アクセス速度改善のために、Google Chromeのデータセーバー機能を使用して、データ圧縮プロキシを活用させてもらっています
Written By キイ @
この記事は、「信頼できる、できれば無料のプロキシサーバを知りたい」という方に、そもそもプロキシサーバーとは何か?、またその選び方は?などの情報をご提供したいと思います。
“proxy”とは、日本語で直訳すると「代理」となります。でも、日常生活の中で耳にすることはほとんどないと思います。一方で、インターネットの世界で「プロキシ」というと、高速なアクセスや安全な通信などを確保するために、特に内部ネットワークから外部のインターネットへ接続を行う際に間に挟む中継サーバーのことであり、「プロキシサーバー(proxy server)」と呼ばれています。
プロキシサーバーはクライアント(例えば家庭にあるPC)とサーバー(例えばインターネットに接続された情報発信元)の間に存在し、情報発信元のサーバーに対してはクライアントの情報を受け取る、クライアントに対してはサーバーと同様の働きをします(HTTPプロキシの場合)。そのため、「代理サーバー」や「中継サーバー」と呼ばれることもあります。
特に、インターネット黎明期ではデータアクセスの経路途中に細い(帯域の狭い)回線があるなども多く、トータルのアクセスが遅くなっていることが多くありましたので、プロキシサーバーのキャッシュの効果は大きかったと思います(筆者は当時大学院生でした)。最近では、大容量回線が世界中に張り巡らされるようになり、ウェブのキャッシュ効果はほとんどありません。現在のプロキシサーバーは後述する別の課題に向けられたものが多くなっています。
ネット上で検索すると、無料のプロキシサーバの一覧を掲示したサイトが見つかります。例えば、Cyber Syndromeのようなところがあります。
おおむね、プロキシサーバのアクセス速度ランキング(高速プロキシリスト)で構成されているのが一般的です。
Proxy Checkerなどのソフトウェアを使用して、アクセス速度をチェックされたプロキシによってリストアップされていて、一定時間ごとに自動的に更新されているので、常に利用可能で速いプロキシを確認できます。
ただ、プロキシのアクセス速度はネットワーク上の位置関係や時間帯、利用者数等の外的要因によって大きく変化するので、これらのランキングがすべての環境において成り立つとわけではありません。また、アクセス過多などにより一時的に速度が落ちることもありますので、利用する時間帯を変えてみたり、別のプロキシを利用するなどしてください。
リスト型のプロキシサーバー一覧サイトは自動的に集計されたものが多いですが、一方で専用のサーチエンジンを搭載したサイトも存在します。例えばFREE PROXY LISTSなどのようなサイトです。このようなサイトでは、国/ネットワークポート/プロトコル/匿名性/稼働率などを基準にプロキシサーバーの検索や絞り込みができるようになっています。
また、応答速度や転送速度なども基準になりますので、求めるスペックを考慮しながら無料のプロキシサーバーを探し出すことができることでしょう。
現代のインターネット環境において、プライバシーやセキュリティを重視する場合は、まずなによりもあなたのIPアドレスを隠しておくことが重要です。アクセス元の隠ぺいと共に、外部からのアクセスを受けにくくなります。SafeIPは、専用のソフトウェアをインストールすることで内蔵されたプロキシを経由したアクセスを行うことになり、その匿名性を実現することになります。
なお、このソフトウェアは、プロキシというよりもVPNと言ったほうがいいかもしれません。
Google謹製ブラウザであるChromeには、「データセーバー」と呼ぶ、データ圧縮機能があります。
データセーバーの仕組みは、データセーバー機能を使用すると、ウェブトラフィックの大部分が Googleサーバーを経由して端末にダウンロードされるようになります。Google サーバーでは圧縮が行われるため、端末にダウンロードされるデータの量は少なくなります。
データ圧縮型のプロキシサーバーになりますが、提供元がGoogleですのでセキュリティの心配はありませんし、Chromeに標準的で無償で使用できる機能です。
ただし、
インターネットプロバイダまたは、通信事業者が提供するプロキシサーバーがある場合があります。
インターネット黎明期には、アクセス速度改善のために多くのプロバイダがネットワーク内部にプロキシサーバーを設置していましたが、現在は多くのプロバイダーがプロキシサーバーの提供を廃止してしまいました。その背景には、光ファイバーやLTEを中心とする圧倒的な高速化と前述のセキュリティの問題があると思われます。
一部の悪意ある者がスパイウェアやコンピュータウイルスをプロキシサーバ-に仕込み、そのプロキシの利用者のPCにそれらが入り込むように細工する場合がある。そのため、不特定にプロキシを使用したり、出所がよくわからないプロキシは無料であっても使用しないほうがよい。また、プロキシ―サーバーとクライアントの間の通信は暗号化されていないため、アクセスした間のCookieや履歴、入力したパスワードなどはプロキシサーバー管理者から丸見えになるので、セキュリティ上の問題も多数存在する。
当たり前ですが、無料プロキシサーバーは無料です。世界中の善意の有志が運営しているか、広告収入を求めて運営しているか、それともフィッシングを狙って悪意のある攻撃者が罠を仕掛けているかのどれかです。単純に無償であることがいいわけではありませんので、安易に使用しない、事前の下調べも重要であることを理解しておきましょう。
タダほど怖いものはない
です。
この記事では、「信頼できる、できれば無料のプロキシサーバを知りたい」という方に、そもそもプロキシサーバーとは何か?、またその選び方は?などの情報をご提供いたしました。
インターネットの帯域の拡大と共に、公式に提供されるプロキシサーバーが減少していますが、まだまだ無償で供されているプロキシサーバーも世界中で多数稼動しています。
あくまで無料のプロキシサーバーですので、個人情報やパスワードなどの重要な情報をプロキシサーバーに渡さないように注意しましょう。