞれに特徴というか、メリット・デメリットが存在します。次の項ではそれらについて説明していきます。

スピーカー配線の分岐のメリット・デメリット

「スピーカー配線」で、分岐を行えば、本来は1ユニットを鳴らすだけの信号量しかないところを2つあるいはそれ以上に増やすため、色々と弊害も出てきます。度を越した場合にはアンプへの負荷が大きすぎて故障の原因となったりもしますので、ここはご注意ください。逆に、どちらも単一の+-端子から複数のスピーカーユニットに接続して鳴らせるので、アンプ側に出力が1系統しかない場合などの場合、この手を使う他はありません。すぐにはアンプを複数端子を持つものにグレードアップできないけれど、スピーカーだけは今すぐ増やしたい、などというときの選択肢となると言えます。

直列配線のメリットデメリット

「スピーカー配線」での直列配線でのメリットは、「インピーダンス」計算をほとんど必要としなくても問題ない点にあります。「インピーダンス」は日本語訳では「抵抗値」のことで、細かな説明はここでは省きますが、電気の流れにくさを数値で表すもので、単位はΩ(オーム)です。数値が大きいほど電流は流れにくく、小さいほど流れやすいと解釈してください。ここで直列の場合には、インピーダンスは単純に個々のスピーカーのインピーダンスの和でしかないため、気にする必要がないのです。その分、全体のインピーダンスの総和は常に同じなので、それぞれの「音量」は通常の1ユニットの接続時と比べて激減します。この音量の低下がデメリット。そして回路の特性上、他からの干渉(ノイズ)も拾いやすくなり、音質も悪くなることになります。簡素に分岐できることはいいのですが、音量も音質もかなり犠牲にしないとならないつなぎ方であると言えます。

並列配線のメリットデメリット

「スピーカー配線」での並列配線でのメリットは、直列に比べて音量の低下や音質劣化が少なくて済む点が一番大きいです。しかしながら並列配線では、個々のユニットに対して出力端子はそのユニットの数の分だけ、自身の持っている出力量を均等に分配して流します。こうなった場合、そもそものインピーダンスは決まっているため、その数値は分岐の数の「逆数」になり、低インピーダンスとなってしまいます。インピーダンスは低いほど電流は流れやすい、ということから、出力元のアンプに高い負荷がかかることになります。そうなると現象としては、アンプの「保護回路」が働いて停止してしまう。あるいは一気に流れた場合、焼損つまり故障に至ることにもなりかねません。インピーダンスのことは一度置いて考えても、ひとつしかない出力端子に、2つあるいはそれ以上のユニットを「直接」つないでいるのですから、アンプ側に高負荷がかかることが想像できますね。これが並列接続での最大のデメリットです。
これを回避するには、アンプの規格と、つなぐスピーカーの規格上のインピーダンス両方を把握し、並列につないだ場合の個々のインピーダンスが適合するかどうかを事前に計算し、十分に余裕があることを確認しなくてはなりません。「試しにやってみる」ではリスクが大きすぎると言えます。

スピーカーの配線を分岐する際の注意点

上の項で説明した通り「スピーカー配線」での分岐の際には、アンプの規格(何Ω時に、最大何ワット等)と、つなぐスピーカーユニットの適合Ω値の両方をきちんと把握し、並列接続の場合には、その回路でスピーカーが規格値の最低Ωを上回っていることを計算できていないと危険です。そして仮にその計算上、ギリギリの値で大丈夫と判断しても、鳴らす音量や持続時間に応じて、アンプ側には通常よりも高い負荷がかかり続けるので、寿命を縮めたり、放熱が間に合わなくて保護回路が働いたりすることはあり得ます。そうならないためにも、ある程度余裕を持った数値での回路にしておく必要があります。

同じインピーーダンスのスピーカーを利用する

異なるインピーダンスのスピーカーユニットで「スピーカー配線」を分岐接続しますと、音量に差異が出てきます。例えば仮に、4Ωと8Ωのスピーカーが分岐接続であるとするなら、4Ωのほうが電流は8Ωのものに比べ、2倍流れることになりますから、単純に倍とは言えないですが、音量が2倍近く大きくなってしまいます。意図的にそのようなことをしたい実験的・趣味的な場合を除けば、スピーカーを適切に鳴らすことを期待するならインピーダンスは同じにすべきです。またそれ以上に、並列での分岐で異なるインピーダンスのユニットを接続すれば、アンプにかかるトータルの負荷計算はより複雑になり、規格上で低いインピーダンスほうのスピーカーユニット側が規格以下の低インピーダンスとなり、過電流の危険が増します。

カーステレオなどは故障の原因になる場合がある

カーステレオでの「スピーカー配線」での現場では、この分岐という配線方法が今でも多く採用されることが多いと言います。これはカーステレオでのアンプがそれ以上のスピーカーユニットをつなぐことを想定しない出力端子数で製造されていることが多くあるためです。多くの利用者がおそらく使わないと想定できる機能を搭載して、単価をわざわざ上げる必要がないためです。そしてカーステレオのアンプはそれほど高出力でない場合もあります。
最近ではオプション装備として、非常に拡張性がある高出力アンプを最初から搭載し、多チャンネル構成で車中のオーディオを楽しむ趣味の方も増えてきています。しかし非力なアンプであってもスピーカー増設をしたいというニーズは実際あるので、この場合は大抵は音量・音質で有利な、並列接続が選択されます。このとき不用意に揃えたスピーカーユニットをインピーダンスの計算なしにつなげば、それは直接の故障の原因に十分なり得ます。
「とりあえずやってみる」は禁物で、やはり経験者の意見を聞く、ネットで十分すぎるほど調べる、よく利用するカーショップなどがあれば相談してみる、など事前の下調べは必要かと思われます。大事なことはまず、全体の回路として個々のインピーダンスが過剰に低くなっていないかを図に書き起こして確認することです。そして実際の結線の段階では、ケーブルの色などに十分配慮して、極性を間違わないようにしっかりつなぐことです。理論上、回路内部で余裕が持てているなら、コスパの良い増設も可能なことではあります。

どんな時にスピーカー配線の分岐を行うの?

「スピーカー配線」においては、分岐は非常に気を付けないと故障の原因や過剰な放熱にもつながる内容です。その中にあって、どんな時に「スピーカー配線」で分岐を行うかとなると、これは出力端子がそれ以上ない場合に限られてくると思います。アンプに複数のスピーカー出力端子があるのであれば、分岐のリスクをわざわざ背負うことはありません。
ですから、スピーカーの増設をしたいがアンプまで予算が間に合わない、などの場合に、
複数ユニットがそれぞれ適合したインピーダンスにおさまる場合に分岐を行います。

スピーカーの配線分岐をする必要性

「スピーカー配線」において、分岐が「必要性」があるかどうかというと、特に有利になることは何もないので「必要性」まではないと言えるかと思います。上の項の「どんな時に」でも述べましたが、スピーカー出力端子が足りない状態で、スピーカー増設をしてみたい、という場合の、ひとつの知恵というか、考え方なのだと思います。特にカーステレオでは分岐で増設にチャレンジするほか手段がないケースはありますので、しっかりとした「設計」で分岐接続を行うことは、必要とされるひとつのシーンではあるものと思われます。

まとめ

このように「スピーカー接続」では、分岐接続を慎重に行うことで費用をかけずに2つ、あるいはそれ以上のスピーカーに接続する手法があります。但し出力側のアンプの性能を超えてしまうような接続を行ってしまえば、それが即故障の原因になりかねないことも事実です。ですからごく自然に普通にステレオやコンポーネントを構成する場合には、できればアンプ側にもスピーカー側にも無理のない接続をすることが肝要です。そして「スピーカー接続」では左右の別と、極性の+と-を間違えて接続しないことが一番の基礎となります。左右を間違えれば、音像は逆に聞こえ、非常に不自然な音になります。極性を間違えば、音そのものは出ることは出ますが、「中抜け」のようなクッキリさがない、これまた非常に不自然な音像となります。ケーブルの長さもなるべく等しく、スピーカー専用のケーブルを必ず使うことはとても大事なことです。スピーカーは、そのもの単体は通常「電力」で駆動する種類のものではないので、アンプという信号元に強く依存します。ですからインピーダンスに関しての知識は知っておいたほうが、いい音が追求できます。また、アンプの性能も同時に正確に把握して「スピーカー接続」を行うことが重要となります。

【編集部より】あなたの感想を教えてください

こちらの記事はいかがでしたか?もし同じ疑問を持っている知り合いがいた場合、あなたがこの記事を友人や家族に薦めたりシェアしたりする可能性は、どのくらいありますか? より良い記事を作るための参考とさせていただきますのでぜひご感想をお聞かせください。
薦めない薦める

おすすめの記事

スポンサー

カテゴリ一覧