筆者はネット通販では大きく「4つ」を使い分けています。「楽天」「amazon」「ヨドバシ.com」「LOHACO」、この4つを比較検討すれば大体の最安値がつかめると思っています。アパレルや中古コミックなどではその限りでないのですが、同じものであれば安く買いたいですよね。そして「送料」がかからない方法を重視して買い物をしています。一部は体験からの内容もお伝えしようと思います。
Written By 速水 雄一
※アイキャッチ画像 スクショ取得先:楽天
この記事では「楽天送料高い」と調べた方や、せっかく意中の商品を見つけても「楽天の送料が高いのをどうにかしたい」などと感じている方への方策を探っていきたいと思います。
確かに楽天のショップでは送料がつきもので、ヨドバシ.comのように基本全て「送料無料」でないことがネックになることは多々あります。しかしながら楽天でなければ揃わない・揃いにくい商品カテゴリもたくさんあります。楽天で賢く、送料を限りなく安くあるいは送料無料にする方法はあるでしょうか。
可能なものとそうでないものとに分かれますが、同じ楽天内部でも実は価格に相当な開きがあることもあります。欲しいもの・いいものを見つけて「即買い」する前に、ほんの少しの手間を惜しまなければ安く買えたりすることもありますので順を追ってそれらを説明していきたいと思います。
ネット通販を比較的頻繁にされる方なら、多くの方がそう思うでしょう。
「楽天は送料がかかるから割高になる」と。
実際そういうケースはあるでしょう。
他のサイトで買ったほうが安く済むことはかなりあります。
しかし楽天にはその部分の他にメリットが多くあり、一概に「楽天は送料が高いから」他にするとばかり言えないこともあります。
「少しでも安く」という願いをかなえる方法は、常に盤石とはいえないまでもあるにはあります。どのように楽天内部で商品を探せばいいのか、考えてみましょう。
楽天の送料が高いと思われる原因は、まず楽天の「ショップ」の成立ちから発生すると考えていいと思います。
楽天では各ショップは個々に独立したショップであって、単に楽天の内部に「売り場」を持ち、楽天の決済システムを利用しているに過ぎないことにあります。
各ショップは月々のいわば「テナント料」を楽天に納めることで開業できています。現実世界でいうとショッピングモールのような感じになるでしょうか。例えば渋谷や他の「109」の中を考えた場合に、ビルは一棟ですが中のお店は全て個々のテナントとして商品をディスプレイし個々にレジを持って決済をしています。
楽天の構造はそういう感覚です。一方amazonやヨドバシ.comなどは、売っているほとんどの商品を「サイト」でも実存する「倉庫」でも「一元管理」して、決済は色々買っても同時に支払う方式です(amazonにも「マーケットプレイス」という出品者はいますが楽天とはだいぶ異なります)。
それはいわば大型スーパーなどの感覚に近いですね。
そうなりますと楽天の内部の個々の「ショップ」は独立採算制なので自社で送料を「被る」ことは利幅を薄くします。
ですから別途送料がスタンダードなスタイルになるのだと思っていいでしょう。
amazonはその点「プライム会員」として会員費を徴収できた顧客に対しては「送料無料」を打ち出し、しかもお届けを非常に早くすることで「差別化」を図っています。ヨドバシ.comに至っては、会員にならずともほとんどの商品がひとつから「送料無料」であり、ポイントバックも10%と破格な商売を貫いています。
最も極端な例でいうと「原稿用紙1セット・100円」でさえもヨドバシ.comでは翌日配達の送料無料だったりします。ならば楽天を使わなければいいのではとも思えてしまいますが、amazonもヨドバシも楽天に敵わない部分があります。
それは「商品カテゴリ」の層の厚さです。
具体的にいうなら、食料品特に地域特産品などは楽天でなければまず絶対と言っていいほど揃わないものがかなりあります。
年末にニーズが高まる「かに」や「ふぐ」などの贅沢品でもあり「生鮮食料品」でもある品物では、YAHOOショッピングと並んでネット通販では及ぶものがないほどです。
楽天で送料を無料にできて買えるとするなら楽天はポイントシステムも独自で特色を持っていますのでトータルでお得になるケースはあります。
楽天のポイントは楽天の中だけでなく、提携の実店舗でも使えることがありますので、事実上のキャッシュバックに近いものがあります。amazonにもポイント制度はありますがそれほどには付きませんし自社内部でしか使えません。ヨドバシも同様でヨドバシ内部でしか使うことができません。このあたりは楽天の強みと言っていいと思います。
上の画像のページから「送料無料」での販売商品を探すことができます。ここへ辿り着くには楽天のトップ画面の左側の項目で「送料無料」を選ぶと進めます。下に画像を貼ります。
この「送料無料」検索ページから「商品名」を選べば、100%とは言い切れませんが「送料無料」あるいは「送料込み」という表記の商品が出てきます。
あるいは楽天トップページの検索バーに直接「商品名 送料無料」と入力して探す方法でも探せます。ほんの少し結果に違いが出るようですが、この方法が一番簡単かもしれません。
例として「かにポーション」で「送料無料」をダイレクトに打ち込んで商品検索してみた結果の画像を下に貼ります。
このように検索一撃で「かにポーション」の送料無料の商品を検索できました。しかしながらこのままですと楽天の規定値の「標準」の並びなので、価格のバラツキが必ず出ます。仮に「安い順に」並べたいときは、並べ替えの基準を「価格が安い順」に切り替えます。そうすると次のような画面になります。
上の画面の赤で囲った部分です。ここを切り替えることで「レビュー件数順」「レビュー評価順」などにも並び替えが瞬時にできます。
楽天で欲しいものを探してみて最初に見つけた商品が「最安値」であること「送料無料」であることの2つを満たした検索結果である確率は相当低いです。つまり「即買い」はしないほうが賢明であると言えます。やはりまずは「送料無料」であることを前提に商品選びをしたほうが、最安値に近づく方法であると言えるでしょう。
楽天の送料が高い理由を考察した上述でも触れていますが、楽天とは専門店が共存しあっている、いわばテナントごとの競争の場でもあります。
当然楽天内部で競合相手の「価格」は意識するでしょうし「送料無料」にすることによっての販売促進を狙うこともあります。
ですから欲しい商品が見つかったら、まずは楽天内部で全く同じ商品を全て検索して「安い順」に並び替えてみる程度の手間は惜しむべきではないでしょう。全くの同価格であっても「ポイント倍率」が違うこともありますし、安いと思ったけれども商品が「お取り寄せ」のステイタスだった場合には納期も気になります。
ですからその商品は比較的急いでほしいのかそうでないのかでも違いは出てくるはずです。
ではここで仮に中学生・高校生通学用の「通学靴」で型番まで決まっている場合の検索例を順に画面で追っていきたいと思います。商品は「HARUTA 4505」というローファータイプの靴の「黒・23cm」とします。まずはトップページから「HARUTA4505」で商品を検索します。そしてそこから「価格の安い順」で並び替えをします。
すると上の画面のようにひとつが「中古」であとはほとんどが「5346円」で表示されました。これはこの製品の標準価格なので価格差がほとんど出ませんでした。
ではどれを選んでも「同じ」でしょうか?よく見てみますと「送料無料」のものと送料がかかるものとあるようです。
当然送料が要らないほうが安いのですからそちらを選びますね。概ねそれだけ気にすれば「最安値」で買うことはできます。
注意したいのはそれらの各ショップで「黒・23cm」の在庫があるかどうかです。サイズがある商品は、最安値を発見してもさらに「在庫の有無」を調べなければなりません。
この画面の「中古」のすぐ右横のショップに入って「サイズ在庫」を見てみました。
ご覧のように全サイズが揃っていますので、ここでしたら大丈夫ですね。
しかしこれで「完璧」でしょうか?
確かに最安値で、在庫もありです。問題はほとんどありません。ただ楽天ならではの「ポイント付与」の多さに関しては今無視しました。
今一度、同価格の商品でも「高ポイント」なショップはないのか調べてみたいと思います。「ポイント付与」で見てみますと、先ほど選んだショップよりもさらに高いポイントのショップがありました。
上の画像の赤で四角く囲った部分をよく見てください。他のショップよりもかなりポイントの付与が大きいことがわかります。そして「送料無料」です。すなわち「同価格」で「送料無料」は同じながらも、戻りポイントは「お金」と同じという見方をするならこちらが完全な意味での「最安値」ということになります。
ただし左から3つまでのショップは金額で横並びながら「出荷が早い」=「早く入手できる」という意味になりますから、お急ぎでしたら中に入ってみてサイズ在庫確認をして「あす楽」あるいは即日出荷に近いようならそれもアリでしょう。では事実上「最安値」のショップの中に入って「サイズ在庫」を見てみます。
どうやら運よく「黒・23cm」がありました。発送も「3~5日」とありますので格別急がないとするならこのショップが「最安値」で買えることがはっきりとわかりました。
いかがでしょう。ここまで細かくするのは面倒だ、という方もいらっしゃるとは思いますが、真の最安値で買うにはここまでやってみたいものです。この状況下では実店舗の「靴屋」さんで定価販売していたとしても、比べれば「ポイント付与」の分だけ楽天が「送料も無料でしかも安い」ということになります。
上記で細かく「送料無料で最安値」を靴で例にとってご説明しました。しかしこの「送料無料」がイコール「最安値」ではないケースも実はあります。そう稀ではありません、結構あります。ここは気を付ける点でしょう。
あまり考えにくいケースかもしれませんが「犬のおやつ」を例にとって、その最安値と送料の違いを見てみます。
商品は「アフタヌーングー 神戸ポーク豚フワ(30g)」というものです。これは「例」ですので深い意味はありません。下の画像でこの商品を「送料無料」で検索してで見てみましょう。
このように該当は1件のみとなってしまいました。筆者は元々この商品を知っていますので、これが「とんでもなく高い」ことがわかってしまいます。ですので今度は「送料無料」を付けずに検索して「価格が安い順」で並べてみます。下の画像になります。
ここで赤下線と文字で示したように「商品価格」が最安値であるけども、送料が滅法高く「単品」で買うのは全く受け入れられないような状況もあります。
もしも楽天にこだわってこの「犬のおやつ」を買うとするならば「送料無料=993円」よりも「商品296円+送料510円=806円」のほうが遥かに安いということがわかります。これは非常に極端な例でしたが、やみくもに「送料無料」で調べてそれを鵜呑みにして「即買い」すると大きな損失にもなるということにご注意ください。
ちなみにこの「犬のおやつ」がどうしても買いたいとなった場合には、同じショップ内で一度にまとめ買いすることで「送料無料」になる最低ラインが低いショップを選ぶといいでしょう。
「楽天24」か「爽快ドラッグ」ならどちらも「税抜き2500円」買うと、その買い物は「送料無料」になりますから、何か必要なものを同一ショップで探してみる、あるいは「犬のおやつ」の個数を増やすなどの工夫で送料を消すことができます。
「楽天24」は生活用品全般と食品なども取り扱っているので、合わせ買いはしやすいのではないかと思います。ほんの一例ですが下記のように飼い犬のための買い物を考えてみました。
送料無料ラインが税別2500円ということなのでこのあたりが最低金額でしかもそんなに無理無駄な買い物でもない内容かと思います。「単品」でamazonやヨドバシ.comに取り扱いがあればそちらも当ってみて安く買える場合もありますが、あえて今回例にとった「犬のおやつ」は他のサイトでは扱いがあまりないので、このように「組み合わせて送料無料」というやり方をご紹介しました。ちなみに他のショップでも「送料無料ライン」はありますが、かなりの高額になる場合が多いです。
上記で述べたように「送料無料」が必ず「最安値」ではないことがわかります。ショップにしてみれば配送料金はつい最近ヤマト運輸等で値上げがあったばかりで、全てを「企業努力」で送料まで被ると利益が全く取れない状況に陥ります。
それゆえ商品コストに送料の全部か大部分を「上乗せ」して、それを販売価格にしているところもあります。あるいは軽量でかさばらない「DVD・CD」や「書籍」などでポスト投函で終わる割安な送り方で送料を安くする傾向があります。
ですからとりわけ「楽天」においては、まずは商品単体での「最安値」を検索して出しておくことが第一歩になります。その結果に加味して「送料」をプラスしたトータルコストの比較をする必要があります。
やや複雑で面倒な検索になりますが「最安値」を探るということはそういうことです。
あるいは「楽天」には特にこだわりはない、というケースでは他のサイトとの比較を大いにすべきでしょう。仮にamazonのプライム会員であったとするなら、amazonのほうに在庫があればそちらが「最安値」であることは多々あるでしょう。
これはamazonには「年会費」を支払っているのですからある意味起こって当然のことかもしれません。
そしてあまりメジャーな存在感を示さないのですが、ヨドバシ.comが実は「最安値」だったという結果も多く見られます。送料無料ラインが1900円である「LOHACO」も侮ることができないサイトです。
ある程度のまとめ買いは必要になりますが一部の医薬品では抜群に安いことがあります。LOHACOはヤフー系列ですからポイント付与は「Tポイント」になりますがこちらも期間限定のポイントはうまく日を選ぶと相当つくことがあって差引最安値ということがあります。
楽天の内部もしっかりと検索してトータルコストを出し、そして他のサイトと比較する、という方法が確実にその商品の「最安値」をとることになるでしょう。
「楽天は送料が高い」という印象そのものは確かにあり実際送料が負担になり最安値ではない場合はあります。
しかし商品の中には「送料無料」が「最安値」に直結していることもあります。ただそこで「送料無料」を即買いしてはもしかすると「損」である可能性があることを「犬のおやつ」の例でご説明しました。
商品単体での価格順に並び替えて安値を把握し、次に送料を加味していくらになるのかを見ることが真の「最安値」への道です。
結果的に楽天は送料が高いので他のサイトのほうがより安いという現象はよくありますのでそのあたりは柔軟に対応すべきかと思われます。あと考慮すべき点は「ポイント」の付与です。
これはこれでバカにならない金額になることがあります。サイトごとにポイント付与率が高い日がありますから、同じ買うにしても「日を選ぶ」こともある程度必要なことでしょう。
最終的にモノを言うのは「粘って調べた」人であり、「即買い」にいいことがあるとすれば「在庫切れ」にならずに済むことぐらいです。自分流の価格の調べ方の「流れ」を身につければいつでも「最安値」は見切れると思います。
注意:本記事での商品の価格や在庫状況は執筆時点(2018/12/07現在)のものですのでご注意ください。
以上