ニンテンドースイッチでブラウザを使いたい、と思ったことありますよね。私もユーザーの一人ですが、動画アプリは出てきても3DSやWii Uにあったブラウザ機能が使えなくて「面倒だなあ」と思ったことはあります。今回は、そんな皆さんの疑問を解決できるような話を出来ればと考えています。
Written By 巫 夏希
皆さんは、ニンテンドースイッチでブラウザを使いたい、と思ったことはありませんか?
「いつでも、どこでも、誰とでも」をキャッチコピーとしたニンテンドースイッチの手軽さはスマートフォンやタブレットのそれに近しいものを感じるぐらいです。しかしながら、現在ニンテンドースイッチにはブラウザ機能が用意されていません。
Youtubeやニコニコ動画といった動画アプリは用意されていますが、それ以外の機能はゲーム機に特化したものとなっており、前世代機のニンテンドー3DSやWii Uについていたブラウザ機能は取り外されています。また任天堂公式でもブラウザは使えないことや、今後ブラウザ機能をつける予定は無いという風になっています。
ですが、今回説明するような設定をすれば、ニンテンドースイッチでもブラウザが使えるようになります。
今回は、それについて説明したいと思います。
何度も説明しますが、ニンテンドースイッチではブラウザ機能を使うことは出来ません!(2018年11月現在)
過去の世代で用意されていた中で、唯一動画アプリとしてニコニコ動画とYoutubeがアプリとして提供されています。
しかしながら、ブラウザに関しては提供されておらず、下で説明するような『抜け穴』を用意しないと使えないといったようなことになります。
dnsは、Domain Name Systemの略です。その名前が示す通り、インターネット上でドメイン名を管理・運用するために開発されたシステムのことを言います。
インターネットに接続している機器には「IPアドレス」という固有の番号が必ず割り当てられます。そして、インターネット上におけるすべての通信は、相手先のIPアドレスが指定されることにより行われます。例えば、Google(https://www.google.com/)
をWebブラウザで見る場合、実際には
https://www.google.com/
のIPアドレスである
xxx.xxx.xxx.xxx
という宛先IPアドレスに対して通信が行われることになります。そのため
https://www.google.com/
を指定するかわりに
http://xxx.xxx.xxx.xxx/
とすることも可能です。
今回は、このdnsを手動で設定しなおし、あるサイトに接続出来るようにすることによって、ニンテンドースイッチでもブラウザ機能を使えることを可能とします。
Switchのホームより「設定」を開きます。
「インターネット」項目より「インターネット設定」へ進みます。
Switchで利用しているSSID(ネットワーク名)を選びます。
「設定の変更」へ進みます。
設定項目一覧より「DNS設定」を開き、デフォルトの『自動』から『手動』へ切り替えます。
「優先DNS」を開くと、下の画面のようになります。
DNS入力画面となるので、下記に変えて下さい。
「045.055.142.122」
※ここで間違ったDNSを入力すると、違うサイトに接続されてしまいます! 入力時は確実に確認してから実行してください。
DNSが変わっていることを確認の上、「保存する」で準備完了です。
設定を変更したネットワークにて「このネットワークに接続」を実行します。
するとSwitchからアクセスポイントまでは接続ができますが、
その先のインターネットへうまく接続ができず、「このネットワークを」メッセージが表示されるので「つぎへ」を押して次に進みます。
「Welcome to the SwitchBru DNS!」という画面が出たら、「Continue to Google」を選んで下さい。
Google検索のトップ画面へリダイレクトされます。
入力カーソルより検索機能を使うことができ、
検索結果もおおむねパソコンの画面と同様です。
本サイト
も表示できました。
一般的なウェブサイトであれば、概ね表示に問題がありませんが、複雑な仕組みとなるページ、例えば動画再生や地図表示など、といったところになると、うまく動作しません。
Youtubeの場合は、トップページは表示させることが出来ます。
ですが、肝心の動画再生はずっと読み込み中状態のままで、再生させることが出来ません。
※Youtubeに関しては、現在ニンテンドーeショップにて公式にアプリが提供されているので、実際にこのようなやり方でYoutubeのサイトを見に行く必要は無くなりました。
Googleマップの場合に移りましょう。Googleマップは、表示させた場所から移動させることが出来ず、「ページのサイズが大きすぎるため、表示を停止しました」というエラーメッセージが表示されます。
しかしながら、スポット検索は出来るので、スポット近辺の地図を見るときには役立つかもしれません。
ブラウザ機能を終了したい場合は、次のようにします。
Xボタンを押して、「この画面を終了します。」でOKを選択します。
ちなみに、間違って終了してしまった場合は、上の手順で「このネットワークに接続する」から再開すると、またニンテンドースイッチのブラウザ機能を使うことが出来ます。
ブラウザ機能を使い終わったら、ネットワーク設定を元に戻すことが大切です。
インターネットから経由して、スイッチ本体やソフトの更新が行われる場合、正しく行われず、ソフトが起動出来なくなる危険性があるため、正しく戻しておく必要があります。
やり方は、ネットワーク設定でdnsを『自動』に戻すだけです。
自動に戻した後は、「保存する」を押して設定を保存します。念のため、接続が出来るかどうか接続テストも試した方が良いと思います。
ニンテンドースイッチでブラウザを使った感想ですが、かくつきが目立つことや、反応が遅いなど挙動が安定しないということが言えます。
やはり、正式にリリースされていない機能を使っているためだと思います。
また、今回筆者が試した環境が無線(Wi-Fiにて接続)環境にあったため、有線接続にすれば回線速度が上がり、さらに安定するため、挙動がもう少し落ち着いてくるかもしれません。
いかがだったでしょうか。ニンテンドースイッチでブラウザを使う場合は、dnsを手動にして決められたIPアドレスを入力することで、そのサイト経由でGoogleにアクセスすることが出来ます。後は自由にアクセスすることが出来ますが、動画サイトや地図サイトでは挙動がパソコンやスマートフォンでアクセスした時とは異なり、まともに見ることが出来なくなるなど、挙動が安定しない点も上げられます。
Youtube、ニコニコ動画などの動画サイトに関しては、ニンテンドーeショップにて公式アプリが展開されていますので、そちらを使えば動画を閲覧することは可能です。地図サイトに関してはスポットでの検索だけは可能なので、外出時に役立つ可能性はあるかもしれません。
ニンテンドースイッチのブラウザを終了する場合は、dns設定を元に戻しておくことが必要です。そうしないと、インターネットにうまく接続できなくなり、本体やソフトのファームウェアを更新することが出来なくなり、ソフトの起動が出来なくなる可能性が出てくるかもしれません。
今回説明したのは、あくまで非公式のやり方ですので、もしこのやり方でニンテンドースイッチに悪影響が発生した場合、故障修理を受け付けてくれない可能性があります。その危険性を考えた上で、ニンテンドースイッチのブラウザ機能を試してみてはいかがでしょうか。