赤ちゃんにテレビは悪影響?いつから見せて良い?

この記事を執筆するにあたって

私の友人がよく話すのは、こどもが泣き止まないときに教育テレビの録画を見せると泣き止む、というものです。そんな経験がある人が多いのではないでしょうか。しかし、当然このテレビもうまく使えば効果的ですが、頼りすぎることでさまざまな影響が考えられます。発達も勿論そうですが、生活リズムにも影響があるとされますし、子供の情報処理能力に対しテレビは情報が多すぎるともされ疲労の原因にもなります。

Written By アテ ワン

目次

テレビが与える影響

テレビが一家に一台になり、もはや、うまれたときからテレビと接するのは当たり前の時代になりました。しかし、そんな中で実は赤ちゃんの発達にテレビが大きく関係しているのではないかともうわさされています。それは良い影響なのか、悪い影響なのか。今回はそんな赤ちゃんへのテレビの影響について解説していきたいと思います。

赤ちゃん(新生児)とテレビの影響調査

赤ちゃんのテレビの影響がここ数十年でささやかれるようになり、さまざまな機関でその因果関係について調査されています。いったい、どんな内容がいわれているのでしょうか。

赤ちゃん テレビ

NHKの研究調査

NHKは「子どもに良い放送プロジェクト」と題をうって、なんと2003年から10年間にわたってあかちゃんから子供のメディアが与える影響について調査を続けていきました。
0歳児から調査をはじめ2歳までのあいだにテレビとの接触の頻度を確認した場合にどのような影響があるかを調べた結果、発達自体には顕著な影響はないという結果を出しています。
ただし、この短い研究の中で、お母さんの解説行動、つまりお母さんがテレビの内容を教えてあげることで赤ちゃんの語彙獲得数、これはつまり言葉を覚えた数となりますが、その関連性の可能性を示したとしています。

また発達の問題のひとつでもある、問題行動の表出については明確な関係がないともしている一方でビデオを見続けることでその問題行動の関連がみられたとの事ですので、最近ですとyoutubeなんかも対象になるかも知れません。
参考:NHK子供に良い放送プロジェクト

日本小児科学会の調査

ここ最近になり、急浮上しているテレビの赤ちゃんへの影響を調べるために、日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会は3つの地域の1歳6ケ月健診対象児計1900名に対し、独自の調査を行い内外の知見と併せて検討をしました。それによると、新生児(調査時点では1歳6ヶ月)でのテレビの長時間視聴に関して二つの統計結果が示されました。そのひとつが赤ちゃんの言葉、特に意味のある言葉の出現が遅れること、そしてそれにお母さんが気づいていないということです。
これは、近年スマートフォンやインターネットの普及、家族構造の変化などテレビともあいまって家族間での会話が減っていることが原因と予想されています。

日本小児科学会の提案

そこで日本小児科学会からは以下の6点の提言がされています。

  • 2歳以下の子どもには,テレビ・ビデオを長時間見せないようにしましょう
  • テレビはつけっぱなしにせず、見たら消しましょう
  • 乳幼児にテレビ・ビデオを一人で見せないようにしましょう
  • 授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう
  • 乳幼児にもテレビの適切な使い方を身につけさせましょう
  • 子ども部屋にはテレビ・ビデオを置かないようにしましょう

参考:日本小児科学会

赤ちゃん(新生児)にテレビを見せるとどんな影響がある?

赤ちゃんの視力低下の恐れ

赤ちゃん テレビ

赤ちゃんの視覚は以下のようになっています。

  • 生後1~2ヶ月:0.01~0.02
  • 生後3〜5ヶ月:0.04~0.08
  • 生後6ヶ月:0.1程度
  • 1歳以降:0.2~0.25

この内容をみておわかりのように、実は赤ちゃんはあまり目が見えていません。そして、ぐんぐんとその視力が成長していき、3歳になったころにようやく視力が1になります。
この成長をしているときに現実のものをあまり見ずにテレビの平面ばかりをみていると視力に影響を与えてしまう恐れがあります。

目の仕組みは立体的なものを見るときはレンズを調節し、ピントを合わせるようになっています。
また、目にはカメラのような絞りもついていて、光の調整もしています。
大人になると目が悪くなるのはこれらの調整をする目の筋肉が衰えるからといわれています。
赤ちゃんも平面を見続けることでその筋肉の調節の成長が遅れる可能性があります。

ただし実際に私の家族にも目の悪いこともがいましたが、成長の終わった9歳程度でしっかりと視力は回復しました。子供はすごいです。ですが、出来るなら順調に育ってほしいと思うのが親心でしょう。なるべくであればテレビは2歳から3歳くらいまで長時間見せないほうが無難でしょう。

赤ちゃんの言語能力低下の恐れ

赤ちゃん テレビ

すでに少しお伝えしたように、テレビを見ることで言葉の発達に大きな影響を与える可能性があります。日本小児科学会によれば一日のテレビの視聴時間を4時間で区切った場合、4時間以上みる赤ちゃんは、4時間以下しか見ない赤ちゃんにくらべ、意味のある言葉の発達が1.3倍遅れているということがわかったのだそうです。

さらに、この傾向はテレビのついている場所も関係していて、テレビの場所が赤ちゃんから近い場所でつけている家の赤ちゃんの方が、遠くでつけている家に比べて発達が遅れる率が高かったということです。

この理由のひとつに、長時間テレビを点けている家庭の多くは8時間テレビを点けっぱなしにしている傾向が確認されており、また赤ちゃんが自由にテレビをいじれる環境にあり遊びがテレビに偏っていることで発語する機会がすくないことも関係しているようです。

赤ちゃんのコミュニケーション能力が発達しない恐れ

赤ちゃん テレビ

赤ちゃんのコミュニケーション能力を奪う可能性も示唆されます。赤ちゃんがテレビを見ている時間は現実世界との接触を奪います。これにより発達段階にあるコミュニケーションの量が大幅に減ってしまいます。
NHKの調査でも実際に、テレビ視聴自体に大きな因果関係を見出してはいませんでしたが、その一方で、お母さんとのコミュニケーションの必要性をしっかりと説いています。このことからも、テレビのリスクを感じることができます。
仙台医療センターは3歳までのテレビ・ビデオとの接触を控えるように提言しています。
参考:仙台医療センター

親御さんとのコミュニケーションが取れなくなる可能性も

赤ちゃん テレビ

テレビを見ただけでそのようなことは考えにくいと思われるでしょう。実際に、テレビを見ているせいでコミュニケーションが取れなくなってしまうという明確な研究結果というものは存在しません。しかしながら、その長時間の視聴が発達やコミュニケーション能力に影響を及ぼしているという研究報告はいくつも存在しています。
母子衛生研究会の見解によれば、テレビを見る時間が伸びればその分さまざまな活動をとおしての経験が不足することで、他の発達に影響を及ぼすとしています。

更に帝京大学こども学部の研究によると、テレビを親御さんと一緒に見るなど、上手に楽しく活かすことができれば、協調性や共感性、能動性の発達によい影響が出るのに対して、テレビを点けっぱなしにして見せるなどした場合にはそれらの能力に、悪い影響が見られたともしています。

これらのことからもテレビそのものよりも、見方によって大きくその是非が分かれることがわかります。
参考:日本母子衛生研究会
参考:帝京大学

赤ちゃん(新生児)にテレビはいつから見せて良い?

2歳以上になってから(日本小児科学会)

日本小児科学会の提案では基本的には2歳までは極力テレビを見ないようにするほうがよいとしています。これは医療大国のひとつ、アメリカの小児科学会の見解も一致しています。その理由はすでに述べたとおり赤ちゃんの発語やコミュニケーションに影響を与えてしまう可能性があるからです。できれば赤ちゃんが2歳を過ぎるまでは見ない方が無難でしょう。

悪影響が出ない範囲なら2歳未満でも大丈夫

しかしながら、突然大泣きして泣き止まなかったりしたときに「テレビを見せておけば静かになるのよね!」というお母さんにあったことがあり「あぁ、テレビを見させるって結構子育てに大切なんだな」と感じたことがあります。
テレビを絶対に見せてはいけないのでしょうか?実はいくつか条件をまもれば見ても大丈夫なのです。

赤ちゃん(新生児)とテレビの近さはどのくらいが良い?

テレビと赤ちゃんは2m以上離そう

赤ちゃんの視力や、コミュニケーション能力を中心とした能力にテレビが影響するのはあくまでひとりで放置した場合とされていますが、いくら短時間でも近づけすぎては良くありません
とくに既述したように赤ちゃんは意外と視力が悪いので近くで見たがるかも知れません。また近づきすぎるとテレビの音で聴力への影響もあるでしょう。
更に、テレビが倒れてきて頭部外傷を負うケースは意外と多くこれも懸念しなければなりません。これらの事由から、視力を守るためにもせめて2mは離して視聴させてあげるほうが無難です。

赤ちゃん(新生児)にテレビを見せることで良い影響

赤ちゃんの集中力を高められる可能性

赤ちゃん テレビ

赤ちゃんにテレビを見せると、じーっと見ていることってないでしょうか。本当に集中していることがみて伺えます。先ほど、紹介した帝京大学の研究紹介内容では、赤ちゃんはしっかりとテレビの中のことと現実を分けて考えているということが示唆されていると発表していました。
さらに、そのテレビ内容について10ヶ月の赤ちゃんが隠されたクマのぬいぐるみを一生懸命探し、現実世界でも同じように隠したらテレビでの経験を頼りに探したということも結果として示されたとしています。
このように、赤ちゃんはコミュニケーションこそ問題が出てくるかもしれませんが、集中してテレビを見ているという可能性もあり、一概にテレビを見ることに欠陥だらけとも言えないのです。

赤ちゃんの言葉の発達、語彙力上昇につながる

テレビに赤ちゃんの発達を遅らせる何らかの可能性があるのは、もはや無視できない話かもしれません。しかし、一方でさまざまな研究から言われているように、それは放置して見続けさせた場合という特殊な条件があります。

逆に、テレビは教育のコンテンツとして小学校など教育機関でも積極的に取り入れられているものですし、また家事で忙しいお母さんと赤ちゃんの貴重な生活の一部でもあります。

うまくコミュニケーションの題材にすることで赤ちゃんの言葉の発達、語彙力上昇につながる可能性もあります。

赤ちゃんの想像力を磨いてあげられる

テレビの種類にもよりますが、テレビはお母さんがいっしょに見てあげることでどのようにも活用することができます。お母さんがさまざまな質問をしたり、赤ちゃんの反応に対し、反応を返してあげることで想像力を磨いてあげることも十分に可能なのです。

赤ちゃん(新生児)とテレビ 上手に付き合う活用法

テレビの内容で赤ちゃんとコミュニケーションできるようになろう

赤ちゃん テレビ

テレビの内容は実に富んでいます。教育テレビは、お母さんと一緒に見ることで赤ちゃんの発達を促すための番組構成が組まれています。
このとき、お母さんが一緒に赤ちゃんと見ることで赤ちゃんはその内容の共感を求めたり、わからないことを質問したりなどいくつものコミュニケーションがうまれます。このコミュニケーションは一人では当然する事が出来ず、テレビの効果が発揮されません。
ですので、出来るだけお母さんは一緒にテレビを見てあげることが重要となってきます。

一方で、仮に赤ちゃんと一緒にお母さんがテレビを見ていても、長時間の視聴はその効果を下げるということもわかっています。
長時間テレビの視聴を行った赤ちゃんは、たとえ親と一緒であっても普通の赤ちゃんよりも言語発達が2.7倍遅れるという結果を日本小児科学会が示していることもあり、出来るだけ一緒に見てあげると同時に、あまり長時間の視聴を避けるほうがよいともいえるでしょう。

赤ちゃんにテレビを見せる時間を決めましょう

赤ちゃんにテレビを見せるときにはある程度時間を決めてあげる方がよいでしょう。明確に何時間が効果的といわれている時間はありませんが、日本小児科学会の研究では4時間で大きくその発達の差が開いているとしていましたので目安になるでしょう。

更に、人間の集中力は基本的に90分程度とも言われています。これもひとつの目安になるかもしれません。また、赤ちゃんの睡眠時間は10時間。そこからご飯の時間やオムツを変える時間、お風呂の時間などを引いていって、どれだけ見せても疲れないか考えてあげるのもヒントになるかもしれません。

赤ちゃんとのメリハリをつけましょう

赤ちゃんがテレビを見るときに、お母さんが一緒に見てあげることでその効力を発揮するとお伝えしました。しかし、その一方で長時間見ることでその効力は緩慢になってしまうこともお伝えしました。
ですので赤ちゃんと一緒にテレビを見るときはメリハリをつけたコミュニケーションが重要になってきます。
すこし大げさなくらいに反応して、質問してあげることで悪影響を良い学習の時間へと変化させることが出来ます。

テレビ視聴後は赤ちゃんとのコミュニケーションを

赤ちゃん テレビ

赤ちゃんはテレビを見ている間は現実と離れた世界を視ています。そんな中で、その後もいつもと変わらない生活をするのも良いですが、出来ればしっかりとコミュニケーションをとってあげましょう。発達時のしっかりとしたコミュニケーションが赤ちゃんの成長を助ける手がかりとなるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は赤ちゃんへのテレビの影響について解説をしてきました。今一度その要点を確認していきたいとおもいます。

  • 赤ちゃんの発達にテレビが何らかの可能性があるとされているが、現段階では明確な因果関係は証明されていない
  • 赤ちゃんに悪影響を与えるのはテレビの見方ではないかといわれている
  • 赤ちゃんは長時間テレビを見ることでコミュニケーションの機会をなくし、発達が遅れる可能性がある
  • 赤ちゃんは長時間テレビを見ることで発語が遅れるともされる
  • これらの懸念は時間を短くしたり、一緒に見てあげることで改善が見込めるとされる

今回のポイントは以上のようになります。多くの家庭ではテレビは子育てのツールとして活用していることでしょう。うまく活用することでよいツールにも悪いツールにもなります。是非上手に付き合っていきたいものです。

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アテ ワン
読者がほしい家電を見つけられるような記事を書いていければと思っています。
2018年8月より参加させて頂いております。家電の魅力が楽しく伝わればと思っております。家電をネットで買うメリットは商品比較が非常に簡単にできる事と、説明書と使用レビューを同時に見ることで使用したときの実感が自宅にいてすぐにわかることです。

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