ニッカドの電池の寿命とは?寿命の来たニッカド電池を復活させるには?

この記事を執筆するにあたって

以前はよく見かけたニッカド電池も、最近ではあまり見る機会が無いように感じられます。

Written By あずま ようへい

目次

ニッカド電池の寿命

ニッカド電池、またはニカド電池といえば以前は繰り返し使える充電池の定番として大いに使われてきました。
最近ではより性能の良いニッケル水素電池や、リチウムイオン電池などに活躍の場所を取られつつありますが、低温に強い特性や、頑丈な性質から今でも根強い支持を受けています。

正式名はニッケル・カドミウム電池といい、名前の通り電極にニッケルとカドミウムを使用しています。
繰り返し使える電池(二次電池)のなかで、小型の携帯できるタイプのものでは初期に登場した電池でもあり、長い間使われてきた事もあって特性はよく研究されており、使用するにあたって非常に安定して使える強みがあります。
初期に登場しただけあって、いくつかの弱点と呼べる性質もあり、中でも二次電池の中では比較的強いメモリー効果(放電しきる前につぎ足し充電を行うと見かけの電池容量が減ってしまうように見える現象)や、やや癖のある放電特製などが有名です。

電池の歴史 一般社団法人電池工業会

また他の充電池同様に充電回数には限界があり、寿命があります。
本記事ではそんなニッカド電池の寿命や、電池の復活について、おおまかに説明していきたいと思います。

ニッカド電池について

ニッカド電池の歴史は意外と古く、今から百年以上前にスウェーデンで発明されました。
二次電池としてはかなり初期のころに登場したものであり、寿命が短いものの優れたパワーと過酷な環境にも耐える頑丈さから今でも使われ続けている形式の電池です。
ニッカド電池の特徴として、

  • 低温に強い
  • 大電流を取り出しやすい
  • 頑丈
    • メモリー効果が顕著
  • 自然放電しやすい

が挙げられます。メリットも多いですが、後者二つはニッカド電池特有の弱点でもあり、現在ではメモリー効果や自然放電を抑えた改良型とも呼べるニッケル水素電池が広く普及しています。有名なエネループなどもニッケル水素電池の一つです。

しかし、正式名のニッケル・カドミウム電池にもあるように、電極に有害物質であるカドミウムを使用する点ではネックと言えます。(カドミウムは有名な公害物質であり、人体への毒性が高いです)現在使われているニッカド電池は直接カドミウムに触れるような構造ではないため、安全性は確保されていますが、やはり扱いの難しい物質を使用しているために環境への負荷は大きく、また性能面でもニッカド電池より優れた形式のものが登場してきたため、徐々に見かける事が少なくなっていっている電池でもあります。

電池の寿命が短くメモリー効果があるニッカド電池は一般的な用途では他の充電池に活躍の場を譲っていますが、特定の用途ではまだまだ現役の充電池でもあります。
低温に強く、頑丈なニッカド電池は現在では太陽電池のバッテリーや過酷な環境で使用される機器の電池として未だに最適なタイプとなっています。

ニッカド電池の寿命や交換目安

ニカド電池

ニッカド電池の寿命

ニッカド電池も他の充電式電池の例にもれず、充電回数には限界があります。製品にもよりますが、おおむね300~1000回ほどは繰り返し充電して使える性能を持っています。リチウムイオン電池のような新型の充電池は数千回を超える充電に耐えるためさすがに見劣りしてしまいますが、リチウムイオン電池にはない、過充電や過放電に対する優れた耐性や大きな温度差でも性能を落としにくい点は魅力的です。

充電回数の他にも、時間が経過するにしたがって電池が劣化していきます。ニッカド電池では大体2~5年で電池としての寿命を迎えるようです。
また、ニッカド電池は自然放電しやすい特徴があり、電池としての寿命が近づくと充電してもすぐに放電して使えなくなることや、後述するメモリー効果が強いため、電池としての寿命は感覚で分かりやすいものになっています。

ニッカド電池の交換目安

ニッカド電池も他の充電池と同様、電池の劣化によって充放電能力が下がっていきます。充電したのにすぐに電池容量がなくなてしまったり、そもそも充電しても電気が溜まっていないように感じるようであれば交換時期といえます。電圧測定器を使えばより確実に判断できるのですが、特にニッカド電池はメモリー効果の影響を強く受けるので、体感上電池容量が減ってしまったように感じた時は数回ほど、完全放電させてから満充電を繰り返してみると良いでしょう。

ちなみに電圧測定器とはこのような製品です。
電池に限らず、電気製品を調べる時にはなにかと便利なので自宅に1台置いておいても損はありません。
値段も安く入手できる製品が多いです。

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また、容量が残っていても電池から液漏れがあったり、膨張しているといった変形が見られれば、他の種類の電池と同様即座に使用を中止して交換しましょう。
他にもニッカド電池はリチウムイオン電池ほどではないものの、使用時に発熱する性質があるので、異常に熱を出している場合は電池に何か不具合が起こっている可能性があります。この場合も電池の残り容量に関わらず交換すべきと言えます。

ニッカド電池の寿命を延ばす使い方とは?

充電は電池を全て使い切ってから行う

ニッカド電池やニッケル水素電池特有の弱点に、メモリー効果という現象があります。
メモリー効果とは、放電しきらずに充電するといった使用法をした際に、前回放電した分からしか充電できなくなってしまう現象です。例えば、電池容量の半分ほどを使用した時点で充電を行うと、次に使用できるのはそこから充電した分となってしまいます。この場合だと本来の容量の半分しか使えない事になってしまいます。
まるで電池が使用した容量を記憶したようにふるまうことから、「メモリー効果」と呼ばれています。

参考URL:電池Q&A Panasonic

メモリー効果は特にニッカド電池では顕著にみられる現象で、同電池が使いにくく感じる主な要因でもありますが、回避する方法もあります。
メモリー効果、実は実際に電池の容量が減るわけではなく「見た目の容量が減っている」のです。
なので上手く運用すれば本来の性能を取り戻すことができます。その方法は簡単で、電池をなるべく使い切ってから充電するというものです。

メモリー効果を起こしたニッカド電池は、1回の完全放電~満充電では完全に性能を取り戻せないことが多いので、数回繰り返して復活させてみるのがおすすめです。

電池としての寿命もリチウムイオン電池と比べると充電回数が少ないため、なるべくつぎ足し充電は行わないようにするのも電池の寿命を延ばすコツです。

ニッカド電池復活法⁉︎

電圧

ニッカド電池の復活方法

ニッカド電池は使用し続けると徐々に劣化していきます。また、長い間放置して完全放電期間が長くなると、電池として寿命を迎え、使えなくなってしまう場合もあります。
一見寿命が尽きてしまったように見えるこの状態ですが、ある方法を使えば復活することがあります。
かなり乱暴な方法ですが、一部の人々の間では電池復活の儀式(?)として知られているようです。

注意:推奨方法ではない為自己責任で行う

この方法はニッカド電池を復活させるばかりか、やり方を誤るとニッカド電池の異常発熱や爆発を引き起こしかねない危険な方法です。電池の寿命を気にしている場合ではない事態も起こり得るので、本記事ではむしろ非推奨の、おすすめしない方法ですが、完全に自己責任で行いたい方のために、やり方を説明していきます。

方法は意外と単純で、死んだと思われる電池が完全に放電しているかテスターを使って確認したのちに、
電池に通常の電圧を超える電圧をかけるというものです。
ニッカド電池は多くが、1.2~1.5Vで駆動しており、これを超える電圧をかければいいわけなのですが、どのくらいの電圧を、どの時間与えるかは電池の状態によってさまざまで、復活させるポイントを見分けるのが難しいと言えます。

一回の電圧投入で復活するとは限らず、複数回同様の操作を行って復活させる事が多いようです。またこの方法を試した後は使用せず充電するべきといったように、危険性や労力を考えると、本当にどうしようもなくなった時の、最後の手段と考えたほうが良いと言えます。むしろ、買い換えられるなら絶対に買い換えたほうが良いです。

しかも、厳密にはこの方法は復活とは言えず、寿命を元に戻す現象ではありません。
その場しのぎの対応に近い物なので、やっぱり寿命となった電池は素直に買い換えたほうが吉です。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ニッカド電池は耐久性やパワーがある反面、充電回数やメモリー効果といったデメリットもある充電池です。
ニッカド電池の寿命はメモリー効果があるせいで分かりづらい場合もあり、電池の容量が減ったからといって寿命が来たとは限りません。そんな場合は、完全放電させてからの満充電によって回復する場合もあることが分かりました。

また、かなり危険な方法ですが一度寿命が来たように思えるニッカド電池を復活させるやり方もあります。

現在ではあまり見られなくなったニッカド電池、まだまだ活躍の場はありそうです。

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あずま ようへい
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