こんにちは!mugitaroと申します。今回は唯一無二のハイコストパフォーマンスでイヤホン通からの絶大な支持を誇るPHILIPS「9700」シリーズの最新型、SHE9730をレビューさせて頂こうと思います!シリーズ初のハイレゾ対応機となり、先代機のSHE9720から大幅なリニューアルが施されたSHE9730ですが、その特徴、ファンからの評価はいかほどのものか。低価格高コスパイヤホンの代名詞ともいえるSHE9730をさまざまな視点からレビューしていきます!!
SHE9730の特徴と言ってまず思い浮かぶ言葉は「コスパの高さ」です。実売3,500円足らず(2017年11月現在)で買えるイヤホンですが、その音質、解像度の高さは実売1万円を超える高級イヤホンにも引けを取りません。そもそもハイレゾ対応を謳うイヤホンでこれほど低価格な機種をほとんど見かけないことからも、SHE9730のコストパフォーマンスの高さが窺えると思います。
SHE9730に高音質をもたらす理由の一つに、9700シリーズで初めて採用されたレイヤードモーションコントロール(LMC)ドライバーがあります。このドライバーは同社の実売2万円超えの高級ヘッドホン「Fidelio X2」でも採用された機構で、豊かでありながらも決して主張しすぎない低音から、刺さるような音を排除し洗練された高音までバランス良く音を鳴らすのが特徴です。また、SHE9730ではこれに加えてボディに「ターボバス孔」と呼ばれる孔を開けることで、より深みのある低音を再現しているのが特徴的です。
SHE9730は非常にコンパクトです。ポケットの中でもかさばりません。外観については一見先代のSHE9720と同じ様なデザインですが、9720ではマットな質感だったものが9730では艶のある材質に変更されています。さほど高級感があるわけではありませんが、シンプルで飽きのこないデザインと言えます。色についてはホワイトとブラックの二色がラインナップされており、どちらもアクセントとしてゴールドのリングがついています。
カナル型イヤホンを購入する際に重要なポイントとなるのが遮音性。通勤の電車、バスの中でもきちんと音楽が聴けて、なおかつ周囲への音漏れを防げるかが問題となります。SHE9730はそうした点でも十分な性能を有していると言えます。人間工学に基づいた設計で本体から突き出たパイプに若干の角度がついており、どんな形の耳でもぴったりとフィットします。イヤホンそのものがコンパクトなため、ボディが耳に干渉するといったこともありません。
私がSHE9730を購入する以前はiPhone付属のEarPodsを通勤途中の音楽鑑賞に使っていました。EarPodsも音質的には決して悪くないイヤホンなのですが、カナル型ではないため周囲の雑音が聞こえ、音漏れにも気を使わなければなりませんでした。そのため、カナル型でかつ遮音性の高いイヤホンが購入にあたっての第一条件になりました。
以前私は1万円近くするバランスド・アーマチュア型のイヤホンを持っていたのですが、購入から一年ほどで断線してしまい、悲しい思いをした経験がありました。そのため、たとえ高音質だったとしても、5,000円を超えるようなイヤホンは断線が怖くてあまり買う気が起きませんでした。そうした中で実売3,000円程度でありながら、倍以上の価格の高級イヤホンにも引けを取らない音質を持つSHE9730はとても魅力的なイヤホンでした。
一口にイヤホンと言っても非常に多くの企業が製品を出しており、それぞれのメーカーが独自性を出すために多様なデザインを導入しています。しかし個性を打ち出すあまり、装飾が多すぎて悪目立ちするデザインになってしまっているイヤホンもあります。そうした中でPHILIPSの9700シリーズは一貫してシンプルで実用的なデザインを追求しており、その意匠はSHE9730にも受け継がれています。私はコンパクトで無駄のないSHE9730のデザインが気に入りました。
PHILIPSの9700シリーズはかねてより「5,000円以下の低価格イヤホンを買うならどれ?」といった質問に対して真っ先に挙げられていた定番中の定番イヤホンでした。そのためSHE9730も口コミ、レビューの数が非常に多く、そしてそのほとんどで高い評価を受け、信頼性が非常に高かったことが購入の決め手になりました。
低音重視を謳う数万円のイヤホンを複数所持していたが、その中のどれよりも低音がしっかり鳴る。無理やり鳴らしたような籠った音もしない。
音をナチュラルに再現しようとするイヤホンは大抵薄っぺらい音になってしまうが、SHE9730はとてもエネルギッシュに音が鳴る。特筆すべきは低音の出方で、巷の低音を強調するイヤホンが締まりのない膨らんだ音を出すのに対してSHE9730は締まって芯のある弾むような低音が鳴る。
ハイレゾ対応で、低音がくっきりと鳴り、中音はしっかりと伸びて、高音は刺さらずに清らかに出る。これだけ輪郭がはっきりした音を出すイヤホンが3.000円で買えるのはおかしい。
先代のSHE9700シリーズと同様にケーブルが左右非対称なので、首の後ろにケーブルを回して耳からイヤホンを外しても落ちないように出来る。
本体の質感がプラスチック感丸出しで安っぽい。また本体中央の接続部の処理が甘く断線が気になる。折角の音質が勿体ない。
自分の耳に合わないのか、ランニングで使うとよくずれる。イヤーピースが柔らかすぎてすぐ外れる。
イヤホンについてくるケースが大きすぎて、保管用にはいいかもしれないが携帯するには使いづらい。
参考URL:価格.com
SHE9730は先代9700シリーズと同様に低価格ながら非常に高いレベルの音質を実現する、無類のハイコストパフォーマンスイヤホンと言えるでしょう。口コミにおいても音質についての悪い評価はほとんど見かけず、3,000円程度で買えるイヤホンの音だとは思えない程の高音質と評したレビューが数多くあります。その反面、デザインに関してはプラスチックの質感がイマイチで高級感に欠けるといった評価も散見されます。そうした点を割り切って使えば非常に満足度の高いイヤホンと言えるのではないでしょうか。