冷蔵庫は冷蔵庫を収める幅に応じたサイズの製品を選ぶことが重要となります。
あらかじめ冷蔵庫の寸法を考慮していないと、放熱に必要な隙間が狭くなったり、予想以上に余裕ができたりしてしまいます。
この記事では以下の項目について記載しています。
・冷蔵庫のサイズに合う幅について
冷蔵庫を購入する際に注意すべき寸法についてご説明します。
・幅別のおすすめ商品のご紹介
冷蔵庫の設置場所の幅(45、50、55、60、70cm)に応じたおすすめ製品をご紹介します。
冷蔵庫を購入する際には、搬入経路の寸法・設置場所の寸法・据付必要寸法の確認が重要となります。
まず、搬入経路の寸法は、高さ、幅、奥行ともに本体の寸法+10cmの余裕が必要です。
搬入経路の寸法として確認しておきたい箇所は、玄関の高さと幅、エレベーターの高さと幅、階段の横幅、玄関から設置場所までの廊下の横幅が挙げられます。
次に、設置場所の寸法は、冷蔵庫の仕様などに記載されている据付必要寸法(必要設置スペース)を満たしていなければなりません。
据付必要寸法は、メーカーや製品によって異なりますが、左右5mm~50mm、上部50mm~100mm、奥行100mm以上の空間が必要とされています。
この隙間の空間が無いと放熱がうまくいかず冷えにくくなる場合があります。
購入前に設置場所の寸法は計っておきましょう。
その他、床が丈夫で水平であることと、専用コンセントの有無なども確認しておきましょう。
サイズの他に注意する点は冷蔵庫のドアの開き方です。
設置場所の構造に適したドアの開き方の冷蔵庫でないと使いづらくなってしまいます。
ドアの開き方には以下の4タイプがあります。
右開き:向かって右側にドアが開きます。右側に壁がある場合や右利きの人におすすめです。
左開き:向かって左側にドアが開きます。左側に壁がある場合や左利きの人におすすめです。
フレンチドア(観音開き):2枚ドアで中央から左右に開きます。狭いキッチンなどでも置くことができ、省エネにも役立ちます。
左右開き:1枚のドアで左右どちらからも開けることができます。設置場所を選ばないのが特徴です。
以下ではサイズごとのおすすめ冷蔵庫をご紹介いたします。
本体寸法の他に据付必要寸法(必要設置スペース)もわかる範囲で記載します。
45cm(450mm)の幅と聞いて賃貸アパートなどの小さなキッチンに備え付けのミニ冷蔵庫が収まる幅かな?と思われると思いますが、ミニ冷蔵庫が収まる幅は据付必要寸法を考慮すると55cmくらい必要になります。
冷蔵庫本体の幅が45cm未満の製品はこの他にもありましたが、据付必要寸法を含めて45cm以内の製品は筆者が調べた限りでは以下の2製品しかありませんでした。
以下でご紹介する製品は、どちらも「ペルチェ方式」とい冷却方式が採用されています。
ペルチェ方式の長所は運転音が静かなことが挙げられますが、冷却効率が悪いため冷蔵はできますが冷凍はできず、頻繁にドアを開け閉めするような使い方には適していません。
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外形寸法:幅365×奥行375×高さ445mm
据付必要寸法:幅445×奥行375×高さ595mm
この製品のおすすめポイントは、木目調のデザインを採用した家具のような外観と、コンパクトなサイズながら棚を取り外さなくてもワインボトルや2Lペットボトルが収納できる点です。
庫内は一般的な冷蔵庫と違ってダークブラウンが配色されており、庫内照明の暖色系の明かりとともに高級感が演出されています。
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外形寸法:幅305×奥行480×高さ550mm
据付必要寸法:幅405mm
※この製品は家具の中やケースに入れての使用はできません
この製品は、寝室のベッドサイドでの使用を目的とした製品で、冷蔵庫として500mlペットボトルが6本入るバスケット(下段引き出し部分)の他に、小物を収納できるスライド式の引き出しや、携帯電話などの充電に便利なコンセントを2口備えています。
50cm(500mm)の幅にはいる冷蔵庫だと冷蔵室の他に製氷室を備えた製品が見受けられます。
しかし、製氷室は製氷皿に水を入れて氷を作る機能しか持っておらず、冷凍庫としてアイスクリームや冷凍食品を貯蔵することはできません。
直冷式という冷却方式は冷蔵庫内の冷却器によって直接冷やす冷却方式で、使用していると冷却器に霜が付いてきます。
冷却器に多量の霜が付くと冷却能力が低下して電気代の無駄につながります。
霜が5mm~10mm程度付いたら霜取りを行う必要があります。
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外形寸法:幅426×奥行459×高さ827mm
据付必要寸法:幅466×奥行509×高さ927mm
この製品のおすすめポイントは、外形の横幅426mmとスリムサイズですが高さがあるので56Lほどの食品収納スペースが確保できる点と、省エネ性能が高く年間の電気代が4,780円(税込)程度に抑えられる点です。
販売メーカーは冷蔵庫の上部を「トップテーブル」としてセールスポイントにしていますが、耐熱温度が60℃までなので電子レンジを置くには向いていないようです。
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外形寸法:幅460×奥行496×高さ488mm
据付必要寸法:幅500×奥行596×高さ588mm
この製品のおすすめポイントは、信頼性の高い国産メーカーの製品であることと、コンパクトサイズでよく冷えることが挙げられます。
コンパクトなので高齢者介護施設の個室に入居する方が購入されるニーズが多い製品です。
55cm(550mm)の幅にはいる冷蔵庫だと賃貸アパートなどの小さなキッチンに備え付けのミニ冷蔵庫も該当してきますが、冷蔵室と冷凍室を備えた2ドアタイプの製品も各メーカーから販売されています。
冷却方式は直冷式の他にファン式の製品もあり、電子レンジが置ける耐熱温度100℃のトップテーブルや自動霜取り機能、ドアの閉め忘れを知らせてくれるアラーム機能など、冷蔵庫の基本機能である冷蔵・冷凍機能以外の機能が搭載されている製品が見受けられます。
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外形寸法:幅480×奥行595×高さ1,225mm
据付必要寸法:幅520×奥行670×高さ1,325mm
この製品のおすすめポイントは、霜取りを自動で行うため手間がかからないことと、ドアを閉め忘れても知らせてくれるアラーム機能が搭載されていることと、省エネ性能が高く年間の電気代が8,100円(税込)程度に抑えられることです。
この製品は某家電量販店の新生活応援セットの一つとして採用されて販売されています。
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外形寸法:幅481×奥行552×高さ860mm
据付必要寸法:幅521×奥行628×高さ960mm
この製品のおすすめポイントは、一人暮らしや2台目の用途にちょうどよい容量とサイズということと、実売価格2万円以下で購入できる低価格であることが挙げられます。
冷蔵室のドアポケットに2Lペットボトルが3本入る容量を備えていることもこの製品の特長です。
この製品は冷却方式が直冷式のため定期的に霜取り作業が必要です。
60cm(600mm)の幅にはいる冷蔵庫だと日立、パナソニック、シャープ、三菱、東芝など国産メーカーの製品が名を連ねてきます。
55cm未満の幅にはいる冷蔵庫も各メーカーから販売されていますが、60cmの幅にはいる冷蔵庫から各メーカー独自の機能が搭載されているようです。
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外形寸法:幅540×奥行650×高さ1,585mm
据付必要寸法:幅580×奥行650×高さ1,675mm
この製品は昔ながらの上部冷凍室、下部冷蔵室のオーソドックスな形ですが、冷蔵室にはチルドケースを備え、庫内を適温に保ち、冷やしすぎを防ぐ効果があるインバーターが搭載されています。
横幅がスリムな製品ですが一人暮らしや二人暮らしには充分な容量を確保しています。
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外形寸法:幅545×奥行650×高さ1,560mm
据付必要寸法:幅555×奥行650×高さ1,660mm
この製品のおすすめポイントは、下部の冷凍室が引き出しケース式になっていて大容量と使いやすさを両立していることと、冷蔵室にシャープ独自の除菌機能のプラズマクラスターが搭載されていて冷気を除菌することです。
上記の日立の製品と同様にスリムサイズながらも庫内は大容量を確保するように工夫されています。
なお、壁際に設置した場合は、冷蔵室のガラス棚を取り出すには壁から310mm以上のスペースをあける必要があります。
70cm(700mm)の幅にはいる冷蔵庫だと、横幅65cm(650mm)から68.5cm(685mm)の製品が該当します。
最近の大型冷蔵庫は、据付に必要な横幅が左右5mm程度あれば充分という製品が多数販売されていて、設置場所の横幅をフル活用できます。
各メーカーともに様々な冷蔵・冷凍機能を盛り込み、冷蔵庫の大きさに反して省エネ性能が高く年間電気代が安く抑えられるのが特長です。
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外形寸法:幅685×奥行692×高さ1,828mm
据付必要寸法:幅695×奥行697×高さ1,868mm
この製品のおすすめポイントは、冷蔵・冷凍機能が充実している他に、引き出し式の野菜室と冷凍室がフルに引き出せて使い勝手も重視している点です。
その他、除菌効果のあるナノイー機能、節電を制御するエコナビ機能が搭載されています。
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外形寸法:幅685×奥行649×高さ1,818mm
据付必要寸法:幅695×奥行651×高さ1,858mm
この製品のおすすめポイントは、真空チルドルーム、野菜を新鮮に保つ野菜室、大型アルミトレイを使った冷凍、冷蔵室のよく使う下段部分の冷蔵温度を調整できるスポット冷蔵機能など、冷蔵・冷凍機能が充実している点です。
そして、様々な冷蔵・冷凍機能が搭載されているのにも関わらず、年間の電気代が6,970円(税込)程度に抑えられるほど省エネ性能が高い製品です。
冒頭でもご説明しましたが、冷蔵庫を選ぶ際に特に重要なのは寸法(サイズ)です。
寸法は、搬入経路の寸法、設置場所の寸法、据付必要寸法の3つが冷蔵庫本体の寸法よりも大きくなければなりません。
冷蔵庫の仕様に記載されている据付必要寸法は、最低限必要な放熱スペースなので据付必要寸法より広い隙間を取れるのであれば取っておいたほうが良いです。
冷蔵庫を選ぶ際には、搬入経路の寸法と据付必要寸法を考慮して、設置場所の横幅マイナス10cm(100mm)を目安としてお考えください。