家庭用ゲーム機の代表とも言えるSONY PLAYSTATION4(以下、PS4)。PCゲームタイトルの大作の多くはPS4でも発売され、マルチプレイではクロスプラットフォームプレイも可能、さらに最近ではPS4でしかプレイできないタイトルも発表されるなど、人気ハードならではのソフトのラインナップの多さが特長です。
そこで気になるのが、PS4のHDD容量。現行のPS4では500GBと1TBのモデルの2種類がありますが、どっちを選ぶのがよいのでしょうか?
今回はPS4の2種類のモデルのメリットやデメリットを比較し、どのような基準で選ぶべきかを解説しましょう。
PS4のゲームをプレイできるハードとして、PS4とPS4Proの2種類のグレードがあり、それぞれHDDの容量が違うモデルが2種類、計4種類ラインナップされています(カラーの違いや限定版は除く)。通常のPS4とPS4Proでは明確に性能が違い、PS4Proの方がよりきれいな画質でプレイ可能ですが、価格も高くなります。
通常のPS4ではHDD容量が500GBのモデルと1TBのモデルが発売されていて、性能に差はありません。純粋にゲームやアプリ、セーブデータやスクリーンショットなどの画像データをどれだけたくさん保存しておけるかの違いだけです。
性能差はなく、HDD容量が違う、これがまず知っておいてほしいことです。
次に、勘違いしやすいのがゲームのインストール容量です。PS4のタイトルをプレイする場合は、パッケージ版を購入する方法とDL版を購入する方法がありますが、どちらの方法でもソフトをインストールする必要があり、原則的にはデータサイズに違いがないということです。
「パッケージ版をメインに購入するからHDD容量は少なくてよい」ということには必ずしもなりません。
以上2点をふまえた上で、PS4のHDD容量はどっちを選ぶのがよいのか考えて行きます。
以前のSONYのハードであれば本体にインストールするかしないかを選べました。そのため、HDD容量節約のために起動やローディング速度は落ちるがインストールしないという選択もありましたが、PS4ではパッケージ版、DL版に関わらずフルインストールする必要があります。
通常のタイトルでも一本につき数GB~20GB程度、サイズの大きなタイトルになると一本で100GBを越えるものもあります。また、一つ一つは小さいもののセーブデータの容量やキャプチャーした画像の容量、追加のDLCコンテンツを利用すればその分の容量も確保する必要があります。
HDD容量が大きければ、それだけたくさんのゲームを一度にインストールしておけるということになります。
PS4の1TBモデルの希望小売価格は¥34,980、対して500GBモデルは¥29,980(いずれも税抜価格)で、¥5,000の価格の差があります。
一方で一般的な外付けHDDの相場を見た場合、500GBで¥5,000~¥10,000程度、1TBで¥6000~¥12,000程度とそこまで開きがありません。
内臓パーツなので一概に高いとは言えない部分もありますが、1TBモデルの方が若干コストパフォーマンスが悪いと言えるでしょう。
PS4のHDD容量1TBモデルを選べば、データサイズの大きなタイトルでも最低8~10本は容量を気にせずプレイすることが可能です。
画質がきれいでボリュームが多い、いわゆる大作タイトルほどデータサイズは大きくなり、今後発売されるタイトルではさらにその傾向は強くなると予想されます。
幾つかのタイトルを並行してプレイしたい、プレイ動画やキャプチャー画像なども保存したいヘビーユーザーの方には、1TBの容量のPS4を選ぶのがおすすめです。
500GBモデルのメリット、デメリットは1TBモデルとは反対になります。デメリットはHDDの保存可能容量の少なさです。
PS4の基本プログラムでもHDD容量を消費するため、500GB丸々保存領域として使えるわけではなく、PS4の更新プログラムのアップデートにより少しづつですがサイズが大きくなっていく傾向があります。
100GBを越えるタイトルを1本インストールした場合、残りの容量を考えると5~10本程度の容量しか残らないことになります。
一定以上ゲームをする方は足りないと感じるでしょう。
2つのモデルでは価格に¥5,000程度の差があります。性能が同じことを考えると、HDD容量の差としてはやや割高になります。機能やスペックに差がないのであれば安いほうを買うのも選択肢としてアリです。
付加機能をあまり利用しない、1本のタイトルで2~3ヶ月は遊べるという方は、500GBモデルがおすすめです。
HDD容量で考えた場合、1TBのPS4ではプレイできるが500GBモデルではプレイできないタイトルは、2018年時点でありません。1つのタイトルで(DLCも含めて)500GBを越えるタイトルはないため、わずらわしくなければ遊び終わったゲームはその都度アンインストールすればよいということになります。
パッケージ版なら起動させると自動的に再インストールが開始され、DL版の場合でもユーザー情報があれば再DLが可能です。
そうした管理がわずらわしい、または複数のタイトルのゲームプレイをしたい方は1TBの容量のPS4がおすすめです。
最近のタイトルでは発売後に拡張性を持たせるために独立したエピソードや新たなステージを発表したり、新キャラクターやアイテムの追加を行えるDLC(ダウンロードコンテンツ)が主流になっています。中にはかなり大幅な変更が加えられ数GBのDLCもあり、有料無料問わず全て遊びつくそうとするとサイズが倍になるケースもあります。
さらに現状では少ないですが、MOD対応タイトルも出てきています。MODとは非公式に作られたゲームの機能や設定を追加し、通常では不可能なプレイの仕方ができるプログラムのことで、こちらも大容量のものがあります。
こうした追加要素を遊びつくしたい方にはHDD容量は重要です。
購入するきっかけが特定のタイトルだけをプレイしたいという方は、500GBの容量で十分です。全てのゲームタイトルで500GBを超える容量のタイトルはありません。
1つのタイトルを遊び終わってから次のタイトルをプレイするという方は、終わったものからアンインストールして必要になれば再インストールするという管理方法がおすすめです。
セーブデータ自体は別の領域に保存されているので、アンインストール=最初からとはならないためです。
たくさんのタイトルをプレイする予定がない、追加要素を気にしない、容量の管理が気にならない方は500GBモデルが価格も安くおすすめです。
一度にたくさんのタイトルを遊びたい、DLCやMODの導入も検討したい、画像や動画なども保存したい方は1TBのPS4がおすすめです。
今まで解説してきたことをひっくり返すようですが、大量のデータを管理するヘビーユーザーの方にとってはHDD容量が500GBでも1TBでもさほど違いはないでしょう。
以上4点の注意点があるものの、まず価格の安い500GBモデルを購入し、必要に応じてHDDを市販の製品に換装し、容量を拡張するという方法もおすすめです。
ただし、ネットワーク環境とPCがあることが推奨(ほぼ必須)条件です。
外付けのHDDやフラッシュメモリに最低セーブデータはコピーします。必要であれば画像データ、DLCなどもコピーしておきましょう。
換装には本体裏面のネジを取り外し、HDD部分を取り出して市販の製品に換装します。作業難易度は低く、プラスドライバー1本で行えます。
換装したばかりのHDDにはPS4のシステムソフトウェアが入っていません。インターネット、システムディスク、PC経由で入手する必要があります。公式サイトの情報を参照するのがおすすめです。
参考:SONY公式サイト
システムファイルがインストールされたら、保存しておいたセーブデータなどを再度PS4に移して作業完了です。HDDの選択さえ間違えなければ比較的簡単に交換可能です。
今回はPS4の500GBと1TBの容量ではどっちがよいのかを比較して解説し、市販のHDDの拡張方法も簡単にご紹介しました。
容量の問題に悩んでいる方はぜひ試してみてください。