ディジタル技術検定1級制御部門に合格した事があり、電気などの知識が有ります。
Written By kikuchi d
寒くなる季節に備えて、今年は部屋の暖房を改善したいと考えている人も多いでしょう。
しかし、暖房といっても色々タイプがあり電気代も違ってくるので、選択に迷うところです。
ダイキンのセラムヒートは、旧来の電気ストーブより快適性や省エネ性を高めたストーブ。エアコンの暖房などより簡単に使えるメリットもあります。
今回は、そのセラムヒートについて、電気代や口コミ情報、さらにはコロナのコアヒートとの違いなどをまとめてみます。
まず、ダイキンのセラムヒートの製品としての特長を確認しましょう。
引用元:遠赤外線暖房機 セラムヒート
みなさんは、太陽の光がなぜ暖かいか、考えた事があるでしょうか?
実は、太陽光にはいくつもの種類(波長)の光が含まれています。人間の目に入ると、波長の違いは色の違いとして感じ取られます。
中でも紫色は最も波長が短く、赤色は最も長い光です。そして、太陽の熱の正体は、赤色より少し波長の長い『赤外線』と呼ばれる光なのです。
ダイキンのセラムヒートは、赤外線の中でも、人体の表面に熱として伝わりやすい『遠赤外線』を放射するように作られた電気ストーブ。同じ電気消費でも、旧来のストーブより効率よく暖まる事ができるのです。
引用元:第179回 節電でも暖かい冬を過ごそう 〜遠赤外線ヒーターの仕組み
ダイキンのセラムヒートは、光をあまり感じさせない電気ストーブ。
人の目が感じとれる光の事を『可視光』と呼びますが、遠赤外線はその波長範囲を少しはずれている光。つまり、人間の目には見えない光なのです。
ダイキンのセラムヒートは、主に遠赤外線を放射する様に作られています。つまり、セラムヒートを点けても、ギラギラ赤い色だけが眩しいという事にはならない訳です。
ダイキンのセラムヒートには、自動で暖房に強弱をつける『リズムモード』があります。
遠赤外線の暖房は、短時間その放射量を減らしても暖かみが持続するという長所があります。逆に言うと、常に一定の暖房をしつづける必要もない、という事になります。
この特徴を活かして省エネするのが、リズムモードです。
セラムヒートはに、ストーブが自動的に遠赤外線に穏やかな強弱をつける機能が備わっていて、快適さと省エネを両立します。
ダイキンのセラムヒートは、温度センサーを装備していて、設定温度より暖め過ぎないように、自動で遠赤外線を調整してくれる『センサーモード』も装備しています。
センサーモードの設定温度は、20℃、22℃、24℃の3段階から選択できます。
それでは、セラムヒートの電気代がどの位になるか試算してみましょう。
試算するために先ず、いくつかの前提事項を決めます。
電気代を知るためには電気の単価が必要ですが、電力料金の目安単価が1kWhあたり27円と示されているので、それに従う事にします。
また、セラムヒートの使用パターンは、スイッチONの後30分間はフルパワー、その後60%にダウンして通電すると仮定します。
上記の目安単価をもとに、1時間あたりの電気使用量(P)から、電気代を算出する数式を立てると以下のようになります。
フルパワー時の電気使用量は時間が30分間なので、1時間あたりでは通電量の半分となります。セラムヒートの最大消費電力(通電量)は1.1kWなので、
です。
その後、部屋の温度が安定し省エネ動作に入った後の1時間あたりの通電量は0.66kWhとなりますので、
という事になります。
セラムヒートを、上記のパターンで1日に8時間使うとすると、フルパワー分の電気代と、省エネ分の電気代に使用時間をかけた数字が総電気代となりますので、
となります。
1月を30日として、毎日上記のパターンで暖房すると仮定すれば、
と算出されます。
ダイキンのセラムヒートを買おうか迷っている人にとって、やっぱり気になるのは、実際に使っている人達の評価や口コミでしょう。
ここでは、セラムヒートの評判をご紹介します。
引用元:ダイキン セラムヒート ERFT11MS レビュー評価・評判、みんなのレビュー・口コミ
まず、セラムヒートの遠赤外線については、暖かいという前向きな口コミが多い様です。たとえば、1人で家にいる時は、エアコンは使わなくなった、という声も聞かれます。
パワーの設定が細かくでき、意外と暖かいのでそれ程強くする必要もなく、電気代は思ったよりかからない、と言う人も居ます。
温風を送り出すファンではないので、騒音も問題ないレベルで満足できるそうです。
また、エアコンの様に空気が乾燥しないとか、石油ファンヒーターのように窓が結露しないのが良い、という前向きな口コミもいくつか有ります。
セラムヒートは大きくて重い、という評価があります。
また、部屋のサイズにも寄ると思いますが、室内全体をきっちり暖めるのは難しい、と感じているユーザーも居るようです。
そういった場合にパワーの設定を強くするためか、電気代がかなりかかる、という口コミもありました。
加えて、表面が熱くなるので、子供が居る家庭は少し注意した方が良い、という印象を語っている人もいます。
ダイキンのセラムヒートと、コロナのコアヒートは、基本的に同じ様な仕様の遠赤外線ヒーターですが、それなりに相違点も有ります。
ここでは、両者の主な違いについてまとめてみましょう(2018年8月時点のカタログによる)。
ダイキンのセラムヒートでは、暖房パワーの範囲が250W~1,100Wとなっているのに対し、コロナのコアヒートは330W~1,150Wと、若干全体が大き目になっています。
セラムヒートは、パワーを12段階で設定できるのに対し、コアヒートの方は11段階(1〜10とH)の設定となっています。
セラムヒートは、温度センサーを内蔵していて室温を基準にムダの無いパワーで暖房するモードが有ります。
一方、コアヒートには人感センサーを内蔵しており、人がそばに居ない時は自動でパワーを抑える動作をします。
コロナのコアヒートには、トールタイプで出力が少し小さめな『コアヒートスリム』という姉妹機が発売されています。
現状では、セラムヒートにこのようなタイプは出ていない様です。
ダイキンのセラムヒートは、本格的な遠赤外線を使った暖房機で、旧来の電気ストーブとはちょっと違うものです。
そのやわらかな暖かさは、口コミでも前向きな評判が多く、このヒーター最大の長所だと言えるでしょう。
使い方にもよりますが、暖房パワーも自動で調整するので、電気代も意外とかからない様です。
また、製品としては、コロナのコアヒートと競合するものとなっており、両者の違いはわずかです。
上手く使うと、快適な冬が過ごせそう、それが、ダイキンのセラムヒートだと言えそうです。
他にも気になる家電製品の電気代について解説している記事があるので、気になる方はこちらも読んでみてください。