乾いた空気の乾燥対策として欠かせないのが加湿器です。
加湿器には、室内の空気に潤いを与えて保つ役割があるので、喉のカサつきや肌の乾燥はもちろん、インフルエンザや風邪予防などの健康管理においても活躍します。
ところで、加湿器の種類や性能によっては蒸気が寒くなるため、部屋の温度まで下げてしまうことも…。
今回の記事では、加湿器から出てくる蒸気が寒いと感じる理由とその対処法について解説したいと思います。
また、加湿器は寒くても効果に変わりはないのかといった疑問にお答えし、寒くならないおすすめの加湿器をご紹介します。
加湿器には大きく分けて4タイプの加湿方式があります。
■超音波式
■気化式
■加熱式(スチーム式)
■ハイブリット式(温風気化式と加熱超音波式)
このうち下記2つのタイプの加湿器は構造上、発生する蒸気は寒くなります。
超音波式加湿器とは、水を超音波の振動によって微細なミスト状にし、ファンで送風して吹き出す方式です。
水の入ったタンクと超音波の振動装置が主体の簡素な構造で、水に対して加温は行いません。
超音波式の加湿器によって細かいミスト状になった水は、暖められた室内では水蒸気となります。
水は水蒸気になる際に周囲の熱を奪う性質があるため、暖められた室内の熱を奪い、結果、部屋の温度を下げてしまいます。
加湿器から出てくる蒸気が寒いと感じるのは、ミスト状の水が気化し、水蒸気となって出るからです。
気化式加湿器とは、加湿器内部のフィルターに水を含ませて、ファンからの風を当てて加湿する方式です。
水に、やや強めの風を当てて蒸発させて、水は周囲の熱を奪いながら徐々に気化していき、最終的には水蒸気となって部屋に送風されるという仕組みです。
加湿器から出てくる蒸気が寒いと感じるのは、水を含む冷たい水蒸気が出るからです。
スチーム式加湿器とは、ヒーターで水を加熱して蒸気に変える方式です。
加湿器の内部に電熱装置が内蔵されており、水を蒸発させて加湿する仕組みです。
加熱された蒸気は、室内の上部に溜まる傾向があるため、エアコンやサーキュレーターなどと併用し、熱と湿気を室内に循環させて使用するのが効果的です。
加湿器から出てくる蒸気は高温のため吹き出し口が熱くなりますが、カビや雑菌が発生しにくく衛生的といわれています。
超音波式加湿器は、ミスト状の「水」が気化して水蒸気となる際に暖められた室内の熱を奪うため、置き場所を変えても部屋の温度を下げてしまいます。
気化式加湿器は吹き出し口から冷たい空気が出るため、蒸気が直接身体に当たってしまうと寒く感じます。
したがって、気化式加湿器の場合は、加湿器を自分から離れた場所に設置したり、直接身体に風が当たらないように置き場所を変えて使用することで、ある程度の寒さ対策になります。
近くに加湿器を置かなければならない場合は、加湿器の吹き出し口の向きを変えるなどの工夫をされるとよいでしょう。
また、超音波式と気化式加湿器のいずれも、暖房器具が近くにあって暖かい状態であり、加湿器の風が届かないように配置することをおすすめします。
エコ加湿器とは、電気を必要としない自然気化式の加湿器です。
電気を使用する加湿器に比べて性能は劣りますが、水を自然な状態でゆっくりと蒸発させて空気を潤していきます。
水を注いだり交換するといった手間は超音波式や気化式やスチーム式と同じですが、電気代がかからないのは家計にも嬉しいメリットです。
また、加湿器から出てくる蒸気が寒いといったことが無く、寒さに抵抗がある方にはおすすめの加湿器です。
参考元:ミクニライフ&オート公式サイト
電気を使用しないで、水だけで加湿が可能な自然気化式の紙製のエコ加湿器です。フィルターが水を吸い上げて蒸散させる仕組みで、室温を下げずに加湿できます。
紙の溝に加工された繊維により、水が表面に保持しやすく水分を多く蒸散させるため、加湿能力はコップ10杯分に相当します。
見た目も可愛らしく、幅15×奥行5.5×高さ17cmのコンパクトサイズにつき、机やベットサイドにも置けるので置き場所にも困らず、持ち運びも自在です。
陶器製のエコ加湿器です。煙突の穴から水を入れるだけで、素焼き陶器の表面より水が気化されて周りを加湿するため、室温を下げずに加湿できます。
加湿効果はコップ1杯の自然蒸発量の約4倍に相当し、350mlで約23時間の使用が可能。
可愛らしい瀬戸焼のデザインで、子供部屋や寝室、玄関などのインテリアとして最適です。
また、電気を使用しないため静かで電気代がかからないのもメリットです。
ヒーターで水を加熱し沸騰させて蒸気に変える加熱式(スチーム式)加湿器です。蒸気が勢いよく出るため瞬間的に加湿ができて、熱により雑菌の繁殖を抑えて清潔に加湿します。
また、アロマトレー付きなので、アロマオイルを入れて香りを楽しむことができます。
カラーは、Clear、Green、Blue、Pinkの4種類で、インテリアに合わせて選べるのも魅力。
最大加湿量は約120ml/hで、加湿時間は約8時間。※1:加湿量は室内20℃、湿度約50%の場合の目安。
熱い湯気が出るため、お子さんやペットがいるご家庭では吹き出し口にご注意ください。
Amazonのレビューでは、「本体とタンク、部品が3点とシンプルで、分解も簡単なのでお手入れが楽」「水がなくなった時点で安全装置が働いて切れるのは良い」といった評価がみられました。部屋を暖める効果もあるので、寒くならない加湿器としておすすめです。
のど飴で知られるVICKSとKAZ社のコラボで生まれた加熱式(スチーム式)加湿器です。室温を下げずに暖かく清潔な蒸気で乾いたお部屋を潤します。
タンク容量が4リットルと大型で、連続加湿時間は、強で約12時間、弱で約26時間と長時間の使用が可能。
透明なタンクで水量の減り具合を確認できます。また、タンク内の水が空になっても空焚き防止機能が作動するので安心です。
運転は強と弱(おやすみモード)の2パターンから選べます。タンクは持ち運びがしやすい取手付き。
Amazonのレビューでは「寝る前に給水して朝まで余裕でもつ」「空焚き防止機能もついているので安心」「全てが洗えるので掃除が楽」といった評価が寄せられています。
加湿器から出てくる蒸気が寒くても、室内を加湿する効果は変わりません。
加湿器を最も多く使用する季節は冬ですが、暖房を使用すると室内の湿度は20%程度まで低くなり、とても乾燥します。
冬の乾燥した空気は、インフルエンザのウイルスが活性化し、風邪などの菌も空気中に舞い上がります。
また、ハウスダストやホコリの舞い上がりや、静電気も発生しやすくなります。
湿度が低いと鼻や喉、口が乾いてよく眠れなかったり、肌が乾燥して痒くなったりなど、健康面で悪影響を及ぼします。
加湿器には、超音波式、気化式、加熱式(スチーム式)、ハイブリット式(温風気化式と加熱超音波式)の4つの種類がありますが、いずれも室内を一定の湿度に保つ機能を持ち合わせています。
加湿器の蒸気が寒いタイプ(水を加温しない)と、蒸気が熱いタイプ(水を加温)の2種類あるため、ご自身のライフスタイルに合わせて選ばれることをおすすめします。
【加湿器による効果】
■インフルエンザなどのウイルスの活動を抑制
■ホコリなどのハウスダストの飛散防止
■鼻や喉や口の乾燥防止
■肌の保湿効果
■静電気の発生防止
使用する部屋に合った加湿器の種類を選び、適切な使用方法を行うことで、湿度をコントロールして快適で健康的な生活を送りましょう!
加湿器から出てくる蒸気が寒いと感じる理由は、加湿器の種類にあることがわかりました。
超音波式加湿器は、水を加温せず、ミスト状の水を気化させて水蒸気になることで室内の温度を下げてしまうため、加湿器から出てくる蒸気が寒く感じます。
気化式加湿器は、水を加温せず、加湿器から出てくる蒸気が水を含んでいるため、加湿器から出てくる蒸気が寒く感じます。
加湿器から出てくる蒸気が寒い時の対処法は、水を加温するスチーム式加湿器を使用すること、寒さを感じないように加湿器の置く場所や向きや配置を変えること、室内の温度を下げないエコ加湿器を使用することです。
また、基本的にはどの加湿器も室内の空気を潤す機能を持ち合わせているため、加湿器が寒くても暖かくても効果に変わりはありません。
加湿器の種類を比較検討されて、ご自身のライフスタイルに合わせた加湿器を選ぶことをおすすめします。
加湿器から出てくる蒸気が寒い理由と原因、対処法を知りたい人にとって、この記事が参考になればと思います。