野菜室は何のためにあるのかをこの記事を書いて私自身も学びました。
Written By IDE です
今販売されている3ドアや4ドアの冷蔵庫というのは、基本的に構造が冷蔵庫と冷凍庫、それと野菜室やチルド室という構造になっています。
野菜だからといってどんな野菜でも冷蔵庫の野菜室で保存できるかというと、そうではありません。
なぜなら野菜にも保存するのに適した温度というものがあり、保存する温度を間違えてしまうと、早く腐敗してしまったり、腐敗はしていなくても状態として悪くなってしまいます。
そんな冷蔵庫の野菜室の温度について、どんな野菜が冷蔵庫の野菜室の温度で保管できるのか、冷蔵庫の野菜室の役割はどんなものかという事についてこの記事では解説します。
冷蔵庫の冷蔵室の温度というと、メーカーによって違いは若干あるものの、2度~6度で設定をされており、基本3度くらいで庫内が維持されていることが多いようです。
冷蔵庫内の風の吹き出し口などの近くになるとさらに温度が下がっていることが考えられます。
よく冷風の吹き出し口の近くに保管していたものが凍ってしまっていたという経験がある方は、そのせいだと思われます。
一方、冷蔵庫の野菜室の温度は、3度~7度と若干高めに設定されており、基本6度で維持している状態が多いようです。
冷凍庫は-18度、チルド室と呼ばれる場所は0度近くで温度が維持されているようです。
野菜というのは、鮮度を保つのが難しい食材の一つとされていて、湿度が少なく乾燥しているところでも保管は厳しく、ある程度の湿度と温度を保っているところがいいとされています。
一般的にいう、風通しのいい冷暗所と呼ばれる場所で保管するの一番長持ちするとされています。
しかし昔は外に保管をする事で、風通しがよく冷暗所になっている場所がありましたが、現代ではそういったところは少なく、冷蔵庫の中に野菜室という場所が設置されるようになりました。
野菜は温度が低すぎると、低音障害と呼ばれる、野菜が傷んでしまう現象が起きてしまいます。
冷蔵室よりも高く温度が設定されていて、しかも湿度が少しある場所ということが冷蔵庫の野菜室の特徴です。
全ての野菜を冷蔵庫の野菜室に入れてしまうと、早く品質の劣化をしてしまいますので、ここではどんな野菜が野菜室に適しているかを見ていきましょう。
①暑い場所で取れる野菜
例えば、サツマイモなんかは冷蔵庫の野菜室の温度での保管はどうでしょうか?
九州の鹿児島県が名産地ですが、九州の中でも南のほうにある都道府県なので、夏は結構気温が高くなる県です。
しかし、そんな中でもぐんぐん育っているので、暑いくらいの気温をサツマイモは好むのでしょう。
そんな暑い県でとれた野菜は、冷蔵庫の野菜室の温度、6度というのは育っている環境が違うため、冷蔵庫の野菜室に入れた場合には、低温という環境になれていないために、低音障害を起こしやすいようです。
バナナやマンゴー、レモンも、暑い場所という環境で育ったもので、冷蔵庫の野菜室の温度の中に入れるには、気温が低すぎて低音障害を起こしやすく、早く品質の劣化が来てしまいます。
バナナなどは腐る前が一番おいしいという人もいますので、そういったバナナを好む人は、冷蔵庫の野菜室や冷蔵室に保管して様子を見るというのもいいかも知れませんね。
②リンゴ
リンゴにはエチレンガスという周りの野菜や果物の腐敗や劣化を促進させてしまうので、冷蔵庫の野菜室の温度では保存しないほうがいいとされています。
アボガドや桃も多くのエチレンガスを発生させてしまうので、冷蔵庫の野菜室はもちろんのこと、冷蔵室にも保管は避けたほうがいいようですね。
リンゴの保管は冷暗所でするのが一番いいでしょう。
③もやし
もやしに限っては冷蔵室の温度であっても、冷蔵庫の野菜室の温度であってもどちらにしてもあっという間に悪くなる場合が多いです。
賞味期限が通常は3日間しか設定されていないことが多く、もやしは成熟しているものではなく、成長段階の新芽、つまり人間の赤ちゃんと同じなので、菌に対しての耐性が著しく低いため、賞味期限が短いです。
保存するのであれば、冷蔵庫の野菜室の温度より冷蔵室の温度がいいとは思います。
菌が繁殖しやすいため、きちんと冷蔵室に保存していたのにもやしから出た水が袋の中にたまっている、という経験がある方が多いと思います。
④ほうれん草
ほうれん草は葉物野菜の1つで、葉の部分より常時水分が蒸発しており、常温保存した場合には、あっという間に水分が蒸発してしまうので、できるだけ温度が低い場所に保存したほうがいいです。
他の葉物野菜にしてもそうですが、できるだけ温度が低い場所、つまり冷蔵庫の野菜室の温度より冷蔵室の温度で保管するほうが長持ちをするという事です。
中には冷蔵庫で保存してしまうと、早く品質劣化してしまう野菜もあり、野菜室の温度での保管が最適な野菜もあります。
特に夏野菜と呼ばれている野菜に関しては、野菜室での保存がいいとされています。
①ナスビ
ナスは劣化の早い野菜の1つで、5度以下の温度で保存した時は、身の水分が蒸発しやすく、身が縮んでしまいます。
少々面倒くさいですが、1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーでくるんで冷蔵庫の野菜室の温度で保存するようにしましょう。
②トマト
トマトが真っ赤に熟している時は、香りを損なわないためにも、常温以外のできるだけ温度が低くないところで保存するのが最適なので、冷蔵庫の野菜室の温度で保存するようにしましょう。
③ピーマン
ピーマンは、上記のリンゴで説明したエチレンガスを発生させてしまうため、ピーマンだけでビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室の温度で保存するようにしましょう。
全ての食材が、冷蔵庫の野菜室の温度に適さない理由は、育った環境にあると私は思っています。
例えば人間でもそうですが、例えばインドの人のように暑い場所で過ごしている人というのは、仮に日本に住んだりした場合には、育ってきた気候も温度も、環境自体が違うため、体調を崩しやすいですよね。
それと同じで、野菜1つ1つにも、育った環境というものがあり、例えばハウス栽培をされた野菜というのは、ハウスからすぐ持ってきて保存した場合は冷蔵庫よりも野菜室のほうが劣化するのは遅いと私は思います。
一般的に、冷蔵庫の温度で保存したほうが長持ちする野菜と、野菜室の温度、つまり温度が高い所で保存したほうが長持ちする野菜、というのは育った環境によってきめられていると思います。
よって、全ての食材が冷蔵庫の野菜室に適しているかと言われると、そうではありません。
私の場合は、野菜は全て野菜室やチルド室に入れていれば、悪くならないと思っていましたが大間違い、という事がこの記事を書いてわかりました。
野菜1つ1つに、冷蔵室の温度に保存するか、野菜室の温度で保存するか、によって長持ちをするのかしないのかが決まっている事も、この記事を書くまではわかりませんでした。
明日からは野菜を買ってきたときは冷蔵室に入れるか野菜室に入れるかは上手に見極めて保存したいと思います。
せっかくお金出して買ったものですからもったいないですからね。
それぞれの野菜にあった最適な保存方法で、冷蔵庫の野菜室の温度と冷蔵室の温度を上手に使い分けて、できるだけ野菜を長持ちさせるようにしましょう。